「アルディッティ弦楽四重奏団×白井剛 『アパートメントハウス1776』」公演に関して、
白井剛さんのインタビューが「チャコット ウェブ マガジン『DANCE CUBE』」に掲載されています。
『アパートメントハウス1776』は、今回で3回目の再演とのこと。
以前の舞台を振り返りつつ、今回のツアーの見どころなどを語っていらっしゃいます。
愛知芸術文化センターでは12月3日(水)に上演されます。
インタビューを読むと、当日の公演が待ちどおしくなります。
↓白井剛インタビュー(チャコット ウェブ マガジン『DANCE CUBE』)
http://www.chacott-jp.com/magazine/interview-report/interview/int0811c.html
こちらにも、9月に開催されたワークショップ終了後のインタビュー記事が載っています
↓白井剛インタビュー(『Arts&Theater→Literacy』)
http://blog.so-net.ne.jp/arts_and_theater_literacy/2008-10-29#more
「アルディッティ弦楽四重奏×白井剛」コラボレーション公演は、
第1部がアルディッティ弦楽四重奏による演奏、
第2部がカルテットと白井さんによる音楽とダンスのコラボレーションという構成。
そのため、ダンスが登場する舞台としては珍しくコンサートホールで上演されます。
そこで、映像をどこに投影するか、舞台をどのように使用するか、などなど、
演出・ダンスの白井剛さんとスタッフさんたちによる、打ち合わせが行われました。
↑舞台監督さん、映像スタッフさんと入念な打合せ。空間を生かすための色々なアイディアが飛び交います。
↑技術スタッフさんに演出の希望を伝える白井さん
↑技術スタッフさん、舞台に図面を広げて打合せ
舞台の演出では、照明や映像などを効果的に活かすため、
通常ブラックボックスと呼ばれる黒い箱型の劇場を使用することが多いのですが、
今回の会場は、天然木で囲まれた明るいコンサートホール。
↑映写の位置を確認する白井さん
↑コンサートホール全体を確認する白井さんの後姿
白いドレープに見立てた装飾が施された天井、見た目も美しいパイプオルガン、
これらを活かすために、あえて人工的な大道具を持ち込まずに、
コンサートホールそのものの美しさをそのまま感じてもらえるようなシンプルな演出にすることになりました。
↑客席から舞台を眺める白井さん
さて、どんな舞台空間が出現するのでしょうか?!12月3日をお楽しみに!!
(E.K)
10月4日(土)、愛知県芸術劇場小ホール、AACサウンドパフォーマンス道場の公演。
完成された作品を発表する公演ではなく、ブラッシュアップの完成形を模索しながらのある種、特別な「一度きりの公演」に向け、出演者は2日の朝一から舞台上の仕込み、リハーサルが独特の緊張感の中進められてゆきました。
進行状況は、愛知県文化情報センターサポートスタッフや、舞台技術スタッフ(舞台、照明、音響)の手厚いご協力もあり、順調に進んでいました。しかし、この順調さがある結果を暗示していたのかもしれません・・・
↑ 舞台袖にある影アナマイクやモニター、インカム。ここで舞台監督が指示を出します。今は休憩中。
15:30、予定通り開演。
↑ 中上淳二 「lightimagefourdance」(ライトイメージフォーダンス)
10月1日のブログにある3m×3mの巨大な箱の正体は、人が入ってのパフォーマンスだったんですね!
↑ 00 (オゥオゥ) 「object」(オブジェクト)
↑ 鈴木悦久 「自動演奏ピアノのための組曲 ?Chromatic scale variation?」
↑ 徳久ウィリアム 「VOIZ」(ヴォイズ)
ここまでが今年の入選作品です。それぞれの見ごたえのある作品に仕上がっていました!
この後は、昨年の受賞者の再上演がありました。
↑ 第2回AACサウンドパフォーマンス道場優秀賞受賞者 再上演
[b] Laptop orchestra(ビー・ラップトップ・オーケストラ) 「Mirroring」(ミラーリング)
公演後、選考委員の皆様による公開審査で「優秀賞」を選びます。しかし、意見が2作品に分かれました。
ステージ上の私も想定してはいましたが、事はうまく運びません(汗)。
長い討論の末、オーディエンス賞とは別の意味で、観客の皆様に選考委員の意見を聞いた上で納得する方に挙手していただくことに。挙げられた手を数えてみると・・・同じ数。もう一度数えてみても同じ数!全くの同率ということで、優秀賞を2作品選びました!
