2011年11月123456789101112131415161718192021222324252627282930

 いよいよ本番を迎える、オンド・マルトノとのコラボレーションダンス公演にあわせて開催された、鈴木ユキオさんのダンスワークショップが開催されました。今回のワークショップは経験者クラスと、一般向けクラスがありました。
 経験者クラスには、30名近くのダンスや演劇など身体表現をされている方が集まり、少し緊張感のある空気から始まりました。
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 両方のクラスで共通して、導入ではひとりひとり「点」を意識をしながら動いてみること、点の連続で線になっていることを意識しながら身体を動かしてみることから、丁寧に自分の身体の特徴を探っていくこと。結果は同じに見えるとしても「過程」を大切にすることなどのアドバイスも鈴木さんから伝えられ、表現に向けたヒントがたくさん散りばめられているようで、参加者のみなさんも集中力をもって臨んでいました。
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 個人のカラダもほぐれてきた後半では、全体や、二人組に分かれての動き。経験者クラスでは、「気」のキャッチボールのようなことや、一般クラスでは相手の指示にしたがって動くゲームなど。遊び心があって、ひとりだけで表現をするときと、複数で表現するときの違いが見えてくるようでもありました。
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 最後には、これまでを踏まえながら、もう一度個人に戻って動いてみることで、ワークショップのおさらいとなりました。

 一般向けのクラスでは、お子さんからご年配の方まで50名近くの方が集まっていたのですが、からだを動かすのって楽しい!ということが伝わってくるようで、こんなところからダンスって生まれるのかもしれない。なんて思いました。
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 参加者が異なるワークショップでも、最初から最後まで共通して鈴木さんが伝えていたことは、とにかく丁寧に向き合ってみる、過程を大切にするということでした。
 そうやって、丁寧に重ねられた鈴木さんの「過程」が、オンド・マルトノとのコラボレーションでどの様に表現されるのか、とても楽しみになりました。

 

(アートマネジメント受講生 山田訓子)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[ 音楽 ]

11月29日に初演する、音楽とダンスのコラボレーション作品「プロメテウスの光」の製作が最後の段階に来ています。

先日は、ダンスの稽古を見に行ってきました。

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伊藤美由紀さんから送られた、今回の音楽の録音に合わせて、約35分の作品となってきています。

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3名の女性ダンサーと、男性1名、鈴木さんが、音をつかみながら身体を動かしてゆく様を見ながら期待が高まって来ました。

 


実際には照明が加味され、いっそう深みが増す舞台となりそうです。

  

(左は、今回振付を行い、自らも踊る鈴木ユキオさん) 

 

 

 

なお、この公演の前半は、オンド・マルトノのソロやピアノとのデュオ曲の演奏。
たっぷりと、世界最古の電気楽器の一つ「オンド・マルトノ」の音色をお楽しみいただけます。


現在チケット発売中です!プレイガイド、ぴあ、イープラスなどで扱っています。
ぜひ新しい作品を観に来て下さい!

11/29(火)19:00-
「オンド・マルトノ・コンサートとコラボレーション・ダンス公演」
チケット 一般2,700円(前売り)、学生1,500円(前売り・愛知芸術文化センタープレイガイドでのみ取扱)

[ 映像 ]

2011年11月22日(火)より12月4日(日)まで、「第16回アートフィルム・フェスティバル」を開催します〈於:12階アートスペースA、11月28日(月)は休館〉。

「アートフィルム・フェスティバル」は、実験映画やビデオ・アート、ドキュメンタリー、劇映画など、既存のジャンル区分に捕らわれず、映像表現の新たな可能性を切り開くような、先鋭的な作品を集めた特集上映会です。
今年は、例年にも増してバラエティに富んだプログラム構成となりました。


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上映会の開幕を飾る〈フランス・ドキュメンタリーの現在 アートと社会の交点〉では、『グレン・グールド- 時を越えて』(監督:ブルーノ・モンサンジョン、2005年)や、ストラヴィンスキーの同題オペラを題材とした『ナイチンゲール』(監督:クリスチャン・ショーデ、2004年)、リヨンのメゾン・ドゥ・ラ・ダンスで1997年に発表されたモンタルヴォ/エルヴュ・カンパニーによるダンス公演『パラディ』を記録した『パラディ(楽園)』(監督:マリ=エレーヌ・ルボワ、2004年)などは、音楽やダンスを愛好する方にもお勧めです。

