1月8日(日)のお昼時、芸術文化センターのフォーラムは新年にふさわしい雅やかな響きで満たされました。地下2階のマルチビジョン前がステージとなり、雛壇には真っ赤な毛せんが敷かれ、いつもと違った雰囲気を醸し出しました。長唄と篠笛をメインとした「新春邦楽コンサート」の開演です。
演奏は「NPO法人伝統芸能・音楽教育サポート・ネットワーク」の皆様でした。皆様は、この地区を中心に伝統文化の普及や子どもたちへの教育を行なっている団体です。文化庁からの助成金を受け講習会なども行なっています。
会場には100人以上の方が集まり、じっくりと邦楽の響きを味わっていました。日曜日ということで、通りすがりの方も多く耳を傾けていました。
【「NPO法人 伝統芸能・音楽教育サポート・ネットワーク」の皆様】
さて、オープニングは名曲「越後獅子」から始まります。三味線と鼓にのせて長唄が語り唄います。出演者には長唄吉住会のお師匠さんも加わり、レベルの高い本格的な演奏でした。
余談ですが、「越後獅子」はイタリアのオペラ作曲家プッチーニがオペラ「蝶々夫人」でこのメロディーを使用したり、ロシアの作曲家プロコフィエフがピアノ協奏曲第3番第3楽章でこのメロディーを使用したり、多くの作曲家に影響を与えています。歌謡曲では美空ひばりも歌っていますね。
次は「雛鶴三番叟」です。「三番叟」はお祝いで踊られることの多い演目ですが、長唄としても有名です。新春のお祝い気分を盛り上げていただきました。
【『雛鶴三番叟』を演奏する皆様】
そのほか、「山桜の歌」や「楽の音」、有名な日本民謡を集めた「民謡組曲」が篠笛のみにより演奏されました。篠笛の暖かく澄んだ音色は心を清らかにし、陽気な調べは祭りにふさわしく心を陽気にさせ、甲高い響きは心に緊張感をもたらせます。篠笛の幅広い魅力をたっぷりと味わうことができました。
【『民謡組曲』を演奏する皆様】
盛大な拍手に応え、アンコールは日本人の心のふるさとと言える「さくら」を合奏して、コンサーを終了しました。
【アンコール:『さくら』を演奏する皆様】
日本の伝統芸能を継承・普及することの大切さを感じさせられるコンサートでした。
「NPO法人伝統芸能・音楽教育サポート・ネットワーク」の皆様の今後のご活躍を期待いたします。
(A.M)
12月21日(水)に「第66回 フレッシュコンサート」を開催しました。
今回は、『夢見る ア・カペラ クリスマス』と題して、女声声楽アンサンブル L’aura (ラウラ)の皆さんがクリスマスソングを「ア・カペラ(人間の声だけで歌う)」で歌い、150名を超える方にお楽しみいただきました。
【左側から、本田美香さん、五十嵐舞さん、長谷由紀子さん、
庄村由美江さん、丹羽幸子さん、小野香奈さんです】
◎今回の演奏曲
アンコール曲を含めて8曲を演奏していただきました。
最初に、来場者来場者を取り囲むように輪になって、古いドイツのクリスマスソングである「ヨーゼフ、愛するわたしのヨーゼフ…」と歌い始める『マリアの子守唄』を歌っていただきました。
皆さんは四方八方から聞こえる美しい声に驚きと感動を覚えている様子でした。
【左は来場の皆さんを囲むようにして、『マリアの子守唄』を歌うラウラの皆さん】
その後、正面ステージに上り、プログラムの1曲目と2曲目を歌っていただきました。
賛美歌112番の『もろびとこぞりて』
アダン作曲の『さやかに星はきらめき』
曲の終わりごとに皆さんから大きな拍手が起こりました。
3曲目は、ポピュラーな曲であるアービング・バーリン作曲の『ホワイトクリスマス』を歌っていただきました。
この曲はミュージカル映画「ホワイトクリスマス」の主題歌でもあります。
4曲目は、本田美香さんの独唱(ソロ)と5人のアンサンブルで、ジョン・ラター作曲の『キャンドルライト・キャロル』を歌っていいただきました。
美しいメロディーとソプラノの歌声に、皆さんは“幸せの魔法”にかかったように聴き入っていました。
5曲目は、コチャール作曲の『サルヴェ・レジーナ』を歌っていただきました。
『サルヴェ・レジーナ』は、聖母マリアにイエスへのとりなしを嘆願する、という意味の有名な賛歌で、多くの作曲家がこの詞に曲を作っています。
最後に、グルーバー作曲の『きよしこの夜』を由木康の日本語訳詞で歌っていただきました。
アンコール曲は、クリスマス・キャロルの一つで、フランス民謡『荒野の果てに』を歌っていただきました。
この曲は必殺シリーズ第1作『必殺仕掛人』の主題歌にもなった曲です。
天から降り注ぐかのような女声の素晴らしいハーモニーは来場の皆さんの心にクリスマスの温かい感動を届けたことと思います。
来場の皆さんからは…
◎今回が初めての方々から
・『偶然通りかかって、生で「ア・カペラ」を聴くことができて、うれしかった。また聞きたいです。』《40歳台の夫婦》
・『どこから聞こえてくるのかと思うような、静かなコーラス、素敵でした。今まで聞いた中で、一番美しいクリスマスソングでした。』《50歳台、女性》
