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12月23日より いつも ながい やすみに おこなって いる アートスコーレ(ずがこうさくの きょうしつ)が はじまり ました。 こんかいの テーマは しんねんの えとで ある ウサギの ねんどざいく です。
その ようすを しょうかい します。

まずは はじめに こうしの せんせいの おはなし から。
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 どうたいと あたまの しんに なる しんぶんしを まるめます。
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まるめた しんぶんしを ねんどで つつむように して どうたいの ぶぶんを つくります。
おなじように あたまの ぶぶんも。
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みみに なる ところを つくって あたまに くっつけます。
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どうたいに あしと しっぽを くっつけます。
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あたまと どうたいを くっつけて うさぎの かたちが できあがり。
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ドライヤーで かわかせます。 この さぎょうは おかあさんも おてつだい。
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そして いろづけ。
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また ドライヤーで かわかせます。
これで かんせい。 はい ポーズ。
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こんかいの きょうしつは しょうがっこう 1ねんせい だけを たいしょうに ひらかれました。

じかい はるやすみは もっと はばひろい ねんれいの じどうが さんか できるように します。

みなさん、おたのしみに。

(H.K)

 

第54回フレッシュコンサートを2010年12月22日に開催しました 
 今回は、アンサンブルセリベルタさんによるチェロ四重奏でお楽しみいただきました。チェロが4本も並ぶとそれだけで存在感抜群で壮観です

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 アンサンブルセリベルタさんは、愛知県立芸術大学音楽学部専攻の現役学生4名の皆さんで結成され、チェロの魅力を伝えるべく、学外での演奏活動も展開されています。 今回のコンサートでは、よく知られた曲を中心にプログラムしていただいたようで、担当者でも耳にしたことのある曲が多かったです。1曲ごとの曲目紹介も分かりやすく、チェロの魅力を伝えたいという演奏者の気持ちが伝わってくるようでした。
・曲目
♪F.サルト―リ Time to say goodbye
♪ブラームス作曲  Intermezzo
♪A.モーツァルト ”フィガロの結婚”より
           ”後宮からの逃亡”より
♪J.クレンゲル Impromptu Op.30
 
 今回びっくりしたのは、4曲目のImpromptu(即興曲)の最後になぜかメンデルスゾーンの結婚行進曲が!編曲とかではなくて、元々そういう曲として作曲されたとのことで、さらに驚きました。とっても面白かったです。
 さらにアンコール曲として「ホワイトクリスマス」を演奏していただき、会場全体をクリスマスムードに包みこんで終演となりました。

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 次回第55回は、2011年1月26日(水)午後0:15から30分間、3人のソプラノによる「オペラアリアと歌曲の調べ」をお届けする予定です。曲目は、♪ビゼー作曲 “オペラ「カルメン」メドレー” ♪ショパン作曲 “願いop.74-1” “戦士op.74-10” ♪プッチーニ作曲 オペラ「蝶々夫人」より“ある晴れた日” ♪モーツァルト作曲 オペラ「魔笛」より “地獄の怒りが我が胸に狂う” ♪ヨハン・シュトラウス作曲 “美しく青きドナウ” の予定です。どんな歌声を聴かせてくださるのでしょうか。♪
では、会場でお会いできることを楽しみに。

(文責:k.k)
 

12月はイベントが多くて、気が急いてしまいますね。
こんな時こそゆっくりとCDを聴きながら本でも読んで、一息ついてみてはいかがでしょう。
アートライブラリーには今月も新しいCDや本が入ってきています。

まずは今年生誕200年のショパンのCDからご紹介です。

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『ショパニッシモ 1』 
Fryderyk CHOPIN作曲,河合優子ピアノ, 
イマジンベストコレクション 2006年発売
(請求記号C1シ//カ 資料番号9310196560)

