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アートライブラリー3月のおすすめ新着図書・CDをご紹介します!

『もっと知りたい 世紀末ウィーンの美術』 
千足伸行 著 東京美術 2009年出版
(請求記号702.34/Se75m 資料番号9110429970)
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ウィーンの世紀末美術について紹介されているだけでなく、世紀末美術に影響を与えた(場合によっては否定された)事柄に関しても多くのページが割かれています。たとえば小市民的な日常生活を至上のものとする風潮や、皇帝の号令で建設された、歴史的様式に基づく建築の数々、またジャポニスムなど。それらと比較すると、世紀末美術の持つ退廃的で官能的な特徴がいっそう際立ちます。芸術作品の背景を知れば、新たな視点で作品を見られるようになるということを実感する一冊です。
(ライブラリースタッフA.K)


『ショパンを廻るパリ散歩 ロマン派時代の音楽事情』
中野 真帆子著 株式会社ショパン 2009年出版
(請求記号762.349/C53n 資料番号9110429907)
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今年はショパンの記念すべき生誕二百年を迎えます。本書はショパン愛好家の方、ロマン派時代の背景やそれに纏わる音楽に興味のある方必見の新着図書です。
サイズも小さく、持ち運びも便利。写真や絵が所々に散りばめられ、当時のパリの地図もついていて、まるでガイドブックのような装いです。
本書を眺めながらショパンの音楽を聴くもよし、実際にパリに出向いて同じ景色を眺めてみるのもよしと、多種多様な楽しみ方ができそうです。
(ライブラリースタッフM.Y)


『竹久夢二「セノオ楽譜」表紙画大全集』 
竹久みなみ 監修 国書刊行会 2009年出版
(請求記号723N/Ta61t 資料番号9110429774)
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ご存知の方も多いと聞いた、夢二の画が表紙を飾った「セノオ楽譜」。
私が大正時代の少女で、ピアノなどたしなんでいたとしたら。きっとこの楽譜達をおねだりしたでしょうし、宝物となったでしょう。次に出る楽譜を心待ちにしたでしょう。羨ましい!
私も少女時代、楽譜を何冊も買ってもらっていたのに、中身しか憶えていないのです。
補足★「セノオ」の兎マークもお洒落。みつけて下さいね。
おすすめ夢二の本・・『竹久夢二の絵手紙』(723N/Ta61t)こんな絵手紙送られたいです。
(ライブラリースタッフM.N)


『知ってるようで知らない映画音楽おもしろ雑学辞典』
大日方俊子 著 ヤマハミュージックメディア 2009年
(請求記号778.04/O29s 資料番号9110480490)
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映画を見ているとそのシーンに合わせて、時に愉快に、時に不安を駆り立てるような様々な音楽が流れると臨場感があふれますよね!
そんな映画音楽の歴史からはじまり、どのように発展していったのかを本書では1から3章で解説しています。映写機のノイズを消すために、レコード伴奏や小編成の楽団による演奏が映画音楽の始まりとありますが、当時の映写機はかなり大きな音だったのでしょうね。
特別収録資料として世界の映画音楽事情やアカデミー音楽賞の受賞者と作品一覧をはじめとした、このページから読むだけでも興味深いことが記されています。個人的には007シリーズの主題歌一覧が目に留まりました。
(ライブラリースタッフE.S)


最後にCDをご紹介します。
『ミニマリズム』
久石譲作曲、指揮、プロデュース
ロンドン交響楽団
ユニバーサルミュージック 2009年発売
 (請求記号H1ヒ//ヒ 資料番号9310195483)
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ジブリ映画やCMの音楽で有名な久石譲が自らの原点ともいう、ミニマル・ミュージック。
短いパターンの反復の音楽、ということで聴きなれた映画音楽などとは少し印象が違うかもしれません。しかし繰り返しのなかにも音が重なり変化が生まれてやがて・・・、気づけば久石音楽に満たされているのではないでしょうか。
目指したのは原点からの出発であり、同時に新しいリズムの構造を作ることと語る久石さんの魅力がすべて詰まった1枚。個人的に「Links」がオススメ。
(ライブラリースタッフA.U)