 

現代アートに関心のある方には、サテライト会場となるアートラボあいち(名古屋市中区錦2-10-30〈万勝S館、「あいちトリエンナーレ2010」でATカフェとして使われた建物です〉)地下1階で、ジュリアン・デゥヴォー『フランシス・アリスの足跡に関する詳細』(2006年)やフランソワ・レヴィ=クワンツ『イヴ・クライン-青の革命』(2005年)といった、美術を題材とした作品を上映します(このプログラムはDVD、英語字幕版での上映となります)。

 


 

続く〈オムニバス作品の新しい風〉では、仙台短篇映画祭制作プロジェクト311『明日』(2011年)や、河瀬直美が企画した、なら国際映画祭製作『3.11 A Sense of Home Films』(2011年)、SOL CHORD企画、前田真二郎監修による『BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW』(2011年)など、今日の状況を反映した意欲的なオムニバス作品を特集します。オムニバスとは複数の作家の短編をまとめて公開する発表形式で、1960年代に流行しましたが、いずれの作品のこの形式を現代において新たに問い直すも試みとなっています。


実験映画では、80年代より既存の映画を解体/再構築するファウンド・フッテージの手法で注目を集めたドイツのマティアス・ミュラーと、2000年代前半から始まるクリストフ・ジラルデのコラボレーションの軌跡を、それぞれの単独作品も含めて振り返る〈マティアス・ミュラー&クリストフ・ジラルデ作品集〉『闇の絵巻』(1997年)など上映機会の少ない初期作品から、代表作『フーガの技法』(2001年、愛知芸術文化センター・オリジナル映像作品第10弾)を経て、パフォーマンス的傾向を持つ『浜の絵』(2011年)までを集めた〈石田尚志 絵画と身体〉が注目です。


〈ヴェルナー・ヘルツォーク『The Wild Blue Yonder』特別上映〉は、ヘルツォーク監督のSFファンタジー『The Wild Blue Yonder』(2005年)を名古屋初公開するプログラムで、非常に貴重な上映機会といえるでしょう。


そしてクロージングを飾る〈愛知芸術文化センター・オリジナル映像作品第20弾 牧野貴『Generator』プレミエ&近作セレクション〉では、オリジナル映像作品の最新作にして、牧野貴の新作である『Generator』(2011年)が初公開されます。
映像と音楽の新たな有機的関係を追求してきたことで知られる牧野監督ですが、“身体”を統一テーマとしたこの企画では、音楽を担当したジム・オルークとの間でどのような達成を示すのか、興味を惹かれることでしょう。


入場は無料です。
プログラムの詳細等、最新情報は当センターのホームページ(http://www.aac.pref.aichi.jp/)でご確認ください。皆様のご来場をお待ちしております。

 

(T.E)

 

 愛知県美術館にて、2011年11月11日(金)から2012年1月22日(日)まで開かれている「生誕100年 ジャクソン・ポロック展」の関連資料展示です。

では、正面から。
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おすすめの本に簡単な紹介文をつけました。ぜひ、ご覧になってください。ポロック2.jpg

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ビデオの紹介です。
ポロック4.jpg(地下2階アートプラザにて上映会を行っているビデオもあります。上映会以外の時間は、当館でご覧いただけます。)

 

 

 

 

 

 


 

 

次は隣の棚へ。雑誌の紹介です。
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右側には、ポロック展・担当学芸員が、執筆や訳した本を集めました。展覧会について執筆したものもご覧になってください。(写真下左)
入口正面の棚にも2冊あります。(写真下右)
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続いての棚です。「抽象表現主義」の主な画家としてのポロック。
他の「抽象表現主義」の画家の本なども集めています。

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  ポロックに興味を持たれた方は、アートライブラリーに下見にぜひおいでください。
アートライブラリーでは、11/8(火)から1月末頃まで展示を行っています。
(ライブラリースタッフM.N)
 