◎いつも来られる方々から
・『ア・カペラの実演を見て、「高音」と「低音」のハーモニーがとても美しく、感動しました。「ア・カペラ」自体を見直しました。新企画に挑戦して楽しませてださい。』《70歳台、男性》
・『きちんと訓練された声で、聴き応えがあった。低音域が良かった。『もろびとこぞりて』は良かったです。』《50歳以上、女性》
・『ア・カペラを聴くのは初めて、いずれの曲もクリスマスらしく、素晴らしかった。澄んだ美しい歌声の良さに再認識をしました。』《60歳台、男性》
など、様々な感想をいただきました。ありがとうございました。
≪L’aura (ラウラ)の6人のからのメッセージ≫
長谷由紀子さん
この度は、フレッシュコンサートに出演させて頂き、ありがとうございました。
また、多くの方々に私たちの演奏を聴いていただけて、本当に嬉しく思っています。
今年は東日本大震災が発生し、自然の驚異の前に人はなんて非力なんだと痛感させられました。
日々、音楽に携わることの出来る幸せをかみ締めながら、
これからも音楽の持っているパワーを多くの方々と共感できたら嬉しく思います。
五十嵐 舞さん
お忙しい中、ご来場下さり、また足を止めて下さり、本当にありがとうございました。
沢山のお客様と一緒にクリスマスの幸せな雰囲気を感じることができ、心温かくなりました。
素敵なクリスマスをお迎えください。
庄村由美江さん
30分という短い時間でしたが、沢山の方々に聴いていただき、
また温かい拍手をありがとうございました。
これからもアンサンブルの楽しさを伝えられるよう頑張ります。
小野香奈さん
本日はお寒い中、私達の演奏会に、足をお運び下さり本当にありがとうございました。
一足早く、皆様と一緒にクリスマス気分を楽しめたこと、とてもうれしく思います。
今後も、ラウラのメンバーと共に、素敵なハーモニーを奏でていけたらと思っております。
丹羽幸子さん
皆様のあたたかいお心を感じながら、あの素敵な空間で歌わせていただけたことを、
とても幸せな事と、感謝しております。
ありがとうございました。
本田美香さん
師走のお忙しい時期に沢山の方々にお集まり頂き、本当にありがとうございました。
またアンケートも多くの皆様にご記入頂き大変参考になりました。
今後も、大好きなL'aura(ラウラ)の仲間と共に、心温まるハーモニーを目指して頑張っていきたいと思います。
さて、次回のフレッシュコンサートは、1月25日(水)のお昼(12:15-12:45)に2階フォーラムで開催予定です。
『マリンバで聴く名曲コンサート』と題して、マリンバによる様々なジャンルの名曲をMarimba Duo 風雅(マリンバデュオ フウガ)のお二人がお届けします。
当日、皆さんと会場でお会いできることを楽しみにしています。
◎ ◎ お知らせです ◎ ◎ ※受付終了しました平成24年10月から25年3月までの「フレッシュコンサート出演者」の募集締め切りは平成24年6月25日(月)となっています。ご応募をお待ちしています。
(M.K)
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
新年あけまして、早速ではございますが1月7日(土)に『パフォーミング・アーツ・ガーデン2012』が開催されます。
この催しでは、愛知を拠点に活動しているアーティストを公募し、選出した10組のアーティストと1組のゲストが1日でパフォーマンスを行います。ダンスだけでなく、音楽や映像と身体表現のコラボレーションなど、様々なジャンルのアーティストの作品を一度に観られるという、他にはなかなかないボリュームの公演です。
また、公演の企画・制作を愛知県文化情報センターとアートマネジメント実践講座の受講生が中心になって行ったり、チラシデザインも愛知の若手デザイナーにお願いするなど、地域に密着した催しとなっています。
本日、ゲスト出演するC/Ompanyが名古屋入りするなど、本番に向けての準備が着々と進んでいます。
【左はC/Ompanyのみなさんです】
入場も無料となっておりますので(要整理券)、是非この機会に愛知のパフォーミングアーツシーンを目撃してください!
また、最後になりましたが、本年も愛知文化情報センターの自主事業をよろしくお願い申し上げます。
【パフォーミング・アーツ・ガーデン2012】
・日時 2012年1月7日(土) 13:30開場 14:00 開演
・会場 愛知県芸術劇場 小ホール
・料金 入場無料(要整理券) ※全席自由
*当日12:30より入場整理券を小ホール前にて配布します。
・出演者及び当日プログラム(こちらからご覧ください↓↓)
http://www.aac.pref.aichi.jp/bunjyo/jishyu/2011/11pag/index.html
(T.Y)