2009年09月123456789101112131415161718192021222324252627282930

長者町.jpg 来年2010年8月21日から10月31日まで「あいちトリエンナーレ2010」が開催されることを、皆様はご存じでしょうか?テーマは「都市の祝祭 Arts and Cities」。愛知芸術文化センターでの現代美術展と、舞台芸術やオペラの公演。そして名古屋市美術館での現代美術展に加えて、まちの中にもアートが広がっていこうとしています。そこで注目されているのが、愛知芸術文化センターと名古屋市美術館の両会場からも歩いてすぐの長者町地区です。


 来年の開催に向けて、今年はプレイベントとして「長者町プロジェクト2009」が行われます。現代美術作品の展示がメインのプロジェクトですが、そのなかで1日だけ、パフォーマンス・イベント「長者町パフォーミング街」を開催します! 

 会場となるのは、普段は繊維卸会社として操業しているビルの荷受場だったり、公開空地だったり、ビルの屋上だったり。劇場とは全く異なる、まさに「まちなか」でのパフォーマンスが展開します。

 9月25日(金)と28日(月)には、メイン会場となる、モリリン株式会社名古屋支店の荷受場で、舞台監督や出演者のダンサーや音楽家が下見を行いました。


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 劇場じゃない、という条件を逆手にとって、もともとそこに置かれている幌付きトラックや、ローラー付きの荷台を使った演出案が飛び出し、私たちスタッフもびっくり!まだ何ができるか、どんな風にできるか、手探り状態ですが、これからどんどん詰めていきます。


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                                 (↑左から、舞台監督さん、ミュージシャンのカジワラトシオさん、
                                  ダンサーの東野祥子さん)

 「長者町プロジェクト2009」は、10月10日(土)から11月15日(日)まで。そしてパフォーマンス・イベントの「長者町パフォーミング街」は10月31日(土)13:00から15:30に開催します。これが来年のトリエンナーレにつながっていきます。 入場無料。お楽しみに!! 

(A.F.)

アートライブラリーでは愛知県美術館の展覧会カタログ(図録)はもちろんのこと、そのほかの美術館のカタログも所蔵しています。

しかし、展覧会カタログは全て書庫にしまってあるので、折角新しく展覧会カタログが入っても請求してもらわないと、皆さんに見ていただけません。


それじゃあもったいない!ということで、新しく入った展覧会カタログの中から、おすすめのものを数点雑誌架に展示することにしました。

   展覧会図録1.JPG  展示会図録2.JPG

ここに展示されている展覧会カタログはカウンターで手続きをしなくても、ご自由にご覧いただけます。
展覧会を見逃した方も、ばっちり見た方も、知らなかった方も、お気軽にどうぞ。


さらに!
雑誌架の横には海外で行われた展覧会のカタログも展示してあります。
 展覧会図録3.JPG

こちらもご自由にご覧いただけます。
海外の展覧会は行きたくても行けないことが多いはず!
せめてカタログを見て行った気分になってみるっていうのはいかがでしょう。

(ライブラリースタッフ T.K)
 

[ 音楽 ]

 9月10日(木)18:00-21:00、AACサウンドパフォーマンス道場プレゼンテーション2を行いました。

AAC道場プレゼン風景.jpg AACサウンドパフォーマンス道場は、愛知県が行っている若手アーティスト育成プログラムの1つで、7月の書類選考で入選となった4組のアーティストに、小ホールで作品上演の機会をつくり、その費用を負担します。加えて、このプロジェクトの特徴は、本公演に向けて、「アーティストのための舞台技術セミナー(8/21)」「プレゼンテーション1(8/22)」、そして今回の「プレゼンテーション2」という“ブラッシュアップ・プログラム”を経ていくことで、作品をより完成されたものへと作り込んでいくこと。(それぞれの様子はすでにブログにアップしてきましたので、ぜひあわせてお読みくださいね) 
 今回のプレゼンテーション2の会場は、本公演(10/10)と同じ、愛知県芸術劇場小ホールです。そのため、催しは、テスト上演とそれに対する選考員のコメントという形になりました。 