アートライブラリーでは、現在ショパン展を開催中です。
図書やCDのほか、普段は書庫に隠れている楽譜、ヤン・エキエル編纂「ショパン・ナショナル・エディション」なども展示中ですが、今月は新たに、そのナショナル・エディションに基づく演奏のライブ録音CDが入りましたのでお知らせします。
愛知県岡崎市出身で愛知県立芸術大学大学院修了の河合優子さんが「ただショパンの望んだように、ショパンそのものを弾きたい」(CD解説より)と願い演奏されたショパンの曲をお楽しみください。
(『ショパニッシモ』シリーズは、CD第1弾から第8弾まで所蔵しています)
(ライブラリースタッフA.I)


ここからは本のご紹介。こちらもショパンです。

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『フレデリック・ショパン全仕事』
アルテスパブリッシング 2010年出版
(請求記号762.349/C53k 資料番号9110485610)

私事ですが、ライブラリーで行っているショパン関連資料展示を担当しました。(12/26まで。見にきてくださいね)
資料を見直して実感。ショパンってほんとうに人気!本棚で休む間もなく借りられていく本もあり、図書館側としては嬉しい限りです。
そんな中に『フレデリック・ショパン全仕事』が仲間入り。作品解説本は多くありますが、この本ではショパンの生涯を追いながら作品番号順に解説しています。年表や索引も親切丁寧。著者のショパンへの想いが感じられます。勉強だけでなく読み物としてもおもしろそう。
(ライブラリースタッフA.U)


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『観じる民藝』
尾久彰三著  世界文化社  2010年出版
(請求記号 7504/O26k 資料番号 9110485586)
この頃、骨董品とか民芸品にだんだん興味がわいてきました。
この図書館に勤めているおかげでしょうか。そんな私が選んだ一冊です。
骨董品と民藝品の違いを大切にし、あえて民藝というタイトルを選んだ著者のコレクションが載っています。日本のもの、東洋のもの、西洋のもの…
国を問いません。子どもの頃から民藝、骨董品に接していた著者がモノを愛して美を観じてコレクションしたものです。
あなたもこの本の中で美を観じてみてください。

(ライブラリースタッフE.I)


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『現代写真論 コンテンポラリーアートとしての写真のゆくえ』 
シャーロット・コットン著 晶文社 2010出版
(請求記号 740.4/C88g 資料番号 9110485737)

グロテスクなもの、近しい人の肖像、ヌード…現代美術としての写真作品には「何だかとても気になる!でも、何がこんなに気になるの…?」というものがたくさん。
この本では、20世紀半ばから現在に至るまでに活躍した写真家を「写真家の動機」や「作品づくり」の観点からコンセプチュアル、コンストラクテッド、デッドパンなど8つに分け、カラー図版をふんだんに盛り込んで紹介しています。
気になる何かの正体を考えるとっかかりをくれる本です。写真をより深く楽しむことができるようになりますよ。

(アートライブラリースタッフ T.K)


年末の長期休館を前に貸出冊数が普段の3冊から6冊に増えています。借りられる冊数も延びているので、ちょっと気になっていた本をまとめて借りるのにもってこいですよ!
 

 12月18日(土)の昼下がり、芸文センターに男声の力強い歌声が響き渡りました。びっくりされた方も多いでしょう。地下2階の大型ビジョンの前の仮設ステージで、クリスマスツリーやリースを背景に13人の男たちが歌い始めました。クリスマスと男たちという不思議な組み合わせです。


