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「第84回 フレッシュコンサート」を6月26日(水)にフォーラムI(2階)で開催しました。

『弦楽四重奏の魅力』と題して、Quartet”A”nimare(クァルテットアニマーレ)の糸原彩香(いとはら やか)さん、荒巻理恵(らまき りえ)さん、橋本歩(はしもと ゆみ)さん、阿曽沼裕司(そぬま ゆうじ)さんによる弦楽四重奏の演奏を160名以上の方にお楽しみいただきました。
 

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【 左から、糸原彩香さん、荒巻理恵さん、橋本歩さん、阿曽沼裕司さん 】

◎ 今回の演奏曲は…‥
演奏曲はアンコールを含め4曲の演奏でした。

第1曲目は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732.3.21-1809.5.31)作曲「弦楽四重奏曲第75番ト長調作品76-1」より第一楽章を演奏しました。
この曲は、エルデーディ伯爵に献呈されたため「エルデーディ四重奏曲第1番」とも呼ばれています。優雅で美しい作品です。
ハイドンの弦楽四重奏曲は、第1番から第83番まで付けられていますが、偽作と判明したものを除くと68曲となります。ハイドンは、弦楽四重奏のジャンルを切り開いたことから「弦楽四重奏曲の父」と呼ばれており、また「交響曲の父」とも呼ばれています。


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演奏後に、荒巻さんから、「弦楽四重奏曲という名を聞くと、難しい、堅苦しいように思われますが、今回はそれぞれ違った雰囲気のあるものを選曲しました。」、「最初に演奏したハイドンの弦楽四重奏曲第75番は、学生のころ、最初に学んだ思い出のある曲です。」との説明がありました。
また、糸巻さんからは、メンバー4人の名前に「あ(A)」が付くことから「クァルテットアニマーレ」というグループ名にしたとのお話があり、続いて、メンバーの自己紹介がありました。

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2曲目は、ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840.5.7‐1893.11.6)作曲「弦楽四重奏曲第1番ニ長調作品11」より第二楽章 Andante cantabile(アンダンテ・カンタービレ)変ロ長調を演奏しました。
題名の「アンダンテ・カンタービレ」のアンダンテは「歩くようなテンポで」を意味する速度用語、カンタービレは「歌のように」を意味する発想記号です。
抒情的で豊かな響きとチャイコフスキー独特の甘美なメロディーに、観客の皆さんはうっとりと聴き惚れていました。
この曲はよく耳にしますが、冒頭の有名な旋律はウクライナの民謡からメロディーを得ているものと言われています。


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3曲目は、阿曽沼さんから、「メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲第4番は、情熱的で、激しさを溢れさせる曲である。第一楽章、第四楽章を続けて演奏します。」との説明がありました。

フェリックス・メンデルスゾーン(1809.2.3‐1847.11.4)作曲「弦楽四重奏曲第4番ホ長調作品44-2」より第一楽章、第四楽章の演奏は、ロマンティックな陶酔から悲劇的な感情の高まりまで、人生の悲しみや喜びが浮き沈みするようで、メンデルスゾーンの思いをクァルテットアニマーレの皆さんは大変見事に表現していました。観客の皆さんも素晴らしい演奏にじっくりと耳を傾けていました。
演奏後、観客の皆さんから温かい拍手が送られました。

最後に、橋本さんから、「アンコールを『浜辺の歌』を演奏します。」とのお話に拍手が起こりました。
「浜辺の歌」は、成田為三(1893.12.15-1945.10.29)が作曲し、林古渓(1875.7.15‐1947.2.20)が作詞しました。作曲家の成田為三は「かなりや(作詞西條八十)」の作曲でも有名ですが、多くの管弦楽曲やピアノ曲も作曲しています。しかし、ほとんどが空襲で失われてしまい、残念です。
誰もが知っている懐かしいメロディーに聴いている皆さんも心が癒されるように感じられたでしょう。
クァルテットアニマーレの皆さん、本当にありがとうございました。
 

来場の皆さんからは…‥
◎ 今回が初めての方々から
・『近くで、生の演奏が聴けてとても感激しました。素晴らしい30分間でした。』《40歳台、
女性》
・『浜辺の歌、さざ波の音が聞こえるようでした。』《70歳以上、女性》
・『素敵な時間をありがとう。誰もが聴いたことのある曲が最後に聴けてとても感激でした。』《30歳台、性別未回答》

◎ いつも来られる方々から
・『すごく楽しい曲で楽しかった。とても素敵でした。これからもがんばってください。』   《4歳と30歳台、女性》 
・『弦楽器、4人の演奏者の調和が見事でした。』《70歳以上、男性》
・『弦楽器には悪条件の中で、綺麗な音を聴かせてくださって、ありがとうございました。』
《70歳以上、性別未回答》

など、様々な感想をいただきました。ありがとうございました。


≪ クァルテットアニマーレの皆さんからのメッセージ ≫
糸原 彩香さん
この度はフレッシュコンサートに出演させて頂き、ありがとうございました。
たくさんのお客様に温かく演奏を聴いて頂けたこと、本当に嬉しく思います。
今回の経験を生かし、皆様にまたどこかで演奏を聴いて頂けるよう、
これからも4人で精進してまいります。

荒巻 理恵さん
たくさんのお客様が最後まで熱心に聴いてくださり、温かい雰囲気の中で演奏させていただきました。
その瞬間にしか感じられないものを、大切にすることができたように思います。
雨の中ご来場くださった皆様、サポートしてくださったスタッフの皆様、本当にありがとうございました。

橋本 歩さん
演奏家にとって、大きなホールに沢山のお客様、という環境ほど嬉しいものはありません。
当日は雨の中、多くの方々に聴いていただけて、とても幸せな気持ちで演奏することが出来ました。
ありがとうございました。

阿曽沼 裕司さん
みなさまが熱心に私たちの演奏に耳を傾けて下さったおかげで、こちらもより集中して弾く事ができました。
またスタッフの方々のサポートにより安心して演奏に臨む事ができ、大変感謝しております。
このような機会を頂きありがとうございました。


さて、次回は、第85回フレッシュコンサートを、平成25年7月24日水曜日のお昼(午後0時15分-0時45分)にフォーラムI(2階)で開催を予定しています。
『天上の響き?♪ア・カペラコンサート』と題して、L’aura(ラウラ)のによるア・カペラアンサンブルによる真夏の暑さを忘れるひと時の歌唱を楽しんでいただきます。
 

 (M.K&A.M)