愛知県文化情報センターでは、「サポートスタッフ」という名称で、ボランティアの皆様に様々な形で自主事業のお手伝いをしていただいています。年1回、職員と直接意見を交換する意見交換会を設けていますが、今年度は3月12日に開催しました。
平成26年4月1日から、愛知芸術文化センター(美術館とアートライブラリーを除く。)は、公益財団法人愛知県文化振興事業団が指定管理者として運営することとなり、これに伴い愛知県文化情報センターのサポートスタッフは解散することとなりました。今回が最後の愛知県文化情報センターサポートスタッフの集まりで、16名の方が集まってくださいました。
最期に全員で集合写真を撮影して終了しました。
サポートスタッフの皆様、改めまして、これまでのご支援に対し、心から感謝申し上げます。
また、お会いできる日を楽しみにしております。
「3.11」大切な人を奪い、生まれ育った故郷の姿を一変させたあの日から3年が経ちました。しかし、復興はまだ道半ばです。ふるさとを離れ、帰れるめどの立たない人々がたくさんいます。福島第一原発事故は、いまもまだ終わりが見えません。あのとき何が起きたのか、いま被災地がどうなっているのか、あらためて震災のもたらしたものを考えるとともに、復興に向けた思いを新たにしていただく機会となればと思い、企画しました。
41点の写真は、主に朝日新聞報道カメラマンが現地で撮った選りすぐりの写真ばかりです。一枚一枚から被災者や被災地の深い悲しみ、驚き、喜び、希望、復興への期待などが生々しく伝わってきます。思わず涙ぐんでしまう写真もあります。この報道写真展は、今回で4回目となりますが、前回に比べ、復興への希望や前に進もうとする決意が感じられる写真が増えています。
写真展は4部構成で、
第1部 あのとき何が
第2部 原発事故
第3部 悼む
第4部 明日
となっています。
その写真の一部を紹介します。(写真とキャプションは朝日新聞社提供)
「配給食」
避難所の炊き出しで、配給のパンをもらって涙を流す女性
「どこにいるんだ」
行方不明の娘を探して福島第一原発ちかくの海辺を歩く男性。震災発生当時7歳で小学校1年だった。一時帰宅のたびに捜索を続けている。
「こらえきれぬ思い」
追悼行事が仮設の商店街で開かれる中、男性が涙を流していた。地震で親族を亡くした。「思い出さなくてもいいことまで思い出しちゃって」
「出発」
三陸鉄道の陸中野田―田野畑間が運転再開し、出発する列車を見送る人たち
「仮設の苦しみなお」
岩手県陸前高田市の仮設住宅に82歳の妻と暮らす90歳の男性は、別の町に住む息子に面倒をかけたくないと仮設での生活を続けている。「被災地は忘れ去られたようなもんだ」と話した。
報道写真展は、3月30日(日)まで地下2階アートプラザ前で開催しています。ぜひお越しください。
また、写真展に関連してアートプラザ・ビデオルームでは、原発事故をテーマにしたオリジナル映像作品の上映会を開催中です。あわせてご覧ください。
A.M
パリ・オペラ座バレエ団は、世界最古かつ世界最高峰のバレエ団です。そのバレエ団(総勢約120名)が5年ぶりに愛知県芸術劇場にやってきました。(公演日5月25日(土)、26日(日))
演目は、「天井桟敷の人々」です。1945年公開されたフランス映画の名作で、「愛し合う者同士にはパリも狭い」といった名台詞を生み出したジャック・プレヴェールの脚本でも知られています。