演奏者を紹介しましょう。合唱は、「昭和男爵コーラス」の皆様です。名古屋市の昭和生涯学習センター主催の講座受講生が母体で、平均年齢が67歳とのこと。中には合唱のベテランも含まれています。指揮とソプラノは加藤佳代子さんです。加藤さんは声楽家でオランダ留学後、地元を中心にソロや合唱の指導など幅広く活躍しています。芸文センターでもAC合唱団に加わったり、15周年記念行事でもソロを歌ったこともあり、関わりが深いのです。ピアノは小森真紀さんです。 
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前半は日本の名曲を4曲歌いました。(『高原列車は行く』『水色のワルツ』『雪の降る街を』『島原地方の子守唄』)13人の男声のハーモニーから、男たちの熱いロマンが漂ってくるように感じました。若い人たちの声からは出せない、人生の重みを感じさせられますね。特に「雪の降る街を」はスタッカート気味に始まり、意表をつきましたが、雪の中をとぼとぼと歩く寂寥感が見事に表現されていました。
加藤佳代子さんの指揮ぶりもとっても表現豊かで、歌詞の意味や感情をうまく引き出し、見ているだけでこちらも歌いだしたくなるようでしたね。

後半はがらっと趣が変わり、クリスマスに関わる宗教曲です。『Dona Nobis Pacem(私たちに平和をお与えください)』は美しい3声のカノンです。
『カッチーニのアヴェ・マリア』では加藤佳代子さんのソプラノ独唱が加わり、清らかな歌声が会場に響きわたります。加藤さんはクリスチャンですので、自らの信仰が自然に歌に現われているのです。とても美しい陶酔的な曲ですね。イタリアの作曲家カッチーニ(1545-1618)の作と言われていますが、実はそうではなく、ソ連の音楽家ヴァヴィロフ(1925-73)が自作をカッチーニの名前を借りて発表したものとか。確かにバロック音楽らしくありませんね。
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最後の曲は世界中で愛されている『きよしこのよる』です。お客様と一緒になって歌い、3番では加藤さんの美しいハイソプラノが加わりました。
この曲には有名な伝説があります。1818年のクリスマス・イヴのこと,オーストリアのオーベンドルフの聖ニコラス教会では,教会のオルガンが壊れてしまって,賛美歌の伴奏をすることができなくなってしまったため、取り急ぎ教会助祭のヨーゼフ・モール(1792-1848)が詩を書き、同教会のオルガニストで小学校長のフランツ・グルーバー(1787-1863)がギターを伴奏とした新しい曲をつけ、イヴの日の真夜中のミサで無事に初演されたというものです。心にしみわたってくる名曲ですね。 
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きよしこの夜100周年ポスター(左上:モール、右上:グルーバー)

あっという間の30分でしたが、午後の楽しい一時を過ごすことができました。

アートプラザビデオルームでは、時々ミニコンサートも行っています。次回は1月23日(日)「チェリスト天野武子によるトーク&ミニコンサート」を開催します。ただいま受講者を募集しています。(往復はがきによる申込み)詳細はホームページをご覧ください。

(A.M)

 

パネル「フレデリック・ショパン国際コンクール」
このコンクールは、現在世界的に最も権威あるコンクールの一つと言われ、ピアニストを目指す者にとっては最高の登竜門の一つです。また、エリザベート王妃国際音楽コンクール、チャイコフスキー国際コンクールと合わせて「世界三大ピアノコンクール」とも言われています。
1927年に第1回が開催され、5年ごとに開催されています。2010年には第16回が開催され、ロシアの女流ピアニスト、ユリアンナ・アブデーエワが優勝しました。ユリアンナは何と日本のYAMAHAのピアノCFXを弾いたのです。日本製ピアノを使用した演奏者がショパンコンクールで初めて優勝したのですね。
日本人も毎回入賞しているのですが、今回は残念ながら入賞者は誰もいませんでした。次回に期待しましょう。
パネルではコンクールの優勝者や日本人入賞者などの歴史をたどることができます。

