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平成24年度最初の「第70回 フレッシュコンサート」を4月25日(水)に2階のフォーラム(大ホール前)で開催しました。

 

『姉妹で奏でる癒しのハーモニー ライア(竪琴)&オカリナ&歌のコンサート』と題して、「プチ・フレーズ」の大竹由紀子さんと浅井満里子さんに、ライア、オカリナ、歌、大正琴、そして日本舞踊の多種多彩な演奏とパフォーマンスを、160名以上の来場者にお楽しみいただきました。


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【浅井満里子(左)さんと大竹由紀子(右)さん】


◎今回の演奏曲は…

アンコール曲を含めて、6曲を演奏していただきました。


まず、浅井満里子さんから「プチ・フレーズ」のグループ名と「ライア」という楽器の紹介がありました。

お二人の姉妹は一歳違いで、共に名古屋芸術大学を卒業されました。人々に癒しの感動を与えたいということで、ライアを始め、オカリナ、大正琴などを切磋琢磨し合って練習してきたこと、「ライア」という楽器は、古代エジプト文明の壁画に描かれていること、本日演奏する「ライア」は1920年代にドイツで考案されたものであることの説明がありました。

 

演奏曲の最初は、みなさんが聴き覚えのある曲「シチリアーナ」(『リュートのための古風な舞曲とアリア』第3組曲より第3曲)を大竹由紀子さんが演奏しました。

 
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2曲目は、誰もが「ああ、あの曲」と思い浮かべるライアという楽器を有名にした木村弓さんが作曲した、映画「千と千尋の神隠し」の主題歌「いつも何度でも」を大竹さんがライアを弾きながら、歌いました。

浅井さんから、『ライアは、弦が白鍵盤(右手側)と黒鍵盤(左手側)の2列に並んで、両手で弾く楽器である。』ことなど楽器の構造についての説明がありました。
番外の余興曲として、NHK番組「さらさらサラダ」のテーマメロディーを大竹さんがライアで弾いてくださいました。

 


3曲目は、宮城道雄作曲の「春の海」。この曲は「尺八」での演奏をよく耳にしますが、今回は「オカリナ」で浅井さんが演奏し、その後、大竹さんの「ライア」との二重奏を演奏しました。オカリナとライアの音色が溶け合った響きがフォーラム内に広がりました。

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4曲目は、竹久夢二作詞、西条八十作曲「宵街草」を歌いながら日本舞踊の舞いをした後、「大正琴」と「ライア」の二重奏で演奏しました。日本情緒豊かな演奏と踊りに皆さんは聴き入っていました。

演奏の後のトークで、和服での演奏は5年前から始めていること、趣味で大正琴を修練し、テレビ番組「趣味悠々 大正琴で弾く!」の講師を務められたというお話の中で、「さらさらサラダ」のテーマ曲を大正琴で弾いてくださいました。
 
 
5曲目は、ヘンデル作曲のオペラ『リナルド』の中の「私を泣かせてください」の歌を浅井さんが独唱しました。バロック・オペラにふさわしい清らかな歌声は清清しく、新鮮な感動を覚えました。


最後の6曲目は、サイモン&ガーファンクルの歌でお馴染み「コンドルは飛んで行く(作曲ダニエル・アロミア・ロブレス)」をお二人の「オカリナ二重奏」で演奏しました。
聴き入る中で皆さんから「手拍子」が起こり、聴く側と演奏する側の一体となった演奏となりました。

FC70-5.jpg多くの拍手の中で、アンコール曲として、お馴染みの歌、「ふるさと(高野辰之作詞 岡野貞一作曲)」を演奏していただきました。
 
『皆さんも一緒に合唱しましょう。』との呼びかけに、ライアとオカリナの演奏で「うさぎ追いし かの山 小鮒釣りし かの川…」を多くの皆さんが口ずさみ、合唱の中でフレッシュコンサートを終えました。

 

来場の皆さんからは…

◎今回が初めての方々から
・『ライアの品のよい控え目な音にあわせ、とても清らかな透き通った歌声でした。姉、妹と息が合って素敵でした。』《60歳台の女性》
・『とてもよかったです。うっとりしました。姉妹の素晴らしさがよく伝わってきました。素敵なコンサートでした。良い曲、良い音に心が癒されました。ボーカル、各楽器にも是非マイクを通してほしかったです。』《20歳、男性》