2311-1.JPG『吉田都一瞬の永遠 英国ロイヤルバレエ・プリンシパルのすべて』 

篠山紀信写真,世界文化社 2011年
(請求記号76912/Y86y/ 資料番号9110490998)


篠山紀信による写真と、プリンシパル吉田都のエッセイによる一冊です。
写真は、2008年の英国ロイヤルバレエ団日本公演から、2010年6月29日の同バレエ団での最後の舞台までのものを収録。巻末に収められた本人によるエッセイには、素直に感動します。家族や先生の言葉をよくきき、挫折から学び、与えられた幸運に挑戦する・・・。
経験した後得られることを、すべき時にすることは、大好きなことでも難しいことと思われます。
当館所蔵の吉田さんのフォトエッセイは、いずれも美しくおすすめです。
(アートライブラリースタッフ M.N)
 

 

 

 

2311-2.JPG『フランス的クラシック生活』

ルネ・マルタン著  PHP研究所 2011年
(請求記号760.8/Ma53f 資料番号9110489843)

みなさんは、どんな時に音楽を聴きますか?
出勤途中の電車の中、テレビの中のBGM、あるいは就寝前のリラックスタイムに…。
いつの間にか私たちの生活の中に溶け込んでいる音楽たち。もはや、私たちと共に生きているといっても過言ではないでしょう。
では、クラシックはどうでしょうか?
やはり、音楽のなかでもとりわけ敷居が高い…と感じられる方が多いのかなと思います。
そんな方に是非読んで頂きたいのがこちら!
そんなことないよ!クラシックも普段聞いている音楽の仲間なんだ。だからもっと聴いて欲しい。
そう全身でアピールしているような本です。(装丁は渋めですが、なかなか激しいですよ)
著者は語ります。「音楽が本当に好きな人は、どんなジャンルの音楽でも、受入れられる。」
私にとっては強烈な一言でした。
この一冊で、音楽の、そして生活の幅がもっと広がるかもしれませんよ!是非ご一読ください。
(ライブラリースタッフM.Y)
 

 

2311-3.JPG『プロジェクト写楽』

富田芳和 著 ,武田ランダムハウスジャパン 2011年
(請求記号 721.8/TO72T/ 資料番号 9110490764)

写楽と名前を聞けばあの絵だなと、パッと思い浮かぶ人は多いでしょう。それほどまでに浮世絵師・東洲斎写楽の名前は日本だけでなく海外にも知られています。
しかし、どんな人物・生涯だったかについては、写楽は謎が多くあまり知られていません。
 「謎の浮世絵師」写楽が役者の、とりわけ歌舞伎の人気俳優を描く過程はこうだったのではないか。と、同時に写楽の描いた浮世絵がビジネスとして成功するために誰と関わっていったのか、についても述べられています。
この本を読むと写楽が活躍していた時期が短いのも、納得できます。
(アートライブラリースタッフE.S)
 

 

 

 

2311-4.JPG『ボブ佐久間&名フィル・ポップス 交響組曲「SAKURA」』

ボブ佐久間作曲,編曲,指揮,名フィル・ポップス演奏 
名古屋フィルハーモニー交響楽団 2003年
(請求記号A2*/サ 資料番号9310197782)

「名フィル・ポップスオーケストラ」。名古屋フィルハーモニー交響楽団ポップス部門のミュージックディレクターにボブ佐久間を迎え、1995年に活動を開始しました。和製ジョン・ウィリアムズとも呼ばれるボブ佐久間と、名フィル・ポップスの名演は毎回好評を博しています。
ご紹介するCDには、「花」をテーマにした曲が収録されています。また「愛の讃歌」やビートルズなど超有名曲も。録音が2002年なので9年前の作品なのですが、色あせることのない美しい演奏をお楽しみください。
(ライブラリースタッフA.U)
 

10月26日(水)に「第64回 フレッシュコンサート」を開催しました。

今回は、『ピアノ独奏-ショパンとリストの名曲のひと時-』と題して、浜本真由さんのピアノをお楽しみいただきました。
当日は210名を超える方に、ピアノ独奏による「ショパンとリストの名曲」を聴いていただきました。

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【演奏者の浜本真由さんです】

 