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必見1! 「ショパンの左手」
今回の目玉の「ショパンの左手」(株式会社ショパンから借用)は、彫刻家のクレサンジュ(ショパンの恋人であったジョルジュ・サンドの娘ソランジュの夫)により作られました。ショパンが息をひきとった1849年10月17日、デスマスクと左手の型が取られ、それをもとに作られたものです。つまり、本物のショパンの手と同じなのです。
 手をよく見てみましょう。決して大きくありません。むしろやや細く薬指などは弱そうに見えます。とても繊細な指ですね。この左手で力強い作品をどのように弾いたのか、不思議ですね。実際のショパンの演奏は音が小さく、大変繊細で、ニュアンスに富んだものだったとのこと。大きなホールでは耳をそばだてて聴かねばならぬようだったそうです。
また、弟子たちのレッスンでも「手をやわらかく」と口癖のように言っていたとか。以前、ラフマニノフの手をテレビで見たのですが、あまりにも巨大でびっくりしましたが、対照的ですね。ショパンが奏でたであろうピアノの音を想像しながらゆっくりご覧ください。

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 ショパンの左手の彫像(複製)  (株)ショパン所蔵

 

必見2! 「ショパンの自筆譜」
 民音音楽博物館からお借りしたショパンの自筆譜(ファクシミリ)も展示しています。「別れの曲」「黒鍵」の一部と「幻想即興曲」の一部(初版)です。とても美しい楽譜ですよ。ベートーヴェンの乱雑で大雑把な自筆譜とは大違いです。ショパン自身の書き込みや推敲の後も見られます。楽譜を見ながら、ショパンはどんな音楽を奏でたのか想像するのも楽しいですね。
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練習曲「別れの曲」の自筆譜(ファクシミリ)  民音音楽博物館所蔵

 


ショパンが大好きな日本人
ショパンは日本人が大好きな作曲家です。朝日新聞の調査によると、お気に入りの作曲家ベスト5は、1位モーツァルト、2位ショパン、3位ベートーヴェン、4位チャイコフスキー、5位シューベルトでした。(4月10日土曜版)ショパンの人気の理由の一つは、日本ではピアノ人口が多いので、ショパンを弾いてみたいと思う人が多いのではないかと思われます。もちろん、ショパンの美しい流麗な音楽は日本人好みであるという理由もあります。なお、HMVの同様の調査では、1位ベートーヴェン、2位バッハ、3位モーツァルト、4位マーラー、5位ブルックナーでした。HMVは音楽好きな人が回答しているので、傾向が違っているのがおもしろいですね。

 

ショパンの映画
ショパンを題材とした映画やショパンの音楽を使った映画はたくさんあります。ご紹介しましょう。
伝記映画は古いものでは「別れの曲」(1934年)が有名です。ショパンとコンスタンツィアの恋愛を描いています。エチュードOp.10-3を「別れの曲」と呼ぶのはこの映画の題名に由来しています。また、「楽聖ショパン」(1945年)では愛国者のショパンを生涯を通して描いています。史実と違うのではというシーンもありますのでご覧になるときはご注意を。
映画音楽で最も印象に残るのは「戦場のピアニスト」(2002年)です。ご覧になった方は多いと思いますが、これは、実在のユダヤ人ピアニスト、ウワディスラフ・シュピルマンの実際の体験を描いたものです。ショパンの音楽が重要なテーマとなっています。映画の中ではノクターン第20番の悲しい調べとバラード第1番の夢見るような調べが見るものの心を打ちます。特に後者の調べがドイツ人将校の心を打ち、シュピルマンは助かるのです。ショパンの素晴らしい音楽は、良心に訴え、感動を湧き起こし、戦争の憎しみも追いやってしまうのですね。素晴らしいエピソードです。このほかにも、「愛情物語」(1956年アメリカ)も夜想曲第2番をアレンジして有名になりました。
なお、日本でも大林宣彦監督の「さびしんぼう」では「別れの曲」が主題歌となりました。また、大ヒットした映画「のだめカンタービレ」では、のだめがシュトレーゼマンの指揮でピアノ協奏曲第1番を弾く美しいシーンが印象に残ります。
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ウワディスワフ・シュピルマン(1911-2000)

(A.M)
 