また、パントマイム役者・バチスト、シェークスピア俳優・フレデリック、無頼詩人・ラスネールは、実在の人物をモデルにしています。日本でも1980年、キネマ旬報日本公開映画外国映画史上ベストワンに選ばれ、大変人気がある映画です。
今回のバレエは、この映画をバレエ化したもので、元エトワールのジョセ・マルティネスが振り付けました。ストーリーも映画にほぼ忠実で、華やかなダンスにいきいきとした音楽が加わり、感動的な作品になりました。
なお、オーケストラは名フィルが担当し、パリの雰囲気を見事に奏でました。
映画「天井桟敷の人々」のワンシーン
さて、今回の公演では、観客に舞台の中に迷い込んだかのような錯覚を感じさせる、様々なおもしろい仕掛けがありました。最も注目を集めたのは、休憩時に行われた劇中劇「オテロ」です。パリ・オペラ座(ガルニエ)では豪華な正面の大階段を使ってパフォーマンスを行っていますが、当劇場大ホールのロビーは狭く、実施するには危険が伴うので、特別に、ホールの入口前にあるフォーラムという吹き抜けの場所を使うこととしました。
なお、東京公演会場の東京文化会館では、ロビーの階段で実施しています。
パリ・オペラ座(ガルニエ)大階段
公演の前半終了時に、客席の上の方から、「オテロ」のちらしが降ってきました。ロビーでは黒装束のパフォーマーがフォーラムへとお客様を誘導していました。フォーラムでは4階へのスロープまでお客様が埋め尽くす中、ヴァイオリン奏者が演奏を始め、美しい女性ダンサー(シャルロッテ・ランソン:デスデモーナ役)が踊り始めます。その後に、男性ダンサー(カール・パケット:オテロ役)が加わり、二人の情熱的な愛のデュエットを経て、最後にはオテロが愛するデズテモーナの首をしめ、殺してしまいます。
10分弱の短いパフォーマンスでしたが、悲しげで美しい音楽とあでやかな衣装、情熱的なダンス、そして開放的な空間があいまって、劇場で見るのとは違った感動を呼び起こし、出演者は拍手喝采を受けていました。
劇中劇「オテロ」のちらし
カール・パケット(男性)とシャルロッテ・ランソン(女性)
裏話ですが、今回の劇中劇のパフォーマンスについては、様々なトラブルを想定(コンサートホールのお客様の退場時間と重なった場合の大混雑、その混雑で劇中劇が見られないお客様からのクレームなど)しながら、対策を講じていましたが、結果として混乱もなく終了し、お客様にも十分に楽しんでいただき、一同ほっとしたところです。
次回のパリ・オペラ座バレエ団はどんな演目を持ってくるのか楽しみですね。(A.M)
金の文化祭のワークショップ in AICHIの参加希望者が集まり、ワークショップ&面談が開催されました!
演出家の杉原邦生氏より作品の作り方について説明のあと、まずは身体をほぐすためみんなでヒップホップダンス!!
上手く踊ることよりみんなで楽しく!
続けて、みんなでゲームをしたり、文化祭について1分間の会話を再現したりするワークショップを行いました。
最後は、杉原氏の作品のスライドをみてから個人面談が行われました。
全3回のワークショップで集まった年齢も幅広く個性的なメンバーから、出演者が杉原氏によって選ばれます。
これから名古屋の文化祭がどんな作品がつくられていくのか今からとても楽しみです!