 本公演に至るまでにプレゼンテーションを重ねて、余分な部分をそぎ落としたり、構成を変更したり、別の演出を付け加えたりするところは、文章の推敲に似ているかもしれませんたとえばダンス公演の場合、止め通し稽古や通し稽古などのリハーサルで演出家や振付家がパフォーマーや舞台技術にダメ出しし、次の稽古のときには修正がなされ、本番に向けて急ピッチで創り込んで行きます。こうした作業を行えば行うほど、作品が締まって、完成度が上がります。 しかし、音楽を中心とした公演では、その時間や機会がなかなか持てないのが実情で、若いアーティストにはこうした経験のない人も多いと思います。道場では、作品創り自体に時間をかけ、そうした経験も積んでもらいたいと思っています。
 今回、プレゼンテーション2では、すべてのアーティストの上演がプレゼンテーション1から飛躍的に形となって現れてきました!そして限られた時間の中で舞台監督や音響、照明スタッフとも打ち合わせが進みました


AAC道場入選者プレゼンリハ風景.jpg
 最初は、Craftwife【クラフトワイフ】による 『Craftwife』。幕に映し出された大きな映像と、リアルな身体。プレゼンテーション1の時に指摘された「奥行き感」という課題を、紗幕の向こう側にパフォーマーがたたずむシーンから始まることで、みごとにクリアーしていました。ミニスカートをはいたパフォーマーが高い台に乗って体を揺らしてリズムを取りながらiPhoneを操作するテクノポップサウンドは、これまでのAACサウンドパフォーマンス道場には登場しなかったポップなパフォーマンス。その裏に、コピー/リアルやwifeという立場の問題が見え隠れしています。

craftwifeプレゼン2_1.jpg
 2組目は、coup d'etats【クーデターズ】による 『Frictional noise』。舞台上の白い紙に大きく描かれた曼荼羅もしくは植物を思わせるイラストは、鉛筆で描かれているため、パフォーマーの足や手は動きを重ねるたびに黒く泥がついたように汚れていきます。荒々しい息づかいの音と、一方でゆっくりとスローモーションのように動く映像は、とても迫力があり、イラストの上で、パフォーマーがひきずるたくさんのケーブルは、まるで血管のように、あるいは虫がうごめいた軌跡のように見えました。今回は衣装なしでしたが、本公演では白の衣装を用いるとのこと。パフォーマンス、映像のスイッチング、音のそれぞれの構成がこれからどうなっていくのか、楽しみです。

coup d'etatsプレゼン2_1.jpg
 そして、groove transformiste-INTER-DISCIPLINE;INTO-MUSIC-【グルーヴ・トランスフォルミスト―インター・ディシプリン;イントゥ・ミュージック―】 。今回なんと8名もの出演者、スタッフが(その多くが東京から)参加しました。本公演ではさらに2名増え、合計10名の大所帯のグループになる予定です。今回は、ピアノ2台、オーボエ、打楽器に電子音響が加えられ、音は非常に表情豊か。強い緊張感があります。さらに映像、ダンサー2名も加わり、作品の全体像が見えてきました。今後は、この豊饒な要素がどのように整理されるのか、期待が高まります。

groove transformisteプレゼン2_1.jpg

 最後は、池田拓実による『テーブルの音楽(Table Music)』。テーブル上に物を置いたり並べ替えたりする行為を映像で映しますが、置かれたものはちょうどそれが隠れる大きさの四角ですぐに覆われて見えなくなってしまいます。置いた時に出た音は録音され、加工され、合成され、どんどん変わります。プレゼンテーション1では机の上で行われるパフォーマーの手元と後ろに映された映像の両方を見比べることもできましたが、小ホールのように空間が広がると、もうパフォーマーの手元にはなかなか目が行きません。空間バランスと、物を置く手順や構成が、作品の仕上がりに大きく関わってくることは間違いないようです。
池田プレゼン2_1.jpg
 いかがですか?おもしろそう!と感じた作品はありましたか?一言で「サウンドパフォーマンス―音を用いたパフォーマンス」と言っても、その表現は本当に様々です。それが現代の音楽を取り巻くアートの一つの姿であり、このサウンドパフォーマンス道場のおもしろさの一つでもあります。
 10月10日の本公演では、観客の投票によって「オーディエンス賞」を決定します。ぜひ皆さんも気に入った作品に1票を投じてください。そして、選考委員が公開審査によって決定する優秀賞とのちがい、共通点も探してみてください。入場料は1,000円です。ただいま前売り券発売中!実は今回客席はかなり限られます。ぜひお早めにお買い求めください!!ご来場お待ちしています
 

アートライブラリーは美術と音楽の専門図書館ですが、建築関係の本も少し所蔵しています。9月の新着図書のなかで、こんな本を見つけました。


『空から見る驚異の歴史シリーズ 世界の20世紀建築』(ベルトラン・ルモアンヌ/編著、森山隆/訳 創元社 2009)
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パリのエッフェル塔、スペインのサグラダ・ファミリア、ニューヨークのグッゲンハイム美術館など世界各国の名建築を上空から撮影した写真を見ることが出来ます。
全ページカラーで、1ページごとにポスターのようになっているので見応えがあります!