ただいま、アートプラザビデオルームで「ピアノの詩人ショパン展」が開催されています。

壁一面にショパンの生涯や作品についての美しいパネルが展示されています。このパネルは、東京の民音音楽博物館で今年の1月から7月まで開催された「ショパン展」で展示されたもので、同博物館のご厚意によりお借りしたものです。
パネルの一部を紹介しましょう。

パネル「ショパンの生涯」
 ショパンは1810年、ワルシャワ近郊のジェラゾヴァ・ヴォラに生まれます。子供のころからピアノ演奏や作曲に才能を示し、ワルシャワ音楽院で音楽を学びます。卒業後ワルシャワを離れますが、祖国で反ロシア暴動が失敗に終わったため、芸術家の都であるパリに向います。パリでは様々な芸術家と交流し、独創的な演奏と作品により名声を博します。特にジョルジュ・サンドとの出会いは、ショパンの創作意欲を高め、多くの名曲を生み出すのですね。
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パネル「ショパン作品リスト」、「ショパンが作曲した主な楽曲形式」
 ショパンは約230曲作曲したと言われていますが、そのほとんどはピアノ独奏曲です。室内楽曲、ピアノ協奏曲、歌曲も一部作っています。
 ショパンは新しいピアノ音楽の形式を確立しました。ポーランドの民俗舞踊に基づく「マズルカ」「ポロネーズ」、また、夜の情景を思い起こさせる「夜想曲(ノクターン)」、物語を語るような「バラード」、即興的な「バラード」などがあります。

 

パネル「ショパンの愛した女性」
ショパンが生涯に愛した女性は4人います。まず初恋のコンスタンチア・グアドフスカはワルシャワ音楽院の同級生。繊細なショパンは思いをなかなか伝えられなかったようです。次が、婚約までしながら破談となってしまったマリア・ヴォジンスカ。ショパンは真剣に結婚を考えていたようで、悲しみは深いものでした。
ショパンのよき理解者であった作家のジョルジュ・サンドとの同棲生活は余りにも有名ですね。サンドはショパン好みの女性ではなかったようで、初対面の印象を「なんて感じの悪い女だろう。あれでも本当に女なのだろうか。」と書いています。その後、交際の中で深く愛し合うようになります。サンドの愛と支えにより数々の名曲が生み出されたのですね。男勝りの女性作家と病弱な天才作曲家のユニークな組み合わせは当時の社会では話題になりました。
最後にピアノの弟子でソプラノ歌手のデルフィーナ・ポトツカ。絶世の美女だったとか。近年ショパンがデルフィーナにあてた恋文が発見されたと発表されましたが、偽作だったようです。「謎の恋人」です。
パネルを見ながら、ショパンは4人の女性たちのどこに惹かれたのか考えてみるのも楽しいでしょう。

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ジョルジュ・サンド(1804-1876)                                       デルフィーナ・ポトツカ(1807-1877)

 

パネル「ショパンの肖像のパネル」
さまざまな画家が描いた29点の肖像画がパネルとなっています。若いころから晩年までショパンの肖像の変化をたどるのも面白いでしょう。また画家によりショパンをどのようにとらえているのか比較するのも面白いでしょう。今まで見たことがないショパンに出会えるかもしれません。なお、ショパンは170センチメートルで体重40キロという「超やせ型」でしたが、服装は最高級のブランド物で身を固め、貴婦人方の人気の的であったとか。
 
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1849年死の数か月前の写真

 

パネル「レクイエム」
ショパンはパリで39歳の生涯を閉じました。死因は結核とされています。遺体はパリのペール・ラシューズ墓地に埋葬されました。彼がポーランドを出るときに持ってきた土がふりかけられました。心臓はショパンの遺言で、姉によりワルシャワに持ち帰られました。ようやく故郷に帰れたのですね。この心臓は、聖十字架教会に保存されました。この教会は第2次世界大戦でドイツ軍に破壊されたのですが、心臓は奇跡的に無事だったのですね。なお、2008年には科学者らが死因を解明するため、DNA検査を求めたのですが許可されなかったというニュースがありました。
 
