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「第82回 フレッシュコンサート」を4月24日(水)にフォーラムI(2階)で開催しました。

『セントレアの海 フルート、ピアノ&お筝 和と洋のコラボレーション』と題して、和on♪(ワオン)のフルートの前田里奈(まえだ りな)さん、お筝(こと)の早川恵子(はやかわ けいこ)さん、ピアノの横山智里(よこやま さとり)さんの3人による演奏を190名以上の方にお楽しみいただきました。


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【 左から、横山智里さん、早川恵子さん、前田里奈さん 】

◎ 今回の演奏曲は…‥
春の訪れを告げる曲としてお馴染みの筝曲やフォークソング、フェリックス・メンデルスゾーンやグスターヴ・ホルストの曲、そしてシャンソンを、お筝とフルート、ピアノによる「和と洋のコラボレーション」で、アンコールを含め6曲を演奏しました。

第1曲目は、フェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)のピアノ曲で有名な「春の歌」をフルートとピアノの二重奏による編曲で演奏しました。
この曲は、「無言歌集」の第5巻作品62の第6曲目で、楽譜の冒頭に「春の歌のように」と発想標語があることから、後世の人が「春の歌」と名づけました。フルートの音色は優雅で明るく春を迎えた喜びに満たされました。

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演奏後、フルートの前田さんから、「セントレアの海、常滑で和楽器と洋楽器のコラボレーション」で活動しているグループ『和on♪』です。」と、紹介がありました。
 

2曲目は、和楽器を迎えての曲「春の海」でした。この曲は、宮城道雄 (1894‐1956) が1929年に作曲した筝と尺八のための筝曲ですが、フランス人女流ヴァイオリニスト、ルネ・シュメーとの「筝とヴァイオリンの二重奏」の録音で世界的に知られるようになった曲です。日本音階による美しい旋律と各楽器の音色が溶け合い、いかにものどかな春の海を感じさせるような演奏でした。
演奏後、早川さんから「雅な曲を和と洋による演奏は新しいもので、新鮮なもの」とのお話がありました。

3曲目は、愛を奏でる曲として、世界中で親しまれているシャンソン「愛の賛歌」を筝、フルートとピアノにより演奏しました。この曲は、フランスのシャンソン歌手エディット・ピアフ(1915‐1963)作詞、マルグリッド・モノー(1915‐1963)作曲により1950年にレコーディングされました。


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4曲目は、井上陽水作曲の「少年時代」を筝、フルートとピアノによる演奏でした。この曲は、1990年に篠田正浩映画監督により映画化された「少年時代」の主題歌です。
 

5曲目は、組曲『惑星』より「ジュピター(木星)」で筝、フルートとピアノによる演奏でした。この曲は、イギリスの作曲家グスターヴ・ホルスト(1874‐1934)が大編成の管弦楽のために書いた7つの曲から成り立つ組曲の中の一曲です。
演奏は、フルート、次にピアノ、そして筝の順に旋律を奏で、イギリスの愛国的な賛歌として歌われる「我は汝に誓う、我が祖国よ。」のメロディーとして聞き覚えのある曲でないかと思います。 

アンコールは、滝廉太郎(1879-1903)作曲の歌曲集『四季』より第1曲「花」を演奏しました。この曲の歌詞は、武島羽衣(1872-1967)によって作詞され、隅田川の春の情景を歌っています。
観客の皆さんは、春の訪れを感じさせる名曲を和と洋と異なる楽器でのコラボレーションの響きによる演奏に楽しんで聴いておられました。

来場の皆さんからは…‥
◎ 今回が初めての方々から
・『春らしく選曲が大変良かった。和、洋のコラボも大変良かった。』《70歳以上、男性》
・『出演者の笑顔が良く、爽やかな気分になりました。筝とのコラボレーションが良かったです。』《30歳台、男性》

◎ いつも来られる方々から
・『とても素敵な演奏でした。子どもと一緒に来てよかったです。フルート,ピアノ&筝の組合わせは初めて聴きました。綺麗で、アレンジもよかったです。』《30歳台、女性》 
・ 『「和と洋のコラボでひと時を上機嫌にさせていただいた。新鮮で、みずみずしい気分に浸ることができました。」《70歳以上、男性》