整理休館が終わり、新着棚以外の棚も少しずつ変わっています。どこが変わったか探してみてくださいね。
(ライブラリースタッフT.K)
 

 アートプラザ ビデオルームで春のアートスコーレが開催されています。今回は初日参加のお友達の様子を紹介します。アートスコーレは3月31日(水)までやっているので、興味を持ったお友達はぜひ参加してください。

まずはねん土を使ったプログラムの様子。

アートスコーレ3月1.jpg 何を作っているのかな。

 

アートスコーレ3月2.jpg つのがうまくできたかな。

 

アートスコーレ3月3.jpg お母さんもお手伝い。

 

 

今度は絵の具を使ったプログラムを紹介。

アートスコーレ3月4.jpg さくらの絵が上手に描けていますね。

 

アートスコーレ3月5.jpg どうなふうにかこうかな。

 

アートスコーレ3月6.jpg どうな色があるのかな。

 

このほかにもいろんなプログラムを用意して待っています。

春休みの思い出に一度お立ち寄りくださるとスタッフ一同カンゲキです。

(H.K)

 

 今回は、さくら木管五重奏団さんによる木管五重奏でお楽しみいただきました。
 当日は、桜の花もチラホラ咲き始めたものの、折からの雨で肌寒い中でのコンサートとなりました

 さくら木管五重奏団さんは、既にCDもリリースされ、近々室内楽リサイタルも予定されていらっしゃるということですが、全員、桜の色にちなんだドレス(ちょっと寒そうでしたが)に身を包み、華やかな雰囲気を醸し出していらっしゃいました。

バスーン(ファゴット)奏者の野村和代さんの司会で笑いを交えて、木管楽器のやわらかな音色のハーモニーが響き渡りました。

演奏中です♪.JPG


・曲目

♪さくらさくらFantasy/冨士川 健 
♪5つのやさしいダンス より/D.アゲイ  
♪組曲作品57/C.ルフェーブル
♪サウンド・オブ・ミュージック メドレー/R.ロジャース
アンコール
♪ふるさと

 曲目の一つに挙がっている、デニス・アゲイの「5つのやさしいダンス」ですが、ポルカ、タンゴ、ボレロ、ワルツ、ルンバの5つの曲の中の3曲をご披露いただいたのですが、担当者、どの曲が何の曲なのか、ちっとも分からず(そもそもポルカ、タンゴ、ボレロ、ワルツ、ルンバの特徴や違いをまったく分かっていなかったので、当たり前といえば当たり前でした。)残念でしたが、それでもコミカルで踊りたくなるような曲の楽しさだけはしっかり心に残りましたよ。

 当日の芸文センターは、美術館の古代ローマ帝国の遺産展も終わったばかり、大ホールでの催しもなし、コンサートホールで県立芸術大学の卒業演奏会が午後3時からあるとはいえ、冷たい雨が降る中、どのくらいの人出があるのか、お客様にお越しいただけるか、と内心ひやひやしながら準備を進めておりました。

 実際、2階フォーラムの人通りは、『少ないっ!!』と感じるほどでしたが、開演10分前くらいから急に会場を目指してお見えになるお客様の姿が増え始め、開演時には、ご用意した席のほとんどが埋まり、追加のお席を用意したほどでした。(ほっ)

 このコンサートを楽しみにしていただいているお客様がこの冷たい雨の中、このセンターまで足を運んでくださったことへの嬉しさと、感謝の気持ちが改めて湧いてきて、そのうえ、終演後にご出演いただいたさくら木管五重奏団のメンバーの方々から「熱心に聴いていただいた」「音楽を聴くのが本当に好きな方々ばかりだった」とのお言葉を頂戴し、さらに嬉しくなった担当者でした

演奏後の和やかな笑顔!.JPG


 
 次回第46回は、2010年4月28日(水)午後0:15から30分間、「カカカ三姉妹」さんによる独唱&重唱をお届けします。会場は、いつもと同じ2階フォーラム内です。名古屋音楽大学の大学院生&4年生の先輩後輩トリオの皆さんです。普段は、ドイツリートや宗教曲オペラなど様々な曲に取り組んでおられるとか。