(A.F)
インターンシップ研修が行われました。
愛知県文化情報センターでは、学生のインターンシップの受入れを行っています。
今回は、8月6日(月)から10日(金)までの5日間、アートマネジメントに関心のある大学生及び大学院生5人を受け入れました。
この中には、夏休みのため、帰省中の大学生も3人いました。
研修内容は主に公演の準備・運営と模擬的な公演企画書の作成で、公演では職場体験研修の中学生と高校生の2名も参加しました。
公演はカナダのコンフェティ劇団の「チックタックの秘密のとびら」。
本格的な舞台で、大道具の搬入・組立てを体験しました。
慣れない仕事で、皆さん大変そうでした。
【ヘルメットを着用して舞台の組み立て作業中】
本番運営では、案内、チケットもぎり、クローク、場内監視などの業務を順番で体験しましたが、お客様の対応で緊張していたようです。貴重な体験となったことでしょう。
【左:クローク業務の様子 右:中高生が作成したかわいらしい掲示板です!】
最後に、2グループに分かれ、模擬的な公演企画書を作成しました。
芸術劇場のホールでの公演を企画し、本番と同様に劇場スタッフや舞台職員と利用打ち合わせを行うという内容です。
研修生の皆さんは短い時間の中で、一生懸命考え、民族音楽のコンサートとコンテンポラリーダンスの公演のユニークな2企画が提出されました。
今回の研修では、劇場の表や裏の業務や企画制作について学んでいただきました。卒業後、劇場に関わる分野で活躍されることを期待しています。
(A.M)
今年度も「はじめてアート講座」が始まりました。
第1回の6月1日の夜は、「実験映画から映像アートへ」と題して、愛知県文化情報センターの越後谷卓司主任学芸員が講師を務めました。
前から「映像」というジャンルに興味があり、過去何回もという方や、「映像」というアートってどんなもの?と興味を持ち始めた方など、81名もの皆様に受講していただきました。
実際に映像作品を見ていただきながらの内容の濃い講義で、皆さん熱心に受講されていました。
アンケートで、今後も「映像」の催しを見たいとの声を多くお聞きかせいただき、ありがとうございます。
6月8日から愛知県文化情報センター所蔵作品上映会も開催いたしますので、是非、こちらもご覧ください。
第2回目は6月22日(金)に「1枚の伊万里焼から世界が見える!知っておもしろい、やきものの見方」と題し、愛知県陶磁資料館の堀真子学芸員が、分かりやすく、やきものの見方をお話しいたします。今までと、やきものの見方が大きく変わるかも知れません。ご期待ください。
受講料・事前申込みは不要ですので、お気軽にぜひご参加ください。金曜日の夜は芸術について学びませんか。
(K.F)
東日本大震災から1年が立ちました。被災された皆様やご家族の方々に、心よりお見舞い申し上げます。愛知芸術文化センターもこの機会に被災地の復興を支援するため、朝日新聞社と共催で「東日本大震災報道写真展」を企画しました。
展示は第1部「あのとき何が」、第2部「原発事故」、第3部「悼む」、第4部「明日へ」の4部構成で、約40枚のパネルで構成されています。昨年7月にも同様の写真展を開催しましたが、今回はその後の復興の様子を撮影した写真も多く含まれています。
写真を見ていると、被害の大きさと広がりに言葉を失うとともに、被災者のつらさや悲しみがひしひしと伝わってきて、思わず涙が浮かんでくるものもあります。しかし一方では悲しみだけでなく、復興への新たな思い、希望、勇気もまた感じることができます。臨場感あふれる素晴らしい写真ばかりですね。
私たちも、改めて震災のもたらしたものを考えるとともに、復興への思いを新たにし、継続して支援を行なっていかなければならないと思います。
写真展は地下2階アートプラザ前で、3月27日まで開催中です。どうぞお越しください。【入場無料】
なお、愛知県美術館(10階)でも、全国美術館会議による東日本大震災の文化財レスキューの活動紹介ポスターがロビーに展示されています。こちらもあわせてご覧ください。(3月25日まで)
(A.M)
愛知芸術文化センター愛知県文化情報センターでは、ボランティアとして、サポートスタッフのみなさんに催しの準備や受付、広報、デザイン、アナウンス、写真撮影など幅広い仕事をお手伝いいただいています。
5月22日、今年度新しくサポートスタッフとして登録していただいた方々のためのオリエンテーションを行い、50人以上のメンバーに参加していただきました。
オリエンテーションでは、サポートをお願いする仕事の概要や進め方、今年度の自主事業などについて説明しました。
またサポート活動を行うにあたっての基本姿勢や注意事項を、マニュアルをもとに確認しました。
今回サポートスタッフに応募する際、応募のきっかけやアピールを書いていただいたのですが、
「愛知芸術文化センターは小さい頃から何度も公演を見に来ていて身近な存在なので、お客様とのパイプ役となり、文化芸術の促進に役立ちたい」(20代、学生)
「昨年、あいちトリエンナーレ2010で様々なボランティアに携わり、今後も愛知県を魅力ある街、活気あるアートの街として全国に発信できるよう、お手伝いができればうれしい」(40代、主婦)
「仕事を退職して時間に余裕ができたので、好きな芸術関係でお手伝いがしたい」(60代、もと会社員)
など様々です。皆さん、やる気満々で、大変頼もしい限りです。
これから本格的に自主企画事業が始まります。どうぞよろしくお願いいたします!