これが
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こう開きます

ただ、破れやすいのであまり勢いよく開かないでくださいね。


ちなみに表紙の写真は、マレーシアのペトロナスツインタワー。
正面からみるとスマートな建物に見えますが、上から見ると意外とごちゃごちゃしていますね。なんとか星人みたいです。


夜景バックで撮影している建物も多くて綺麗です。普通は見ることの出来ない景色を存分に堪能できますよ。

 

新着図書ではありませんが、世界の名建築についてもっと詳しく知りたい人にはこんな本もおすすめです。


『世界名建築物の謎 世界中から選ばれた50の名建築物をひとつひとつ解読』
(ニール・スティーブンスン/著、鈴木博之/監訳、海後礼子/訳 ゆまに書房 2002)

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こちらも、世界各国の名建築を全ページカラー写真付きで紹介しています。
写真も大きくて細部までじっくり観察できます。
詳しい解説が付いているので、この建物のここ、どうなっているの?なんでこうなっているの?なんていう疑問が解消できるはず。


サグラダ・ファミリアやポンピドゥーセンターは『世界の20世紀建築』にものっているのであわせて読んだらおもしろいかも。


この本は書庫にあるので、カウンターで請求してくださいね。
請求記号はG520/ST5Sです。
借りられますよ!

 

日本の名建築を見たい人には、こちらなんていかがでしょう。


『建築家が選んだ名建築ガイド』
(日経アーキテクチュア/編、安藤忠雄ほか/著 日経BP社 2005)

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日本各地の名建築を、安藤忠雄や藤森照信などの建築家が厳選し紹介しています。
横浜の赤レンガ倉庫などの有名な建築物から、東京の老舗銭湯などの通しか知らない建築物まで、日本全国のあらゆる建物が建築家ならではの観点で選ばれています。
名古屋の名建築には愛知芸術文化センターの近くにあるオアシス21も紹介されています。


この本も新着図書ではないので棚に並んでいます。請求記号は5231/Ke41Nです。ご自由にご覧ください。
見つからなかったらカウンターで聞いてくださいね。


新着図書はすぐに借りられてしまいますのでお早めにどうぞ!
(ライブラリースタッフ TK)
 

 今回は、RAKUDAチャイムクワイアの皆さんによるトーンチャイム演奏でお楽しみいただきました。

 
 トーンチャイムという楽器、ご存知でしょうか?担当者自身は今回初めて演奏を聴かせていただきました。ハンドベルのような感じかなぁと想像していましたが、実際に聴かせていただいたら、ハンドベルよりももっとやわらかな響きで、赤ちゃんの子守唄にもぴったりな音だなぁなどと思いました
指揮を務められた嶋田さんの巧みな司会で、お越しいただいたお客様皆様で文部省唱歌「うみ」も合唱したり(多分、お客様の皆様が合唱されたのは、フレッシュコンサートでは今回が初めてではないかと思います)、演奏後もトーンチャイムに興味を持ったお客様が楽器や出演者の方々の周囲に集まって、楽器に触ったり、話を聞かせていただいたり、と楽しかったです。
 ・曲目
♪主よ人の望みの喜びよ/バッハ
♪G線上のアリア/バッハ
♪歌の翼に/メンデルスゾーン
♪エスパーニャ/シャブリエ
♪ひとりぼっちの羊飼い/ロジャーズ
♪うみ/文部省唱歌
♪涙そうそう/BEGIN
♪星に願いを/ハーライン
アンコール曲
♪「新世界」より 家路 /ドヴォルザーク
 RAKUDAチャイムクワイアさんのメンバーは全部で15名(今回ご出演いただいたのは10名の皆様です。)、普段は西三河で演奏をされることが多いそうです。メンバーのうち3名(お一人は、今回ご出演くださいました。)にもうすぐ赤ちゃんがお生まれになるそうです。素敵な演奏をありがとうございました。そして、無事のご出産とその後の益々のご活躍を心より祈っております(やっぱりトーンチャイムを赤ちゃんに聴かせてあげるのでしょうか♪)。

