2010年09月123456789101112131415161718192021222324252627282930

9月の新着図書・CD紹介

2010年09月21日

アートライブラリー9月の新着図書、CDのご紹介です。

『透明水彩で描くおしゃれな果実の植物画』
高橋京子著 日貿出版社 2010年出版
(請求記号7244/TA33T 資料番号9110484121)
 2209-1.jpg

学校での図工の時間、果物を描かれた経験はありませんか?
思わずじゅるり、となりそうなほど、とっても新鮮で味わい深く、そして優しさ溢れる果実たち。
本書は、そんな彼らの魅力を存分に表現できるテクニックを学べる「おしゃれ」な指南本です。
当時の私にこの本があったなら、現物よりもむしろこちらの果実たちを凝視していたかも…。
まだまだ暑いこの季節、果実を描きながら、思わず手に取ってしまうのも微笑ましい構図。
秋の気配を感じつつ、穏やかな気分でスケッチをしたい方、必見です。
(アートライブラリースタッフM.Y)


『ヴィーナスの片思い』
視覚デザイン研究所・編集室編 視覚デザイン研究所 1995年出版
(請求記号 702.3/V74S/ 資料番号 9110483714)

 2209-2.jpg

 この本のタイトルにもなっている「ヴィーナス」って? 誰かの人の名前ですか?ボッティチェリの描いた「ヴィーナスの誕生」で名前は知っているけど……。そんな疑問に対して、この本ではストーリーを追っていく形で解説されているので、理解しやすくなっています。
 取り扱っているものはヨーロッパで広く知られる神話を題材とした作品がほとんどで、私たち日本人には特に馴染みのない・聞いたことのない名前が多いですが、面白く読めてしまうのは先に述べたとおりの解説方法や、豊富な図版があるおかげではないかと思います。
 また同じ出版社から出ている、「マリアのウィンク(請求記号702.099/MA51S 資料番号 9110483705) 」や「悪魔のダンス(請求記号 720.4/A39S 資料番号9110483394)」もオススメです。
(ライブラリースタッフE.S)


『言葉をかみしめて歌いたい童謡・唱歌』 
由井龍三著 春秋社 2010.2出版
(請求記号 7677/Y97k/ 資料番号 9110484257)
 2209-3.jpg

意味など知らず、先生のオルガンか何かで、ひたすら歌っていた歌がありませんか?
 私は、「ちいさい秋みつけた」(サトウハチロー/詞、中田喜直/曲)を敬老の日で(しょうか)に、
おじいちゃんおばあちゃんの前で、みんなと熱唱した記憶があります。♪めかくし鬼さん♪の所はかなしいと思った記憶があります。
ちびっこなりに、「かなしいうただけどすき。」な歌のひとつでした。そして、2番以降の詞の記憶
はゼロでしたが、美しい詞なのですね。
 どの歌も、意外と憶えていないのが、2番目以降の詞です。ほぉ・・と、静かに読みたい一冊です。
(アートライブラリースタッフ M.N)


『ボクたちクラシックつながり ピアニストが読む音楽マンガ (文春新書 622)』
青柳いづみこ 著、文藝春秋、2008年出版
(請求記号760.4/A57b 資料番号9110484005)
 2209-4.jpg

「どうして音楽を聴いただけですぐに弾けるの?」「オーケストラが鳴る指揮者とは?」
この本では、音楽大学の教授が『のだめカンタービレ』などの音楽マンガを読み解きながら、クラシック世界の疑問に答え、その魅力について語っています。わかりやすい説明で、クラシックやマンガに詳しくない方にも楽しんでいただける内容です。コンクールや留学についても語られているので、音楽を志している若い方には特にオススメです。
「演奏には人間が出る」「演奏は作曲家の音楽を表現する透明なガラス」「同じ曲を二度と同じように弾かない」「音楽を仕事とする幸せを感じながら生活している」など、心に残る言葉がたくさんあり、音楽への愛に満ちた一冊です。
(ライブラリースタッフK.M)


最後にCDのご紹介です。

『ソロ・ド・コンクール』 
マティアス・ヘフス(トランペット)演奏, オクタヴィア・レコード 2010年発売
(請求記号C5*//ヘ 資料番号9310196130)
 2209-5.jpg
何というか、個人的には「大河ドラマ」を思い起こさせるCDです。
もともとトランペットの音色は戦いを想起させますが、華やかな曲では勝利を祝うラッパに聞こえ、
静かな曲では戦のあとに穏やかな日常が戻ったようなイメージが浮かびます。
一通り聴き終えると、まるで「あるサムライの一生」を追体験したかのような錯覚に陥ります。
と、感想はさておき、いったいどうやって吹いているのかと思うような技巧的なパッセージや、
柔らかく心地よい音色など、聴きどころが沢山詰まった一枚です。
(ライブラリースタッフA.K)