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はじめてアート講座で紹介したアーティストたち、その後の消息

2009年06月25日

5月から開催しているはじめてアート講座の<ダンス>1回目では、新しいダンスの歴史を振り返りながら、コンテンポラリーダンスまで続く、エポックメイキングなアーティストたちの斬新な活動を紹介しました。
なかでもウィリアム・フォーサイスなど現代のコンテンポラリーダンスの作家に大きな影響を与えた重要な舞踊家としてご紹介したのが、アメリカのスティーヴ・パクストンです。彼が1970年代に生み出した「コンタクト・インプロヴィゼーション」というダンス・メソードは、世界のダンス界のみならず、アートや一般の方のダンスセラピー(治療)の世界にも大きな影響を与えることになりました。
現在、このスティーヴ・パクストンの初めての本格的な展覧会が山口情報芸術センターで開催されています。先日そのプレヴューに参加してきましたので、その様子を写真で紹介します。
山口情報芸術センター.jpg
↑山口情報芸術センターを入ってすぐの所には、パクストンの映像が大きく映されています。


展示風景「背骨のマテリアル」
5つのスクリーンに囲まれたインスタレーションは、パクストン氏やダンサー、CGで合成された身体映像などが映し出されます。映像の製作にはベルギーの映像作家が協力。最新のテクノロジーを使って、最古の自然といわれる「身体」を考える試みです。
「背骨のマテリアル」展示風景.jpg


「背骨のマテリアル」について説明するスティーヴ・パクストン氏の話は、身体の本質へと・・・。次々に、興味深い言葉が並びます。
「動いていないと思っているけれども、常に身体は微細に動いている」
「私たちが認識している身体の範囲はとても狭い」
「その感覚はいつでも耕すことができる」・・・・・・・・・・・・。
スティーヴ・パクストン氏.jpg


同時に開催されていた関連イベントの数々「イメージとしての身体」
その中には、愛知芸術センターでも、<ダンスオペラ>『青ひげ城の扉』で、お馴染みのアーティスト、アレッシオ・シルヴェストリンによるインスタレーション『skinslides』がありました。この作品は、愛知県出身の大脇理知さんとアレッシオ、さらに音楽家の大友良英さんによるコラボレーション作品です。そして、愛知芸術文化センターのオリジナル映像も製作したことのある、勅使川原三郎さんの最新の映像作品もありました。
「Skinslides」.jpg


さらに、展覧会のプレビュー後、近くのスタジオで大脇理知さんとやはり関連展示作品『Pascal pass scale』の出品作家の高嶋晋一によるパフォーマンスも開催され、センターに訪れた人たちが大移動してパフォーマンスを観賞。
大脇理知&高嶋晋一パフォーマンス.jpg


さらに、やはり講座の中でお話したマルチ・メディア・アーティストの元祖<ダムタイプ>のアーティストである高谷史郎さんにお会いしました。山口情報芸術センターのエントランスでポーズを決めてもらいました
高谷史郎さん.jpg


展示、公演の詳しいレポートはこちらからご覧ください。
アドレスリンクhttp://www.chacott-jp.com/magazine/world-report/from-osaka/nagoya0906a.html

(E.K)