次回第39回は、2009年9月30日(水)(次回は第4水曜ではなく、第5水曜ですからくれぐれもご注意くださいね。)午後0:15から30分間、小室真理さんによるインドの古典楽器『サントゥール』の演奏をお届けする予定です。いったいどんな演奏になるのか、スタッフ一同も楽しみです。

では、会場でお会いできることを楽しみに。

演奏中のチャイムクワイアの皆さん.jpg  演奏後.jpg

 

[ 映像 ]

 愛知芸術文化センター・オリジナル映像作品は、“身体”という統一テーマのもと、商業ベースでは実現が難しいアートとしての映像作品を、一年一本のペースで制作する創作プログラムです。この企画により作られた作品は、国内・外を問わず多くの上映機会を得ており、過去には『トワイライツ』(監督:天野天街、1994年)、『ボディドロップアスファルト』(監督:和田淳子、2000年)、『影の子供』(監督:辻直之、2006年)の3作品が主要な映画祭で受賞するなど、高い評価をいただいています。

 大山慶監督『HAND SOAP』(2008年)は、昨年11月に開催した「第13回アートフィルム・フェスティバル」(主催:愛知芸術文化センター)で初公開されました。人間の皮膚のテクスチャーなど、クローズアップ撮影した写真をコンピューター上でコラージュし、そこへ陰影をつけ一コマ一コマを描いていくという、大変手間のかかる手法により生まれた、これまでにない独特の映像の質感に、驚かされた方も少なくないでしょう。この作品はその後、今年2月から3月に東京都写真美術館の「第1回恵比寿映像祭」に出品されるなど、映像の現在を鮮烈に反映した重要な作品として注目を集めていました。


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 この注目の作品『HAND SOAP』が、「ヨコハマ国際映像祭2009」CREAMコンペティションの優秀賞を受賞するという、嬉しい知らせが届きました。この映像祭(会期:2009年10月31日(土)から11月29日(日)、会場:新港ピア、BankART Studio NYK、東京藝術大学大学院映像研究科馬車道校舎、他)は、今年、開港150周年を迎える横浜が、「映像文化都市・横浜」の新たな取り組みとして立ち上げた、現代美術、メディアアート、CG、アニメーション、映画、写真など、様々な映像を対象とした、映画祭でも現代美術展でもない、新しい国際的なフェスティバルとして、関係者の間で話題となっていました。ドキュメンタリー、実験映画、インスタレーション、パフォーマンス、オンライン作品など、世界中からエントリーされた総数992件より、コンペティションの第2位に相当する「優秀賞」を受賞したことは、『HAND SOAP』の完成度の高さを改めて示すものといえるでしょう。

 映像や現代アートに興味をお持ちの方は、今年、秋の横浜で、『HAND SOAP』を始めとする映像表現の現在に触れてみるのも面白いでしょう。ちなみに、『HAND SOAP』は当センターのアートライブラリーにも収蔵されていますので、こちらもご利用ください

(T.E)

 

平成21年8月27日(木)19:00から、世界で活躍するダンサー
大植 真太郎さんのダンスショーイングがありました。


リハーサルの間も試行錯誤されている様子・・・

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本日出演されるダンサー3名は開演直前まで動きの確認をされていました。
<写真 左;大植 真太郎さん  真ん中;柳本 雅寛さん 右;平原 慎太郎さん>
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「名古屋の皆さんはお行儀が良いようですが改まって見るのではなく、190108.jpg
作品がどう作られているのかを気楽に見てください」という挨拶ののち

柳本さん平原さんと3人でのショーイングが始まりました。

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最初のショーイングは無音の中で始まりました。
気楽に見てくださいと言われたのにも関わらず
最初は身構えて見てしまっていました。

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しかし、3人の動きや呼吸が作り出す空間が楽しくて、
無邪気にたわむれる子供たちのようにも見えたり、

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ひとりの人にまとわりつく、ちょっとふざけた妖精に見えたり・・・

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いつの間にかリラックスして観ることが出来ました。


動きながら発する「うわぁ」「きまったぁ」「このパターン知ってるぅ」などの
心の声(?)に、思わず声を出して笑ってしまいました


鍛えられた3人の身体の動きはパワフルなのにとてもなめらか。
動きのエネルギーが次の動きへと繋がっていくので
どんどんと入りこんでしまいました。

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次に同じ振り付けで音楽を付けたものと、

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観客の皆さんがチラシの文章を読みあげる声の中での
ダンスを見せていただきました。