(A.F)
AAPPACって何?AAPPAC(Association of Asia Pacific Performing Arts Centres:アジア太平洋パフォーミングアーツセンター連盟)は、アジア太平洋地域の主要な総合芸術文化施設で構成される連盟です。1996年に発足し、現在、21カ国1地域73団体で構成されています。
日本では、愛知芸術文化センター、新国立劇場、サントリーホールの3施設が加盟しています。当センターは、AAPPACの設立当初の中心的メンバーです。
海外では、オーストラリアから、シドニー・オペラハウスやメルボルン・アーツセンター。
中国から上海大劇院、香港文化センター。台湾から蒋介石文化センター。韓国からソウルアーツセンター。シンガポールからエスプラネードシアター。など各国を代表する劇場が参加しています。年次総会が開催されました
本年9月15日から17日まで、当センターで年次総会が開催されました。当センターでは1999年以来2回目の開催となります。
今回は、あいちトリエンナーレの開催に併せて総会を誘致したものです。この期間中、パフォーミングアーツについての活発な情報交換やディスカッションが行われました。
そのプログラムの一部を紹介しましょう。
・ 基調講演「アジア太平洋地域における文化交流圏の形成について」(講師:青木保、元文化庁長官)
・ 企画担当者会議
・ ディスカッション「芸術センターと周辺地域との関係」
・ ディスカッション「先端的・先進的な作品へのアプローチについて」 など
会議やディスカッションを通して、他国の文化や施設についての理解を深めるとともに、パフォーミングアーツの分野での課題について話し合いました。
会議は英語で行われ、日本語⇔英語は通訳をつけました。筆者は英語が駄目で通訳つきでコミュニケーションをしましたが、国際社会での英会話の重要性を痛感しました。
この他にも、オプショナルツアーも行われ、トリエンナーレ美術展見学、オペラ「ホフマン物語」ゲネプロ見学、文化ツアー(名古屋城、産業技術記念館)なども楽しんでいただきました。
最後に、来年開催のメルボルン(オーストラリア)で再会することを期待して、3日間の充実した会議に別れを告げました。今回の展示内容は?
AAPPACの概要、年次総会の模様をパネルで展示するとともに、加盟施設のパンフレット、記念誌、グッズなどを展示しています。また、台湾の蒋介石文化センター、上海大劇院、新国立劇場及びサントリーホールの4施設の映像を随時上映しています。(台湾と上海の映像は日本語字幕はありません。)
アジア太平洋地域の舞台芸術について触れるよい機会です。10月11日(月・祝)まで展示しています。ぜひご来場ください!
(A.M.)
8月21日からあいちトリエンナーレ2010が始まりました!
小ホールでの公演第1弾は、平田オリザ+石黒浩研究室 ロボット版『森の奥』です。
ロボットと人間の俳優による演劇、いったいどんな作品なのでしょうか?文化情報センターのアートマネジメント実践講座研修生が、レビューを書いています。ロボット版『森の奥』?人間とは何か?