 曲目は、ロッシーニ歌劇「セヴィリアの理髪師」より モーツァルト歌劇「フィガロの結婚」より グルック歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」よりドビュッシー「ロマンス」レハール喜歌劇「ジュディッタ」より ドリーブ歌劇「ラクメ」より(詳細は、当センターホームページをご覧ください。)を予定。ゴールデンウィーク直前のうきうきする雰囲気の中でどんなフレッシュな歌声を聴かせていただけるのでしょうか。♪

では、会場でお会いできることを楽しみに

(k.k)
 

堀川1.jpg少し遅くなりましたが、3月7日(日)、「あいちアートの森」堀川プロジェクトの展覧会の最終日に行われた、2つのパフォーマンスを報告します。

 

しとしと冷たい雨の降るなか、1つめのパフォーマンスは、伊藤家蔵で行われた、コマツアイ(ダンス)&山田亮(音楽)による「退屈なハナシ」。当初、庭と蔵の2シーンに分けて行う予定でしたが、雨のため、どちらも蔵の中の、展示会場での公演となりました。かなり狭い会場のため入場制限を行いましたが、窮屈ながらご来場いただいた方には全員鑑賞していただくことができてほっとしています。


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1つめのシーンは、展示されている、平林薫さんの映像インスタレーションとのコラボレーションを考えた作品で、音も、もともと平林さんの映像インスタレーションで使われている音をボリュームを上げ、そこに少しだけ別の音を加えていました。

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ダンサーのコマツさんが映像のなかに静かに伏した状態からはじまり、静かながら強靭でしなやかな動きが印象的でした。

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2つめのシーンは、山田亮の鍵盤ハーモニカの音からはじまりました。後半、音楽家の山田さんが動きを作ったり、ダンサーのコマツさんが笛を吹いたり、互いに浸食し合いながら、コミカルさも交えたパフォーマンスでした。

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堀川6.jpgそして、もう一つのパフォーマンスは、ほとりすなごや納屋橋で行った、太田一也(チェロ)with鈴村由紀(ダンス)。

こちらは、500円でのケーキセット付きのお席と、無料の立ち見がありましたが、満席!

ステージと観客の隔たり無く、間近でチェロの独奏を聞いた後、ダンスとのコラボレーションが展開されました。


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音階を行ったり来たりするような短調なチェロの音に合わせて、ダンスは時に激しく、時にゆっくりと即興で踊ります。最後、ダンサーが会場の外に出て窓の外を歩きながら踊りだすと、今度はチェロが激しく歌ってパフォーマンスは終了しました。
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「あいちアートの森」でのまちなかパフォーマンスは終了しましたが、今年は8月から10月にかけて「あいちトリエンナーレ2010」を開催します。その時にもこうしたまちなかでのパフォーマンスが行われます。どうぞご期待下さい!

(A.F.)

3月24日(水)に開催される第45回フレッシュコンサートに出演予定のさくら木管五重奏団から、出演に際しメッセージをいただきました。

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こんにちは!さくら木管五重奏団です♪

今回のプログラムは春にちなみ、さくら木管五重奏団の為に作曲された「さくらさくらFantasy」や、さわやかな風を運んでくれる「サウンドオブミュージックメドレー」 などを演奏いたします! 30分の短いプログラムですが、お楽しみいただける曲をご用意してます。入場無料となっていますので、ぜひお気軽にお越しくださいませ。皆様のお越しを心よりお待ちしています。

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  日本の春を代表する桜の5枚の花びらのように5人の奏者で一つの音楽を作りあげていきたいという願いから名づけられた「さくら木管五重奏団」は、愛知県立芸術大学卒業生により2002年春結成され、これまで日本の歌など馴染み深いレパートリーの他、オリジナル作品にも意欲的に取り組まれています。

演奏曲目(予定)
♪さくらさくらFantasy/冨士川 健 
♪5つのやさしいダンス より/D.アゲイ  
♪組曲作品57/C.ルフェーブル
♪サウンド・オブ・ミュージック メドレー/R.ロジャース

 曲目の一つに挙がっている、デニス・アゲイの「5つのやさしいダンス」ですが、ポルカ、タンゴ、ボレロ、ワルツ、ルンバと、どの曲もコミカルで踊りたくなるような5つの曲から構成されているとか。当日は、その中の一部をご披露いただけると思いますが、担当者もとても楽しみです。

それでは会場でお会いできるのを楽しみに!

