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アートライブラリー6月の新着図書・CD紹介

2011年06月21日

アートライブラリー6月の新着図書・CDをご紹介します。
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『ジョゼフ・コーネル 箱の中のユートピア』
デボラ・ソロモン著 白水社 2011年
(請求記号 719/C88s 資料番号 9110495911)
この手作りの木箱に、何故どうしようもなく惹かれるのでしょう。
箱の中に古い書物の切り抜きやビー玉など、一見がらくたの寄せ集め。しかしそこには静謐な秩序が存在し、閉じられた空間を幸福とさえ感じるのです。
本書は伝記です。コーネルのひっそりとした生涯は、読んでいてワクワクするようなタイプのものではないかもしれません。しかし彼に寄り添うかのように親密に記された512頁は読み応え充分です。
作品をカラー図版で見たい!という方は、展覧会のカタログ等もご利用ください。
(ライブラリースタッフA.U)

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『ようこそオペラ! ビギナーズ鑑賞ガイド』
加藤浩子著 春秋社 2011年
(請求記号766.1/Ka86y 資料番号9110495813)

オペラに興味はあるけれど「まず何から観たらいいの?」それが分からない…
また、「何を着て観に行けばいいの?」「拍手のタイミングは?」
この本は、そんな初心者ならではの疑問に答えてくれます。「オペラって何?」というところからはじまり、初めての人におすすめの演目紹介や、歌手、指揮者、演出家で見るオペラの楽しみ方、オペラの歴史、国内外の劇場での鑑賞のコツなど、内容はもりだくさんです。
合間にはさまれた「オペラこぼれ話」も楽しく、読めばいっそうオペラを観たいという気持ちが高まることと思います。
(ライブラリースタッフA.I)


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『ウラジーミル・マラーホフ』
ダンスマガジン編 株式会社 新書館 2011年
(請求記号769.38/ Ma39u 資料番号9110495958)

バレエダンサーであり、芸術監督であり、コリオグラファーとしても活躍するウラジーミル・マラーホフの半生を収めた1冊。カラーの写真も沢山載っていて、中でも「コート」の写真は本当に空中を移動しているよう・・・。また、読み進めていくとマラーホフの才能だけではなく、人柄にも魅力を感じることができます。
この1冊を読み終えたとき、より一層ウラジーミル・マラーホフに魅了されてしまうでしょう。踊っているマラーホフを見たい!ということであれば、マラーホフの映像資料も何点か所蔵しておりますので、是非ご覧下さい。
(ライブラリースタッフW.N)

こちらはCDです。
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『皇帝のビウェラ・市民のリュート NARVAEZ vs NEWSIDLER』
櫻田亨ビウェラ・リュート ワオンレコード 2010年
(請求記号C4ナ/サ 資料番号9310197156)

タイトルは対戦方式。不穏な雰囲気が醸し出されていますが、ご安心を。
中身を聴いて頂ければ、二つの楽器のそれぞれの良さが引き出された、心地よいメロディーを感じて頂ける穏やかなCDとなっております。
二人の作曲家が作曲したヴィエラとリュートの音色は、どちらも素朴でどこか哀愁漂う美しい旋律を奏でています。
市民のリュートは、そう言われる所以か、より温かみがあり、昼下がり、芝生でひと休みするイメージがたっぷりな楽曲を収録。(個人的な想像ですが…)
一方、皇帝のヴィエラは、ひとつひとつの音がはじけるように、すっきりと聴こえてきます。
はっきりとした物言い、そして時には優しさをも覗かせる、さすがは皇帝!と言わんばかりの音質です。
どちらの楽器も、どちらの楽曲も心を落ち着かせてくれ、和みます。是非、お試し下さいませ。
(ライブラリースタッフM.Y)