舞台は近未来、アフリカ、類人猿「ボノボ」を飼育する研究室です。ここでは、ロボットと人間が研究者として対等に働いています。一人の研究者が、自分の息子は自閉症である、とロボットに打ち明けます。ボノボに、人工的に自閉症をおこさせ、人間の治療のために役立てたい、と。その研究は価値があることなのだ、と感情がたかぶる人間に対し、ロボットは反論も賛成もしないフラットな態度で応対します。平田オリザさんは、この演劇で「人間とは何か」を考えてほしいと話していますが、「人間」だけがもつエゴイズムややり切れなさが浮かびあがるようで、印象的でした。
この演劇に登場するロボットは、しぐさや間の取り方が「人間」っぽく、文楽の人形遣いの方からヒントを得たそうです。
近い将来、人間のココロのもやもやも、ロボットは受け入れ、いやしてくれるのかな・・・という気持ちにさせられました。色々な切り口で、考えさせられる実験的な演劇でした。
(アートマネジメント実践講座研修生I.N)ロボット版『森の奥』
これは、漢方薬のような効き方をする芝居である。舞台は、類人猿ボノボを飼育するアフリカの研究室。そこで働く数名の日本人研究者とロボットの会話によって、構成されている。
ルワンダの部族間の殺戮、子殺しなどの例をとり、人が人を殺す人間と、殺し合いがないボノボのどちらが優位なのかという問いかけ、動物実験の是非などの問題が、会話の中にちりばめられる。いわば、レクチャーの演劇仕立てといった要素がある。
場面の転換、音楽といったものはなく、無機的なロボットの音声が唯一のポイントで、数人の話をきちんと聞くという種類の忍耐を強いられる。が、それゆえ、最後、アフリカにかかる虹をみなで見に行こうと研究室を出る彼らに混じり、私たちにもその虹が見えるかのような想像力をひきおこされる。
そして、日常にもどったとき、類人猿、ロボット、人間の境界だけでなく、境界それ自体のあいまいさと、一瞬の中にある希望をじんわりと意識させるのである。
(アートマネジメント実践講座研修生N.O)
いかがでしょうか?この話題の世界初演も、残すところ、明日24日(火)14時と19時の2回の公演のみ。当日券はどちらも公演の1時間前から小ホールの入口にて若干出る予定。詳細はあいちトリエンナーレ2010ウェブサイトのニュースにてご確認下さい。
お急ぎください!!
(A.F)
昨年から開催しているアートマネジメント基礎講座が今年も開催されています。
まず今年度の前半分として計4回の講座が終了しました。
7月7日 第1回「地域における劇場の役割」
講師;平田オリザさん(劇作家、演出家、劇団「青年団」主宰)
7月15日 第2回「劇場法(仮称)について」
講師;平田オリザさん(劇作家、演出家、劇団「青年団」主宰)
7月21日 第3回「公立文化施設の意義とアートマネージャー」
講師;高萩宏さん(東京芸術劇場副館長)
7月26日 第4回「生きる力育む公共劇場」
講師;田村孝子さん(静岡コンベンションアーツセンターグランシップ館長)
▲第1回及び第2回 平田オリザさん
3人の方はいずれも文化庁・文化審議会委員を務めておられ、
劇場でのパフォーミング・アーツの要となって活動しておられる方々です。
異なる視線での劇場への考察が、
劇場、そしてパフォーミング・アーツの問題点を浮き彫りにし、
それぞれの講義を聴く事によって多角的に『劇場の価値』を見直し、
これからの劇場や、実演家や、たくさんの関わる人たちにとっての指標を感じる事
ができました。劇場とは何か?
劇場とはどうあるべきか?
外国から比べると日本の芸術の振興はどうなのか?
芸術文化は何かを呼び込む力になります。
そして、発信する力にもなります。
芸術文化の拠点の一つは劇場です。
世界のたくさんの劇場が文化芸術を発信し、
また世界中から観客を呼び、周りの経済活動に影響を与えるほどの劇場があります。
地方からも、そういう劇場を育てていこうとするきっかけになるかも知れません。
▲第3回 高萩宏さん
劇場は重要な文化拠点であり、ひいてはわたしたちの生活や文化に関わるものであるのは間違いありません。
それぞれの講義では、かなりシビアなご意見もありましたが、劇場でのパフォーミングアーツの原点について考えさせられた講座でした。
愛知県芸術劇場のある愛知芸術文化センターを中心に、
『あいちトリエンナーレ2010』が8月21日から10月31日まで開催されます。
世界の芸術、そして実演芸術(パフォーミングアーツ)を体感するチャンスです!