◎今回の演奏曲は…

浜本さんに、アンコールを含めて4曲を演奏していただきました。

最初は、「ピアノの詩人」と呼ばれたフレデリック・ショパン作曲の『舟歌(バルカロール)嬰ヘ長調 作品60』を演奏していただきました。

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 続いて2・3曲目は、「ピアノの魔術師」と呼ばれたフランツ・リスト作曲の『愛の夢―3つの夜想曲 第3番』と、『スペイン狂詩曲』を演奏していただきました。


『スペイン狂詩曲』は10分を超える曲で、皆さん満足そうな表情で演奏に聴き入っていました。

 

 


【左は『スペイン狂詩曲』を演奏する浜本さん】

 

 

 

 

アンコール曲は、フレデリック・ショパン作曲の『夜想曲 第20番 嬰ハ短調(遺作)』を演奏していただきました。

FC64-3.jpg【『夜想曲 第20番』を演奏する浜本さん】

 

 

≪ちょっぴり雑知識 ☆ショパンとリストのあれこれ☆≫
     ショパン            リスト 
出身  ポーランド         ハンガリー
出生  1810.3.1(定説)        1811.10.22
死没  1849.10.17             1866. 7.31

二人の出会い 1832.2.26 ショパンの開いたコンサート

               (出典 ニューグローヴ世界音楽大事典)

 

 


来場の皆さんからは…


◎今回が初めての方々から
・『島田章三展を鑑賞に来て、偶然知りました。続くことを願っています。』《60歳台、不詳》
・『すばらしい生演奏を聞かせていただき、久しぶりに感動した。今後のご活躍を祈念します。』《50歳台、男性》
・『質の高い演奏を間近で聞かせていただき本当にラッキーでした。今日一日ルンルンです。次回もまた来たいと思います。』《60歳台、女性》

◎いつも来られる方々から
・『実力のある方の演奏を聞いて感動しました。ありがとうございました。』《60歳台、女性》         
・『本日のピアノ演奏も記念すべき両作曲家の代表曲として楽しませてもらいました。たいへん感動しました。』《70歳以上、男性》

など、様々な感想をいただきました。ありがとうございます。 

 


≪浜本さんからの出演後のメッセージ≫

聴衆の方々が間近で聴いてくださっているので、舞台上とは違った緊張感があり、皆様に楽しんでいただきたい、何かを感じていただきたい、という思いを強く持ちました。
よく知られたもっと馴染みのある曲のプログラムにしたほうがよかったのだろうか、トークもたくさん入れたほうがいいのだろうか、と思いつつも、当日はたくさんの方にお聴きいただき、ありがたく思いました。

アンケートを拝見させていただいたのも勉強になりました。
専門的に音楽をよくご存じの方もおられ、また、たくさんのコンサートを数多く聴いていらっしゃる方もおられ、いろいろな方々が楽しみにされているコンサートに、参加させていただき、感謝いたします。
『楽しい時間でした』『幸せなひとときでした』『心が救われました』『頑張ろうという気持ちになりました』・・・といったお言葉は、本当に嬉しいものです。
これからも真摯にピアノと向き合い、研鑽を積み少しでも多くの方々に感動を届けられるよう演奏活動を続けていきたいと思います。

フレッシュコンサートの益々のご発展を願っています。聴衆の皆様、そして、お世話くださった愛知芸術文化センターの皆様ありがとうございました。

 

 

 

さて、次回の「第65回 愛知芸術文化センター フレッシュコンサート」は、11月24日(木)のお昼(12:15-12:45)に2階フォーラムで開催予定です。


『弦楽四重奏による秋のひと時-ブラームスの調べ-』と題して、CUORE QUARTET(クオーレ カルテット)による「弦楽四重奏」をお届けします。

当日、皆さんと会場でお会いできることを楽しみにしています。

 

◎◎ お知らせです ◎◎ ※受付終了しました

平成24年4月から9月までの「フレッシュコンサート出演者」を募集しています。
↓詳細はこちら(一番下の「フレッシュコンサート<出演者募集中>」をご覧ください)↓
http://www.aac.pref.aichi.jp/bosyu/index.html

(M.K)