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音楽や声を介して見ると同じ振り付けなのに
スピード感や動きから感じるイメージが全く違った印象の作品に見えました

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今回のショーイングは音楽というフィルターを通さず、
呼吸や思わずでてしまう声などを通して世界観を共有したいとのこと。
いかに私たちが音楽や言葉という情報を通して
ダンスを観ているのかを実感することができました。


最後に何名かの観客の方がステージに上がって
一緒に作品に参加させていただいていました。

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面白すぎて私も観客の皆さんも大爆笑!
どんどん引き込まれてしまいました。
参加された方々も、すごく楽しそうです


何より、参加している観客の方の身体や動きに合わせて
振り付けが出来上がっていく様子は、
大植さん達が作品を制作していく過程を見ているようでした。

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お互いの身体や動きに反応して遊んでいるようにも見える振り付けを観ていると
身体の楽しさや面白さを感じずにはいられませんでした。

今回のショーイングは9月の彩の国さいたま芸術劇場dancetoday2009にて公演される
『イキ、シ、タイ』のワーク・イン・プログレス形式(制作途中での作品発表)との事です。


9月の公演がますます楽しみです☆

(サポートスタッフS.T)

現代アートって何だかよくわからない…という人や、現代アートのこともっと知りたい!という人におすすめの、現代アートを楽しむための本やビデオをご紹介しています。

現代アートをテーマにした美術論書や、現代作家の特集雑誌、近年行われた現代アートの展覧会カタログなどを展示しています!
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展覧会カタログには、わ、凄い!と驚いてしまう作品や、可愛い!と感嘆の声をあげてしまうような作品など、いろいろな作品が収録されています。
現代アートならではのついつい人に見せたくなってしまう作品がたくさん載っています。
一人でじっくり楽しむも良し、お友達ときゃっきゃ言いながら見るのも良しです。(ただ、館内ではお静かに…)

タイツでバックを作ったり、本を天使の羽に見立てて背負ったり…参加型の展示やインスタレーションも多く、今からでも参加できたらいいのになぁ、と思ってしまいます。

借りられる本もたくさん展示してありますので、おうちでゆっくりお気に入りの作品を鑑賞してくださいね。
こちらの台の本は借りられます。
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アートライブラリーのトップページから見られる特別展示のページでは展示資料のリストを見ることができます。

2010年には現代アートの祭典である、あいちトリエンナーレが開催されます。あいちトリエンナーレを存分に満喫するために、今のうちから現代アートに親しんで、楽しみ方を知っておくと良いのではないでしょうか!

ライブラリー中央入り口では、あいちトリエンナーレ出品作家の展示も行っています。こちらもぜひご覧下さい。
(ライブラリースタッフ T・K)

今回は、8/27(木)に開催のアートスコーレ第4回「木と木をくっつけて いろんなものを作ってみよう!」の模様を紹介します。まずスタッフの紹介を。

写真中央の男の人が愛知教育大学の樋口先生です。まわりの女性の方々はアシスタントの学生さんです。木と木1.jpg

タイトルからも分かるように木材を利用して参加者が好きな形のものを作る内容です。

しかし、使う道具は紙やすりと接着剤のみ。

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あらかじめ、いろいろな形や大きさにカットした木片を講師の先生が用意しました。木と木3.jpg

 

参加者が自分で必要なパーツを探して、組合せを考えます。木と木4.jpg

 

紙やすりを使って部品の形や面の滑らかさ(手ざわり)を仕上げます。木と木5.jpg

 

アシスタントの学生さんのアドバイスを受け組み立てている様子です。木と木7.jpg

 

出来上がった作品を先生が記録のため撮影。

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最後に、参加した子どものほか保護者の方にもアンケートにご協力をいただきました。木と木8.jpg

 

 

今夏のアートスコーレは第4回でおしまいです。

アートプラザでは、今後もこのような催しを企画開催したいと思います。

次の機会をお楽しみに。

最後に日程の都合で第3回「手染めに挑戦」に取材にいけませんでした。ゴメンなさい。

(H.K)

 

 

 

 

 

本日は大植真太郎さんのダンス・ワークショップ。

日本人離れした肉体、荒々しく激しい<動>と、繊細な<静>。
ダンサーとしてのポテンシャルの高さは、世界でも高い評価を得ています。
そんな大植さんのワークショップという事で非常に楽しみです♪

開講寸前までワークショップの内容を詰める大植さん。
真剣です。
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開場し、受講されに来られた皆さんが入場します。
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皆さんがウォームアップをされている最中も、
本日のアシスタントをしていただける
柳本雅寛さん(写真真ん中)、平原慎太郎さん(写真右)と打ち合わせ。
より良いワークショップにしようという気迫を感じます。



さて、いよいよワークショップ開始です!