ショパン展5.jpg (c)Mathiasrex, Maciej Szczepańczyk
ワルシャワ・聖十字架教会の柱(ショパンの心臓が埋められている)

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パネル「ショパンのピアノ」
 ショパンが生涯愛用したピアノは「プレイエル」(1839年製)です。現在はパリのプレイエルコレクションにあります。リストも「ショパンは銀色のように美しく、いくらかベールのかかったような音の響きと非常に弾きやすいタッチの故にプレイエルを好んだ」と言っています。
 また、ショパンはエラール社のピアノもたびたび弾いており、最後に弾いたピアノもエラール社のものです。

次回は、「ショパンの左手」と「自筆譜」などを紹介します。

ショパン展は12月22日(水)まで。お逃しなく!

(A.M)
 

[ 音楽 ]

221210ブログ用第3回.jpg“音を用いた新しいパフォーマンス作品”の企画案を公募し、発展性のある優秀な作品を選び、若いアーティストにその作品を愛知県芸術劇場小ホールで上演する機会を与える、「AACサウンドパフォーマンス道場プロジェクト」。愛知芸術文化センターでは、若手アーティスト応援プロジェクトとして、2006年から開催しています。


今年は、その特別公演を開催します。第1回(2006年)から第4回(2009年)AACサウンドパフォーマンス道場プロジェクトで入選・発表したアーティストや選考委員によるパフォーマンスに加えて、一般から公募した作品を、ノンセレクションで一気に上演する公演です。

このたび、一般公募もふくめ、出演者が決定しました。“音を用いた新しいパフォーマンス作品”というだけあって、他では見れない&聴けない、面白い舞台作品が満載です。地元のアーティストも多数。この機会にぜひご鑑賞ください! チケットは、12月15日より販売開始です。

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「AACサウンドパフォーマンス道場プロジェクト 特別公演」

2011年1月22日(土)
第1部      13:30-15:30
第2部      16:30-19:00
愛知芸術文化センター愛知県芸術劇場小ホール

チケット
一般  1部・2部 前売り 各2,000円(当日2,500円)
通し券 3,000円(前売りのみ)
小中学生 1部・2部 各500円(前売り・当日ともに)
全席自由
*チケット取り扱い:愛知芸術文化センターPG TEL052-972-0430、チケットぴあTEL0570-02-9999(Pコード126-272)、イープラス http://eplus.jp/
*通し券、小中学生券は愛知芸術文化センターPGのみで販売。

(A.F.)

アートプラザでは、長期休みに児童を対象とした美術系のワークショップを開催しています。今冬は小学1年生のみを対象に、ねん土細工に色づけをする工作教室を予定しています。関係機関の協力を得て、県内の対象児童にチラシを配布しました。定員180名に対し1,500通以上の応募がありました。
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地域性を考慮して県内をいくつかのブロックに分け、そのブロックごとに抽選を行い参加者を決定しました。
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申込をされた方々には結果通知の返信はがきが間もなく届きますので、運よく参加できるお友達は冬休みにお会いしましょう。残念ながら抽選にはずれたお友達は、春休みにも「アートスコーレ」を開催しますので、今回応募しなかったお友達を含めぜひご参加ください。
(H.K)
 

