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「オリジナル映像作品」最新第19弾柴田剛監督『ギ・あいうえおス -ずばぬけたかえうた-』初公開!

2010年12月03日
[ 映像 ]

AFF15_2.jpg11月19日(金)からはじまった「第15回アートフィルム・フェスティバル」も、いよいよ終盤に入りました。昨日(12月2日(木))まで上映していたプログラム「映像と音楽のコレスポンダンス」では、映画ファンのみならず、音楽やダンスに興味のある方にも、会場に足を運んでいただけた様子が伺え、ジャンルをクロスオーバーさせて、表現の新しい可能性を追求してきた文化情報センターの活動が、だんだんと浸透していっているのではないか、という思いを強くしました。

いよいよ本日(12月3日(金))より、フェスティバルの最後を飾るプログラム「オリジナル映像作品新作プレミエ&アンコール」がスタートします。「オリジナル映像作品」は、先日も大山慶監督『HAND SOAP』(2008年、シリーズ第17弾)が、11月19日(金)-23日(火)にエストニア・タリン他で開催された「第12回アニメーテッド・ドリームス2010」でグランプリを受賞し話題となりました。“身体”を統一テーマに設定して、実験的な映像作品を毎年一本、継続して制作する、全国的にも例のない、当センターのユニークな創作事業です。

プログラムの初日である3日(金)は、アンコール上映として、今年6月1日(火)に103歳で逝去された舞踏家・大野一雄を記録した、ダニエル・シュミット監督のドキュメンタリー『KAZUO OHNO』(1995年、シリーズ第4弾)で幕開けします。独自の世界を確立したアーティストどうしが、互いに敬意を払い作り上げた、宝石のようなコラボレーション映像作品といえるでしょう。併せて上映する、本編では使用されなかったシーンをまとめた『ダニエル・シュミット、レナート・ベルタ撮影による未使用フィルム』(1995年)は、貴重な映像記録です。岩手に伝わる民俗芸能である鬼剣舞を記録した三宅流監督『究竟の地-岩崎鬼剣舞の一年』(2007年)は、人間にとって身体表現とは、踊ることとは何かという本質的な問いを追求するという点で、ぜひ引き続いてご覧頂きたい作品です。


4日(土)、5日(日)には、いよいよシリーズ最新第19弾、柴田剛監督『ギ・あいうえおス -ずばぬけたかえうた-』(2010年)が初公開されます。人間にとって音とは何か、音が人間の身体や精神に及ぼすものとは何か、という発想から出発した実験的な意欲作が、皆さんの前にその全貌を明らかにします。柴田監督が学生時代に手掛けた『NN-891102』(1999年)も、併せて上映します。原爆を題材に、架空の、もう一つの日本を描き出した16mmフィルム作品で、学生の映画という枠組みを越えた大作として当時、話題になりました。今回が、当地での初上映という、これも貴重な機会となります。

gui_aiueosu_2.jpg5日(日)には柴田監督の来場も予定しており、作品についてのトークや、質疑応答の時間も設けたいと考えています。皆様のご来場をお待ちしております。上映スケジュール等は、愛知芸術文化センターのホームページをご覧ください。

(T.E)