インターンシップ研修が行われました。
愛知県文化情報センターでは、学生のインターンシップの受入れを行っています。
今回は、8月6日(月)から10日(金)までの5日間、アートマネジメントに関心のある大学生及び大学院生5人を受け入れました。
この中には、夏休みのため、帰省中の大学生も3人いました。
研修内容は主に公演の準備・運営と模擬的な公演企画書の作成で、公演では職場体験研修の中学生と高校生の2名も参加しました。
公演はカナダのコンフェティ劇団の「チックタックの秘密のとびら」。
本格的な舞台で、大道具の搬入・組立てを体験しました。
慣れない仕事で、皆さん大変そうでした。
【ヘルメットを着用して舞台の組み立て作業中】
本番運営では、案内、チケットもぎり、クローク、場内監視などの業務を順番で体験しましたが、お客様の対応で緊張していたようです。貴重な体験となったことでしょう。
【左:クローク業務の様子 右:中高生が作成したかわいらしい掲示板です!】
最後に、2グループに分かれ、模擬的な公演企画書を作成しました。
芸術劇場のホールでの公演を企画し、本番と同様に劇場スタッフや舞台職員と利用打ち合わせを行うという内容です。
研修生の皆さんは短い時間の中で、一生懸命考え、民族音楽のコンサートとコンテンポラリーダンスの公演のユニークな2企画が提出されました。
今回の研修では、劇場の表や裏の業務や企画制作について学んでいただきました。卒業後、劇場に関わる分野で活躍されることを期待しています。
(A.M)
愛知初公演となるコンフェティ劇団「チックタックの秘密のとびら」 金沢公演を観てきました。
この作品には子供達をワクワクさせる仕掛けが沢山つまっているのだけれど、ペーパークラフトのようなドールハウスの舞台美術は少女の頃にワープさせてくれます。
でも意外なことに、男子にとてもうけていたのは、男性パフォーマーたちのユニークなやり取りでした。
ミュージシャンのパーカッショニストさんはプロの技と遊び心がいっぱいで、マイムパフォーマーさんとの即興的な掛け合いは演劇というより、まるでライブに立ち会っているかのようです。
ヒロインの女性はお人形さんみたいに可愛いくてチャーミング。
詩的でファンタスティックでイマジネーションを喚起させてくれる、まさに大人も子供も、男子も女子も楽しめるパフォーマンスです。
愛知芸術文化センターでの公演は、8月8日と9日です。
なお、舞台美術が劇場にもなっている素敵なインスタレーションを、さらに万全の体制でお見せできるように、会場を小ホールに変更させていただきました。
当日券も発売予定ですので、ぜひお越しくださいね(^O^)/
ロビー開場は30分前、整理券をお配りします。(整理券の順番にご入場いただきます)
劇場へのご案内は10分前となります。
専用の客席をセッティングしますが比較的狭いので、お荷物はホワイエでお預かりできるように対応します。
また、客席内へは靴を脱いでのご入場となりますのでご承知ください。
(E.K)
ただいま、アートプラザでは、愛知県文化振興事業団主催の「子どものためのシェイクスピアカンパニー『リチャード3世』」公演(8月25日(土)、26日(日))に関連し、シェイクスピアの歴史劇を上映しています。
ウイリアム・シェイクスピア(1564-1616)
シェイクスピアは生涯で37タイトルの作品を残していますが、いずれも傑作で人類の遺産と言えるでしょう。
彼の作品は悲劇、喜劇、ロマンス劇、歴史劇と区分されていますが、今回は、歴史劇に焦点を当て、10作品を取り上げました。『ジョン王』、『ヘンリー4世第1部』、『同第2部』、『ヘンリー5世』、『ヘンリー6世第1部』『同第2部』、『同第3部』、『リチャード2世』、『リチャード3世』、『ヘンリー8世』です。どれも2時間以上もかかる大作ばかりで、中には4時間もかかるものもあります。「ばら戦争」、「英仏百年戦争」(ジャンヌ・ダルクで有名)など、イギリスの歴史を念頭においてから見ると理解しやすいでしょう。
ジャンヌ・ダルク(1412-1431)
上映作品のメインは、英国放送協会(BBC)制作の映像です。オーソドックスな演出でかつ当時の時代を髣髴させる美しい映像なので、とても楽しめます。当時の音楽も使われています。また、日本を代表する演出家の蜷川幸雄による『リチャード3世』と『ヘンリー6世』も必見です。市村正親、上川隆也、大竹しのぶなど日本を代表する俳優陣の白熱した演技をお楽しみください。
戯曲以外にも、関連したオペラ、映画なども充実しています。まず、オペラでは、サン・サーンスの『ヘンリー8世』がとても珍しい作品です。
また、ヘンリー8世の愛人アン・ブーリンを題材にしたドニゼッティの『アンナ・ボレーナ』も、今をときめく歌姫のアンナ・ネトレプコの主演する大変美しい作品です。
ヘンリー8世(1491-1547) アン・ブーリン(1507-1536)
映画では、アル・パチーノ監督の映画『リチャードを探して』はドキュメンタリーでシェイクスピアや『リチャード3世』入門にぴったりです。
また、『わが命つきるとも』は、ヘンリー8世の時代、愛人アン・ブーリンとの再婚に反対する大法官トマス・モアを描いた作品で、神(又は良心)への忠誠とヘンリー8世への忠誠の間で悩みながらも意志をつらぬくモアの姿は感動的です。
トマス・モア(1478-1535)
歴史劇の他にも、シェイクスピアの映像作品は、アートライブラリーで多く所蔵しています。暑い夏はシェイクスピアとともにお過ごしください。
(A.M)