大植さん、柳本さん、平原さんの紹介・あいさつから始まります。
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まずはただ歩きます。
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次に、歩きながらリズムをつけたり、右に左によろけたり、
近くの人に「こんにちは」と言ってみたり、手をつないだりと、
『歩く』という事をどんどん発展させていきます。
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次はその場で足踏み。
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そして、皆さんを横にしました。
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大の字になりながら、『呼吸』を意識する練習です。
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これは今回のワークショップの中で、非常に重要な事のひとつの様に思いました。
いつもは自然に行う事を意識する事で、自分の身体をより感じるきっかけになるんですね。

 

次は一人が寝て他の人が踏んだり、
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乗ったりする事で重みを感じるレッスン。
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さらに一人が四つんばいに、もう一人がその上に乗り、
重心移動をしながら、左から右に、右から左へと移動します。
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そして、『あなた』(大の字になる)
161-169『あなた』。.jpg

『わたし』(縮こまる)
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というポーズを交互にやるレッスンです。

ひとつひとつの動きに対して、体の可動、それに伴う感情を
ていねいに説明されていたのが印象的なワークショップでしたが、
『あなた』=相手を求める感じ、『わたし』=自分にこもる感じ
のようなネーミングに大植さんの人間性を感じました。

 
212逆方向にも移動。.jpg
その次は床をプールに見立て、泳ぐように移動し、
また、逆方向にも移動するというもの。
さらに『あなた』『わたし』を繰り返し、移動していきます。
ハードそうですね。



次のレッスンは『パンダ』。
これも面白いネーミングですね。
まず大の字に寝てから、足腰を上にあげて、
浮いた足腰の間にもうひとりの人がもぐりこんで、
寝ていた人が起き上がるというもの。
201-224-202-203『パンダ』。.jpg

これは、重みを感じるレッスンから、『あなた』『わたし』レッスンまでの内容の、
総集編の様なレッスンでした。

受講されている皆さんも必死です。
上手に立ち上がるのが難しそう・・・
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踏むレッスンから、『パンダ』のレッスンまでで大植さんが強調していたのは、
「重みというのは、移動のさせ方で分散させる事ができる」という事。

加重の逃がし方、体の使い方、感じ方、体重のかけ方で重さを感じにくくさせたり、
さらにはその力を利用して跳ね起きたりする事もできるんですね。

それによってダンスとしての見栄えが変わってきます。

デュオや、トリオで体が重なり合う事が多いコンテンポラリーダンスにおいて、
基本的かも知れないけれど、とても重要な事ではないでしょうか。

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ワークショップもいよいよ佳境です。
今度は3人一組になり手をつなぎます。

そして、真ん中の人が、前に、後ろに倒れ、
横の二人がそれを支えるというものです。
 


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最初は倒れる人は怖がってみえる方が多いようでしたが、
講師の皆さんのレクチャーを受けるにつれ、

だんだんとパートナーの方に体を預ける事ができる様になられていました。
パートナーの方との信頼関係が生まれていくのが、観ていてすごくわかりました。
 


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最後のレッスンは3つの団円になり、いっせいに「ハッ!」と大声を出します。

そろった時は圧巻!
皆さんも笑顔で楽しそうでした。



一番最後には大植さん、柳本さん、平原さんのごあいさつと、
愛知県文化情報センターの唐津主任学芸員の締めがあり、
ダンスワークショップは終了です。
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今回のワークショップで感じたのは、
人間が自動的に行っている動作、
例えば、呼吸、歩行、立つ事、寝る事・・・
などを意識し、それらを意図的に崩す事で感じる事が、
いつのまにかダンスになっていく事。

きっと大植さんは、演出や、音楽に振り付けをする事より、
もっと人間の根本的なものをダンスから感じてもらいたいのだと思いました。


アシスタント講師をしていただいた柳本さん
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平原さん
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お疲れ様でした。

 

この後のダンスショーイングも楽しみです☆

(Y.U)