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オリジナル映像作品・大山慶監督『HAND SOAP』が、「ヨコハマ国際映像祭2009」CREAMコンペティションで優秀賞を受賞!

2009年09月09日
[ 映像 ]

 愛知芸術文化センター・オリジナル映像作品は、“身体”という統一テーマのもと、商業ベースでは実現が難しいアートとしての映像作品を、一年一本のペースで制作する創作プログラムです。この企画により作られた作品は、国内・外を問わず多くの上映機会を得ており、過去には『トワイライツ』(監督:天野天街、1994年)、『ボディドロップアスファルト』(監督:和田淳子、2000年)、『影の子供』(監督:辻直之、2006年)の3作品が主要な映画祭で受賞するなど、高い評価をいただいています。

 大山慶監督『HAND SOAP』(2008年)は、昨年11月に開催した「第13回アートフィルム・フェスティバル」(主催:愛知芸術文化センター)で初公開されました。人間の皮膚のテクスチャーなど、クローズアップ撮影した写真をコンピューター上でコラージュし、そこへ陰影をつけ一コマ一コマを描いていくという、大変手間のかかる手法により生まれた、これまでにない独特の映像の質感に、驚かされた方も少なくないでしょう。この作品はその後、今年2月から3月に東京都写真美術館の「第1回恵比寿映像祭」に出品されるなど、映像の現在を鮮烈に反映した重要な作品として注目を集めていました。


HandSoap.jpg
 この注目の作品『HAND SOAP』が、「ヨコハマ国際映像祭2009」CREAMコンペティションの優秀賞を受賞するという、嬉しい知らせが届きました。この映像祭(会期:2009年10月31日(土)から11月29日(日)、会場:新港ピア、BankART Studio NYK、東京藝術大学大学院映像研究科馬車道校舎、他)は、今年、開港150周年を迎える横浜が、「映像文化都市・横浜」の新たな取り組みとして立ち上げた、現代美術、メディアアート、CG、アニメーション、映画、写真など、様々な映像を対象とした、映画祭でも現代美術展でもない、新しい国際的なフェスティバルとして、関係者の間で話題となっていました。ドキュメンタリー、実験映画、インスタレーション、パフォーマンス、オンライン作品など、世界中からエントリーされた総数992件より、コンペティションの第2位に相当する「優秀賞」を受賞したことは、『HAND SOAP』の完成度の高さを改めて示すものといえるでしょう。

 映像や現代アートに興味をお持ちの方は、今年、秋の横浜で、『HAND SOAP』を始めとする映像表現の現在に触れてみるのも面白いでしょう。ちなみに、『HAND SOAP』は当センターのアートライブラリーにも収蔵されていますので、こちらもご利用ください

(T.E)