また、アートマネジメント基礎講座の後半は、あいちトリエンナーレ2010が終了した後、
11月ごろを予定していますので、こちらも是非お足をお運びください。
詳細が決まりましたら、ウェブサイトやチラシに掲載しますのでご期待ください
▲第4回 田村孝子さん
(Y.U.)
愛知県文化情報センターでは、自主企画イベントを開催するにあたり、多数のボランティア「サポートスタッフ」にお手伝いいただいています。
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照明合わせ、ってご存知ですか?ダンスやお芝居など、舞台で上演される作品には、照明や音楽、舞台美術など、様々な演出要素が不可欠ですね。そこで、振付家(演出家)が、作品を創作していく過程で、舞台スタッフの方々に、大まかな作品を実際に観てもらい、希望している演出プランについて打ち合わせを行うのです。このとても大切な打ち合わせを、舞台の世界では「照明合わせ」と呼んでいます。
照明合わせのために準備された大リハーサル室に、舞台スタッフの方々と講師の方々、スタンバイ中。
2月20,21日の発表に備えて、公募で選ばれた4名の振付家の方と、彼らをアドバイスするベテランの振付家が集まり、舞台監督(舞台全体を仕切るリーダー)、照明プランナー(文字通り、照明のプランを考えて、実現させる方)、音響デザイナー(音響のデザイン、音楽の編集、本番での音だしなどを行う音のプロフェッショナル)さんたちとの照明合わせを行いました。
地元愛知県出身の振付家の鈴村由紀さん(写真中央)が、音響さんと舞台監督さんに舞台上での音のきっかけを説明中。
鈴村さん、解説しながら踊ってみせます。
鈴村さんを担当することになった講師の平山素子さん(写真右)が見守る中、舞台での自分の動きを解説し、スタッフの方々に作品について理解してもらうよう説明します。
特に、ダンス作品では、振付家が演出家も、ダンサーも同時に兼ねることも多いため、一人何役もこなさなければならないアーティストはてんてこ舞です。
愛知で活動中の振付家・服部哲郎さんの作品で踊る女性ダンサーたち。
今回は、自身は出演せず、振付に集中した服部さん(写真中央左)。スタッフさんに説明するために、舞台でダンサーたちに指示を出します。それを見守っている平山さん(写真右下)。
熊本から参加した竹之下亮さん(写真左上)と講師の山崎広太さん(写真右上)がスタッフさんに相談中。
音響について、とってもユニークなアイデアをお持ちの竹之下さん。そのクリエイティブな発想を、現場で実現できるかどうか、そこが経験豊かな舞台スタッフさんの腕の見せ所。アーティストの活躍の裏には、それを支える沢山の舞台スタッフさんの力があるのです。
自作自演の竹之下さんも踊る・踊る・・・。
関東から参加した宝栄美希さん(写真右)と講師の佐多達枝さん(写真左)。
宝栄さんは衣装をつけて踊ります。照明プラン決定には、衣装の色や素材もとても重要な要素なんです。
現在も創作中のこのプロジェクト。発表は、2週間後です。
愛知発のプロジェクト、県民の皆さん、是非ご自身の目で見届けてくださいね。( しかも、入場無料 )
(E.K)
アーツ・チャレンジ2009 新進アーティストの発見inあいち
<舞踊部門公演>
若手アーティスト4名が、ワークショップ講師3名の指導、助言を得て創作したオリジナル振付作品の公演を行います。
なお、2月21日(土)の公演終了後、振付を行ったアーティストと講師によるアフタートークを実施します。
1月23日(金)
りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館の舞踊部門芸術監督にして、公立文化施設初めてのレジデンシャルカンパニーNoismの芸術監督でもある演出振付家・金森穣さんのトークショーを開催しました。180名でいっぱいの会場が満席、愛知県待望の初来名に、多くの方が熱心にお話に聴き入っていました。