2010年はショパン生誕200年。この記念年にアートプラザでは「ピアノの詩人ショパン展」を開催しています。今回関連イベントとして電子ピアノによるコンサートを開催しました。
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演奏は関本淑乃(しゅくの)さん。関本さんは愛知県立芸術大学音楽学部の出身で、現在は文化情報センター職員です。関本さんは県芸大ではフランツ・リストを研究されていたとのこと。本人はピアニストと呼ばれるのを嫌がっていますが、腕前はなかなかのもの。今回は、大好きなショパンの曲ということで、しっかりと準備をされていました。
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当日は、ダン・タイ・ソン(ショパンコンクール優勝者)のコンサートと時間が重なってしまいました。しかし、中日新聞に紹介されたこともあり、約40名もの方々に来ていただき、ビデオルームは満席になってしまいました。ショパンの時代でも、貴族のサロンではこうした小さな空間で演奏されていたのですね。ショパンのパネルに囲まれながら、美しいピアノの音色に至福の一時を過ごされたことと思います。
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さて、演奏はまず、『華麗なる大円舞曲』と『子犬のワルツ』という対照的な2曲のワルツから始まります。ワルツといってもショパンのものは踊るためというよりは聴くためのものですね。前者では華やかな舞踏会の雰囲気が、後者では子犬が自分の尻尾を追い掛け回しているかわいい情景が浮かんできます。関本コンサート4.jpg
 

次は練習曲(エチュード)を4曲演奏しました。のだめカンタービレでも有名になったOp.10-4、右手が黒鍵ばかりを弾く『黒鍵』、ショパンの祖国であるポーランドのワルシャワが陥落した怒りと悲しみが込められた『革命』、大きくうねる感じの『大洋』と、スケールの大きい曲が続きます。ショパンの激しい情熱を関本さんは的確に表現していました。
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エンゲルマン作 1831年ワルシャワ蜂起の石版画

最後のプログラムは『幻想即興曲』です。この曲はショパンの最もロマンティックな曲の一つですね。筆者がぜひともとリクエストしました。関本さんの解説によると、一拍を左手は6つ、右手は8つと両手が異なるリズム刻むので難しいとのこと。ジャーンという衝撃的な音から始まり、ざわめくような左手の分散和音と右手の情熱的な美しい旋律で始まるこの曲は、聴くものをしびれされる力がありますね。関本さんの演奏もとてもロマンティックでした。

盛大な拍手にこたえてのアンコールは『別れのワルツ』です。この曲は恋人マリア・ヴォジンスカに捧げられたのですが、2人は結局結ばれませんでした。この曲はショパンの死後に発見されました。ショパンは生涯自分一人の大事な思い出として胸の中にしまいこんでいたのですね。少し哀愁を帯びたとても美しい曲です。

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マリア・ヴォジンスカ(1819‐1896)

あっという間に終わってしまったコンサートですが、聴きながら筆者が改めて感じたのは、ショパンはとても繊細で孤独な作曲家であったのではないかということです。彼の39歳という短い生涯は、幸福な一生ではありませんでしたが、心の中にある満たされない思いが、このような素晴らしい作品を作り上げたように思うのです。

ショパン展は12月22日まで開催しています。皆様ぜひお越しください。次回のブログではショパン展の展示内容についてお知らせします。
(A.M)
 

早いもので12月となりました。トリエンナーレが終わったのもつかの間、年明けの公演の準備が着々と進んでいます。

本日は、ダンス公演のお知らせです

◆Noism1≪Nameless Hands-人形の家≫愛知公演
日時:2011.2.2(水)18:30、3(木)17:00 
チケット代 一般4,000円(当日4,500円)、学生2,000円
◆近藤良平&黒田育世『私の恋人』ダンス公演
日時:2011.2.9(水)19:00、10(木)18:30 
チケット代 一般4,000円(当日4,500円)、学生2,000円

の両公演のチケットを、
12月7日(火)より、
愛知芸術文化センタープレイガイド、チケットぴあなどで販売します。
どちらの公演も完売が予想されます。お早めにお買い求めください。

ここで、耳より情報です。
恒例となりました、プレシアター・メニュー(食事)付きチケット(4,800円)を今回もご用意します。愛知芸術文化センターの10、11階にあるカリフォルニア料理レストラン『ウルフギャングパック レストラン&カフェ』でのお食事と各公演のチケットがセットになった、お得なチケットです。