◎いつも来られる方々から
・『69回が初で、司会のお喋りがためになりました。今回、ライアを見たくてきました。ドイツの楽器、手帳にスケッチしました。姉妹による楽器の特徴など説明がよかった。癒されました。』《70歳以上、男性》 
・『竪琴を聞くのは初めて。お姉さんの優しい歌声と美しい音色に感動した。妹さんは音楽家らしい美しい声でした。』《70歳以上、女性》
・『あまり聞いたことのない楽器なので興味があった。繊細な音(ライア)なので少し聞きづらかった。踊りも素敵でした。』《60歳、女性》
 
など、様々な感想をいただきました。ありがとうございました。

 

≪プチ・フレーズからの出演後のメッセージ≫

ライア(堅琴)は珍しい楽器なので、楽器の説明を真剣に聞いてくださる方や、音色に目を閉じて耳を傾けている方もいらっしゃいました。
ミニハープなので、音色が小さいため後ろに座っている方には、残念ですが少々聞こえづらかったようです。
ライア以外に、大正琴、オカリナ、歌、日本舞踊を組み合わせて演奏をさせていただきました。
30分間はあっという間に過ぎてしまい、最後の演奏曲「コンドルは飛んで行く」では、手拍子をしてくださり、盛り上がってコンサートを終えることができました。
演奏が終わってから、『もっと聴きたかった』、『NHK趣味悠々「大正琴で弾く!」見てたよ?』と色々お声をかけて下さいました。
今回のコンサートは、私達にとって大変素晴らしい経験となりました。
ありがとうございました。

 


◎◎ お知らせです ◎◎ ※受付終了しました

平成24年10月から25年3月までの「フレッシュコンサート出演者」の募集締め切りは、24年6月25日(月)となっています。ご応募をお待ちしています。

(M.K)
 

[ 映像 ]

5月12日(土)、13日(日)に開催する「花開くコリア・アニメーション」に合わせ、地下2階アートプラザでは、4月27日(金)より、「韓国アニメーション・ポスター展」を開催しています。

韓国アニメポスター.jpg「花開くコリア・アニメーション」は、韓国で9月に開催されている、自主制作アニメーションを対象とした映画祭「インディ・アニフェスト」で上映された作品の中から、優れたものをセレクトして、プログラムを構成しています。
ここでは、2007年から2011年までの歴代「インディ・アニフェスト」ポスター5枚を、一度にご覧になることが出来ます。
昨年開催された「2011」のポスターは、「インディ・アニフェスト」が通算7回目となったことを受けて、数字の7がモチーフになっていることが判ります。私たちが目にしていた、「花開くコリア・アニメーション2012」のチラシは、「インディ・アニフェスト2011」のメイン・ヴィジュアルに、さらにキャラクターを描き加えて、ジャクソン・ポロックにも似たオールオーヴァー風に展開したものであることが判ります。


また、長編作品のポスターも併せて紹介しています。韓国でロングラン上映を記録した『Green Days -大切な日の夢-』(2011年、監督 アン・ジェフン、ハン・ヘジン)は、「釜山国際映画祭」用に作成されたバージョンと、英語題が『Dinosaur & Me』となっている異なるバージョンの二種類を展示しています。
また「釜山国際映画祭」受賞作で、「カンヌ国際映画祭」監督週間にも招待された『豚の王』(2011年、監督:ヨン・サンホ)のポストカードも展示中です。
『豚の王』のポスターは、韓国インディペンデント・アニメーション協会(KIAFA)の提供により、4月末に当センターに到着したところです。
連休明けには、同時に到着した「花開くコリア・アニメーション2012」出品作『家』(2010年、監督:パク・ソミン、パク・ウニョン、パン・ジュヨン、イ・ジェホ、イ・ヒョンジン)ポスターとともに、お披露目したいと思っています。お楽しみに!
なお、『家』は、ミニチュア・セットを制作し、それを写真に撮って背景に使用したという、ユニークな手法の作品です。これにちなんで、韓国観光協会から伝統的な家屋の模型をお借りして、展示しています。


5月12日(土)、13日(日)には、映像作家のカン・ミンジさん、KIAFA事務局長のチェ・ユジンさんが来日され、トークショーが開かれますが、日本の愛好家や作家の方々のと親交が深まることを願っています。
その前に、ハングルが踊るポスターを見て、韓国アニメーションの空気に触れておくのも良いでしょう。
ご来場をお待ちしております。

(T.E)