↑真剣な眼差しで語る金森さん (撮影:加藤光)
↑満席の会場には、熱気が溢れていました。
トークの前半では、ダンスとの出会いや海外での経験、振付の方法など、ご自身の舞台芸術にかける想いをお聴きしました。今回は、観客の皆さんの言葉からトークショーの様子をご紹介します。
アンケートより
・金森さんの舞台芸術、身体表現にかける情熱に感動しました。(30代、女性)
・とても良いお話が聴け、エネルギーをいっぱいもらいました。(40代、女性)
↑DVDを観ながら作品を説明中の金森さん (撮影:加藤光)
また、中盤では、金森さんが編集されたこれまでのNoismの代表作、「SHIKAKU」
「black ice black garden」、「NINA-物質化する生け贄」などのDVDを観ながら、作品のコンセプトや作品に込めたメッセージなどを丁寧に語ってくださいました。
アンケートより
・舞台を見なくて、話だけで面白いのかな、と思って参加しましたが、金森さんは言語表現も素晴らしくて、ドキドキしっぱなしの時間を過ごせました。不景気の時代だからこそ、芸術のエネルギーが心を潤す役割は大切だと思います。(40代、女性)
そして後半は、日本で始めてのレジデンシャルカンパニーとなった新潟市民芸術文化会館芸術監督就任の経緯や海外と日本の文化施設のシステムの違い、プロのダンサーとしてのあり方、今後の目標など、その内容はどんどん深くなっていきました。
エネルギッシュな金森さんのトーク、次から次に溢れ出る舞台芸術へのピュアな言葉の洪水に誰もが飲み込まれてしまいそう。「このまま何時間でも話し続けることができそうなのに!」と、惜しまれつつ終了したトークショーでした。
←笑いも溢れる穏やかなトーク。
(撮影:加藤光)
アンケートより
・ 90分があっという間でした。
・ 踊りをやっているので、今日のお話を生かして頑張ります。(10代、女性)
・ 発想の豊かさ、アンテナの鋭敏さ、自らを「生贄」とまでおっしゃる求道者のような姿勢が印象に残りました。(40代、男性)
「今度は、是非、愛知の皆さんに身体で自分の表現を伝えたい」とおっしゃっていた金森さん。その言葉どおり、近いうちに、Noismの舞台を実現させたいな、と思っています。
(E.K)
今日は、愛知芸術文化センターの広報誌である「AAC」が作成されるまでの作業の一部をほんの少し皆様に見ていただこうかなぁと思います
その前に!広報誌「AAC」って何?って方に。
↓ ↓
広報誌「AAC」は愛知芸術文化センターが主催する事業をより多くの方に知っていただくため、年に4回(2回の時もあったような・・・)発行されています。ただのPR誌ではなく、読んでも充実感のある広報誌を!ということで各業界の著名な方々にもご執筆をして頂いています!
HPでバックナンバー見られます↓
http://www.aac.pref.aichi.jp/
さてさて、今日は12月25日発行予定のAAC59号のデザインについて、広告代理店である(株)オリコムの松沢さん(左)とデザイナーの(株)CATSの野村さん(右)と打ち合わせです。
野村さん!シンプルかつかっこいいデザインよろしくお願いします!そして原稿の提出の遅れを松沢さんにお詫びをいれつつ、今後の予定について打ち合わせをして終了です。
原稿あがってきてます!
この原稿たちがどのように変身するか、私もワクワクです。時間が許せば発行までに、また広報誌「AAC」作業のブログのるかもです。乞うご期待!そして、12月25日を楽しみにしていて下さいね(発行間に合うのだろうか・・・・・・・(^^; 頑張ります)
(A.F)