お料理内容は
・前菜:シノワチキンサラダ
・メイン:牛ロースステーキ ブラックオリーブソース
・パン(食べ放題)
・デザート:ホワイトチョコレートチーズケーキ
・お飲み物(飲み放題)
ペプシ・ペプシネックス・ジンジャーエール・7-up・ホットコーヒー・アイスコーヒー
トロピカルアイスティー・ホットティー
となっています。

1,500円相当の、とっても嬉しいメニューです。

おいしそうですよね?食べたくなってきませんか?
この機会に、ぜひどうぞ!なお、数に限りがございますので、お急ぎください

このチケットは、ウルフギャング・パックでのみの販売となります。
詳細はウルフギャング・パック 052-957-5755 までお問い合わせください。

レストランの詳細はこちら

(S.S.)

 

[ 映像 ]

AFF15_2.jpg11月19日(金)からはじまった「第15回アートフィルム・フェスティバル」も、いよいよ終盤に入りました。昨日(12月2日(木))まで上映していたプログラム「映像と音楽のコレスポンダンス」では、映画ファンのみならず、音楽やダンスに興味のある方にも、会場に足を運んでいただけた様子が伺え、ジャンルをクロスオーバーさせて、表現の新しい可能性を追求してきた文化情報センターの活動が、だんだんと浸透していっているのではないか、という思いを強くしました。

いよいよ本日(12月3日(金))より、フェスティバルの最後を飾るプログラム「オリジナル映像作品新作プレミエ&アンコール」がスタートします。「オリジナル映像作品」は、先日も大山慶監督『HAND SOAP』(2008年、シリーズ第17弾)が、11月19日(金)-23日(火)にエストニア・タリン他で開催された「第12回アニメーテッド・ドリームス2010」でグランプリを受賞し話題となりました。“身体”を統一テーマに設定して、実験的な映像作品を毎年一本、継続して制作する、全国的にも例のない、当センターのユニークな創作事業です。

プログラムの初日である3日(金)は、アンコール上映として、今年6月1日(火)に103歳で逝去された舞踏家・大野一雄を記録した、ダニエル・シュミット監督のドキュメンタリー『KAZUO OHNO』(1995年、シリーズ第4弾)で幕開けします。独自の世界を確立したアーティストどうしが、互いに敬意を払い作り上げた、宝石のようなコラボレーション映像作品といえるでしょう。併せて上映する、本編では使用されなかったシーンをまとめた『ダニエル・シュミット、レナート・ベルタ撮影による未使用フィルム』(1995年)は、貴重な映像記録です。岩手に伝わる民俗芸能である鬼剣舞を記録した三宅流監督『究竟の地-岩崎鬼剣舞の一年』(2007年)は、人間にとって身体表現とは、踊ることとは何かという本質的な問いを追求するという点で、ぜひ引き続いてご覧頂きたい作品です。


4日(土)、5日(日)には、いよいよシリーズ最新第19弾、柴田剛監督『ギ・あいうえおス -ずばぬけたかえうた-』(2010年)が初公開されます。人間にとって音とは何か、音が人間の身体や精神に及ぼすものとは何か、という発想から出発した実験的な意欲作が、皆さんの前にその全貌を明らかにします。柴田監督が学生時代に手掛けた『NN-891102』(1999年)も、併せて上映します。原爆を題材に、架空の、もう一つの日本を描き出した16mmフィルム作品で、学生の映画という枠組みを越えた大作として当時、話題になりました。今回が、当地での初上映という、これも貴重な機会となります。

gui_aiueosu_2.jpg5日(日)には柴田監督の来場も予定しており、作品についてのトークや、質疑応答の時間も設けたいと考えています。皆様のご来場をお待ちしております。上映スケジュール等は、愛知芸術文化センターのホームページをご覧ください。

(T.E)