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ジョセフ・ナジ『カラス/Les Corbeaux』にお越しいただきましてありがとうございました!

2012年03月13日

2012年2月21日(火)22日(水)に愛知県芸術劇場小ホールにて、“ジョセフ・ナジ『カラス/Les Corbeaux』”が行われました。

両日とも、当日券を含め満席になるほど、たくさんのお客様にお越しいただきました。ありがとうございました。

 

アヴィニョン演劇祭で絶賛された世界レベルのパフォーマンス。
振付家やダンサーとしてだけでなく、美術家、写真家としても才能を発揮するジョセフ・ナジのダンスとアート、ジャズ演奏家であるアコシュ・セレヴェニの即興演奏が融合した作品であり、ダンスファンはもとより、美術や音楽に興味のある方にも劇場に足を運んでいただきました。
静寂の中、ジョセフ・ナジ氏の身体から、アコシュ・セレヴェニが吹き込む音楽から、西洋では神の遣いとされる神秘的なカラスの存在が浮かび上がるような公演でした。

ナジ1.jpgここで少しお寄せいただきましたアンケートをご紹介させていただきます。

 

・音(バイオリン、サックスなど)についてカラスの鳴き声っぽいのと、最後タルの中に入って全身真っ黒になるのは驚きです。(30代・男性)

・楽器がすばらしく、演奏も止まる感が不思議でした。僕はジャズを知りません。こんなにも近い距離で観れたことが嬉しかったです。(20代・男性)

・わたしは9歳です。ジョセフ・ナジがインクの中に入ったときは、とてもすごく入り方が面白かったです。(10歳未満・女性)

・今日のパフォーミングには西洋の哲学的空間を強く感じました。(50代・男性)

・美しかったです。(30代・女性)

・ダンスとアートでとても贅沢な作りでした。ダンス、すごかったです。(40代・女性)

ナジ2.jpg

 

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愛知公演では、ナジ氏が愛知入りしてから創作したフォトグラム(写真作品)のロビーでの展示も急遽加わり、舞台公演とあいまって、愛知オリジナルの『カラス』の公演となりました。

(左は愛知公演で展示されたフォトグラム)

 

 

 

 

さらに、アフタートークでは、愛知のイメージについてや“カラス”のイメージについてのお話を伺いました。
ナジ氏の出身のハンガリーでは、カラスは知性や聡明さがある鳥だとされているそうです。
短い時間ではありましたが、ナジ氏、セレヴェニ氏の作品や製作に対する思いを垣間見ることが出来ました。

ナジ4.jpg
また、公演に先立ちまして2月18日(土)に開催された「ジョセフ・ナジ ダンスワークショップ」にもたくさんの方に参加していただきました。
経験者コース、一般コースの2つのコースが行われのですが、どちらのコースも直々にナジ氏が見本を見せながら指導しました。

ナジ5.jpg

 

経験者コースでは、レッスンのような形式がとられ、ナジ氏の示した一つの動作をある程度出来るようになるまで繰り返し、出来たら次の動作へ、という具合に進められていきました。
最後には、振付を覚え、二つのグループに分かれて発表しあって終了しました。
呼吸と動作を一体化させ、体の周りの空気を動かし、身体から滲みだしたエネルギーの流れを感じさせるような動作は、「帰ってからも練習を続けてね」と少しおどけながらもナジ氏が話したように、一朝一夕で出来るものではない、その人の個性が動きに表れるようになるまでに時間を要するものなのだと感じました。

 

 

ナジ6.jpg

 

一般コースでは、主に二人一組で、体を触れ合いながら、また、相手の体重を感じながら行う動きが多く、ナジ氏が参加者とペアを組んで見本を見せたりして、和やかな雰囲気で進んでいきました。
人と肌で触れ合いながら相手の呼吸を感じて動くことに、参加者の方々は新鮮さも感じていらっしゃったようです。

 

 

 

 

 

今回の公演は、ダンスファンの方はもとより、美術や音楽に興味のある方、また、県外にお住まいのお客様にも足を運んでいただき、ジャンルや地域を越えて沢山の方にご来場いただきました。
感謝を申し上げると共に、来年度の自主事業公演もどうぞよろしくお願いいたします。

ナジ7.jpg(T.Y)