(k.k.)

文庫本は通勤通学のお供に、1冊は連れて歩きたいものですね。電車の中で読んでいる人を多く見かけます。

実はアートライブラリーにも文庫本があります。ただ、文庫本用の棚がないため全て書庫にしまってあるのです。いい本がたくさんあるのにもったいない。陽の目を見せてあげたい…!というわけで今回の展示では書庫に眠っていた文庫本たちのなかからよりすぐりのものをご紹介しています。
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向かって左側の机には美術関係の文庫本を展示しています。この前愛知県美術館で展覧会が行われていたウィリアム・モリスや、ピカソ、ゴッホなどの有名な芸術家の本がたくさん。表紙も華やかです。
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右側が音楽とその他の本です。写真や建築に関する本もご紹介しています。
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音楽家の本を並べると小学校の音楽室のようです。シリーズで揃っているものが多いので、読破してみるのはいかがでしょう。
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他にも、日本の髪型に関する本やアガサクリスティーの戯曲など、こんな本があったとは…と驚いてしまうようなものもたくさん発見しました。 
  文庫5.JPG  文庫6.JPG

小さいので気軽に借りられるのが魅力の文庫本。内容も読みやすいものが多いです。たくさん借りていってくださいね。

アートライブラリーは3月に整理休館として長いお休みをいただくため、2月23日から3月7日までの間は6冊借りていただくことができます。貸出期間も延びますよ!

(ライブラリースタッフT.K)
 

 今回は、カルテットフリーセントさんによる弦楽四重奏でお楽しみいただきました

 今回のコンサート、現在当センター10階の愛知県美術館で「古代ローマ帝国の遺産展 大ローマ展」が開催中ということもあって、曲目のキーワードも「イタリア」。

ヴィオラ、チェロ.JPG

 ヴィオラ奏者の小松さん(上の写真左側)が実際にイタリアを訪れた時の話なども交えながら、息のあった演奏をご披露くださいました。

1stヴァイオリン、2stヴァイオリン.JPG

 「カヴァレリア・ルスティカーナ」や「ニューシネマパラダイス」はよく知られた名曲であり、とても楽しんで聴かせていただき、最後の曲目、ヴォルフの「弦楽四重奏のためのイタリア風セレナード」は、技術的にも難しいところが多い曲とのことでしたが、その分聴き応えのある一曲で、お客様にもとても好評でした。

 

・曲目
 弦楽四重奏曲第2番ニ長調K.155   「ミラノ四重奏曲」 / モーツァルト  
 映画「ニューシネマパラダイス」より / モリコーネ
 オペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」より  間奏曲 / マスカーニ
 弦楽四重奏のためのイタリア風セレナード / ヴォルフ 

 

 実は、今回のコンサート、ご来場くださったお客様の中には、お気づきの方もいらっしゃったと思いますが、アーツチャレンジ2010(「アーツ・チャレンジ2010―新進アーティストの発見inあいち―」とは、愛知から全国や世界へ羽ばたくアーティストの輩出を目指して、新進アーティストを支援し活動発表の場を提供するために愛知県が開催している作品コンペ)に入選された藤永覚耶(ふじながかくや)さんの巨大な入選作品の前で開催させていただきました。
(作品保護と音響効果を兼ねて、反射板を置かざるを得なかったのが、担当個人としてはちょっと残念でしたが。)
いつもと違った雰囲気が醸し出されていて、おもしろかったですね。

アーツチャレンジの作品を背景にコンサート♪.JPG

 
 次回第45回は、平成22年3月24日(水)午後0:15から30分間、「さくら木管五重奏団」さんによる木管五重奏をお届けします。会場は、いつもと同じ2階フォーラム内です。

 

 曲目は、「さくらさくらFantasy/冨士川 健」「5つのやさしいダンス より/D.アゲイ」「組曲作品57/C.ルフェーブル」「サウンド・オブ・ミュージック メドレー/R.ロジャース」を予定。ちょうど桜も咲き出しそうな季節にどんな演奏を聴かせていただけるのでしょうか。♪
では、会場でお会いできることを楽しみに。

 

(k.k)