など、様々な感想をいただきました。ありがとうございました。


≪ 出演後のメッセージは…‥ ≫
「和on♪」の前田里奈さん、早川恵子さん、横山智里さん

本日の、ご来場くださった皆様、準備、運営にご尽力頂いた
スタッフの皆様に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
こちらのフレッシュコンサートは構想、企画段階から積極的に
スタッフの方々が関わってお力を貸してくださり、出演者だけでなく、
皆で一つのステージを作り上げるという感覚で臨ませていただきました。
当日暖かく見守ってくださった客席の皆様の眼差しが、
本日のステージを完成させてくださったことはもちろんのことです。
一期一会、今日の出会いを大切に、明日からまた前に進んでいけたらと思っております。
ありがとうございます。皆様にも楽しんで聴いて頂けていたら大変幸いです。
今回、このような演奏のチャンスをいただけたこと、大変感謝しております。
足を運んでくださったお客様、スタッフの皆様、どうもありがとうございました。


さて、次回は、第83回フレッシュコンサートを、平成25年5月22日水曜日のお昼(午後0時15分-0時45分)にフォーラム2(2階)で開催を予定しています。
『クラリネットとモーツァルト クラリネット四重奏』と題して、モーツアルト200メモリアルのクラリネット奏者の石井梨恵子さん、工藤雄司さん、船渡美歩さん、水野沙織さんによるモーツアルトとクレーア・グランドマンの曲の演奏を熊崎雅芳さんの解説でお楽しみいただきます。
 


◎ ○ ◎ お知らせです ◎ ○ ◎  ※受付終了しました
平成25年度下半期(平成25年10月から26年3月まで)の「愛知芸術文化センター フレッシュコンサート出演者」を募集しています。ご応募は、平成25年6月24日(月)までに「フレッシュコンサート出演申込書」をご提出ください。
多くのご応募をお待ちしています。

 (M.K)
 

 

   「韓国アニメーション・ポスター展」開催中です!!

 

 来る518()19()に、アートスペースEFで開催する「花開くコリア・アニメーション2013」に先立ち、アートプラザにて「韓国アニメーション・ポスター展」を開催しています。

この上映会は、日本ではまだ十分に知られていない、韓国の質の高いアート系アニメーション作品の鑑賞機会を設けようとするものですが、ポスター展は、作品の雰囲気に一足早く触れ、また、その制作背景などの一端を知る機会となっています(519日まで開催)。

 まず目を引くのが、やや劇画的なニュアンスも入った、リアルな人物描写が静かな迫力を醸し出している『豚の王』(2011年、監督:ヨン・サンホ、英語題:The King of Pigs18()14:00/19日(日)16:20の2回上映)のポスターです。この作品は、昨年、韓国の長編アニメーションとしては初めて「第65回カンヌ国際映画祭」監督週間に招待された話題作で、韓国インディペンデント・アニメーション協会がいち早く対応してくださったお蔭で、昨年のポスター展で展示することが出来ました。このインパクトの強いイラストを、ご記憶の方もいらっしゃるでしょう。

 いよいよ今年、「花開くコリア・アニメーション2013」でこの作品が日本初上映されることを受けて、ポスターも再登場する運びとなりました。この作品の上映は、現代のアニメーションが、人間の心の深い闇の領域をも表現する力を有しているのだと知る、良い機会となるのではないでしょうか。koreaanime01.JPG

 『豚の王』の右隣にある小型のポスターが、今回、来日を予定しているキム・ギョンジン、チョン・ミニョン両監督の『楽園』(2011年、18()16:00「短編Bプロ」で上映)です。手前のアクリル・ケースには、この作品のスチルや、メイキング写真、キャラクターを造型する元となったドローイングのパネルを収めています。メイキングを見ると、撮影にデジタル一眼レフ・カメラを使用している様子や、ドローイングと実際に造型されたキャラクターの微妙なニュアンスの違いも垣間見られ、興味深い内容となっています。koreaanime02.JPG

 なお、18()17:30から、両監督に日本から人形アニメーション作家の江口詩帆さんを加えて、トーク「日韓ストップモーションの世界」を開催します。また、19()10:30より、この三者の指導によるワークショップ「コマ撮りでマジックショー!? みんなで変身トリック映像を作ろう!」も行います。

 毎回、ユニークなイラストがかわいいと評判な「Indie-AniFest」のポスターも、2007から12年までの6枚をまとめて展示しています。「花開くコリア・アニメーション」は、毎年秋に韓国・ソウルで開催されている「Indie-AniFest」の巡回プログラムですので、これらポスターはチラシの原イメージともいえるものです。一般的にポスターは、催し物の情報を人々に伝達することがその大きな役割ですが、会期終了後に時間を置いて眺めてみると、改めてイラストやデザインの良さが伝わってきたりするものです。この機会に、ぜひお立ち寄ください。(T.E)