高いレヴェルで均衡していた4作品。どれが賞を受賞してもおかしくない作品内容で、出演者の皆さんも「とても満足した」とのことでした。
☆『優秀賞』☆
00 (オゥオゥ) 「object」(オブジェクト)
鈴木悦久 「自動演奏ピアノのための組曲 ?Chromatic scale variation?」
☆『オーディエンス賞』☆
徳久ウィリアム 「VOIZ」(ヴォイズ)
(N.S/撮影:加藤 光)
愛知芸術文化センター・オリジナル映像作品は、国内・外で多くの上映の機会を得ています。
辻直之監督『影の子供』は2006年のプレミエ上映以降、映画祭や特集上映会、企画展などで、しばしば上映されてきました。
↑辻直之監督『影の子供』(2006年)
来る10/20(月)には、ニューヨークのアンソロジー・フィルム・アーカイブスで上映が予定されています。
アンソロジー・フィルム・アーカイブスといえば、日記映画の創始者であり、アメリカ実験映画を代表する作家ジョナス・メカスが創設した、インディペンデント映画の収集・保存を目的とした拠点的な施設なので、ここで上映されるのは大変喜ばしく、光栄なことです。
ちなみに日本国内では、東京国立近代美術館の「エモーショナル・ドローイング展」に出品されていて、13日(月・祝)まで開催しているので、こちらでもご覧いただけます。
(T.E)
「ジャズ・ピアノ6連弾」と題したコンサート終了後の山下さんです。ホッと一息のところ、楽屋にお邪魔しました!
↑突然の携帯での撮影にも快く応じてくださった山下さん。居合わせた関係者とも気さくに一緒に写ってくださいました。
世界的なジャズピアニストの山下さん。実はこれまで自主事業での登場回数が最も多いアーティストのお一人です。振り返ると本当にいろんなことをお願いしてしまいました。
演奏中に、こんな体験は、後にも先にも、1度だけ。
さて、その体験とは・・・・。ミエ・コッカムポー(ダンス)、日比野克彦(ライトアート)とのコラボレーションでのこと。
↑2002年、愛知芸術文化センター10周年記念『ジャズとダンスとライトアート』(2階屋外フォーラム)
(撮影:南部辰雄)
最初に出演をお願いしたのは、13年も前の『日韓音楽祭』。愛知県美術館、名古屋市美術館が同時企画開催した『日韓現代美術展』やコラボレーション『空間創出』、『アジアの実験映像』など、全館的なフェスティバルとして開催した<Human Collaboration’95>のメインイベントでした。
日本の伝統音楽の邦楽、韓国のサムルノリやパンソリ、そして、両間をつなぐジャズ・ミュージシャンたちのコラボレーションは、鳥肌ものの感動でした。
そして、10年後の2005年。愛知万博会場『森の中のパレード2005』にて山下さんの本公演のためのオリジナル曲「森の中のパレード」を名電高等学校ブラスバンド部の生徒たちと演奏中。途中で即興セッションの相手をしてあげていた山下さん。
山下さんの指導で、どんどん上手になる高校生の即興演奏!(思わず顔がほころびます)
↑愛知万博会場『森の中のパレード2005』(演出・振付:近藤良平、音楽監督:仙波清彦)
第1部:森の中の音楽会
こんなこともありました。
2002年、蟹江小学校で開催した伊藤キムとのコラボレーション『跳ぶ教室』での一場面
↑世界的な名ジャズピアニストが、ピアニカを抱え、チンドンヤ風に運動場をパレード中。(撮影:南部辰雄)
↑体育館のステージ上での伊藤キムとの即興セッション(撮影:南部辰雄)
でも、実は・・・・・自主事業では山下さんのコンサートホールでの演奏は一度もなかったんです。
大ホール、小ホール、公共ホールのフォーラム、万博会場、学校と、こんなに様々な場所で演奏していただいているにも関わらず、なぜか本家本元の「コンサートホールでは一度もなかったんだ」と、コンサートホール客席に座って、はじめてそのことに気がついた・・・。(汗)
↓ここは小ホール、ユーリ・ン(ダンス)とアーチ(DJ)とのコラボレーション
↑2002年、『スイッチ・オン!』にて、デザイナーの久野周一さん製作のベスト着用中!(撮影:南部辰雄)
「また、あんな面白い企画やらないの!」、と山下さん。
燃え盛るピアノを演奏したこともある山下さんから「面白い」なんていっていただけるのは、企画者冥利に尽きます。
でも、うーん、困りました。山下さんに驚いてもらえるようなユニークな企画を考えるには、もう少々時間が必要なようです。
(E.K)
コラボ体験は、ついに大人から子どもにチェンジ。今回はプロからアマチュア、大人から子どもまで、本当に幅広い方々にダンスと音楽のコラボレーションを体験してもらうことになりました。
クラス1には、多数の申し込みの結果、抽選でめでたくも選ばれた小学校低学年のこどもたちが参加。おもちゃのような楽器や、講師の方々のユニークなパフォーマンスに、ぐいぐいと引っ張られて、ダンスや音楽といったジャンルの垣根もわからないままに(ジャンル分けなんて大人がしたもの。ダンスと音楽、本来はひとつなんですよねー)、丸ごと体感していました。
↑講師自己紹介ダンス&ピアノ 「白井剛&中川賢一即興デュオ」
↑音のでるおもちゃを使ってみんなで演奏を楽しみました。保護者も急遽参加!!
↑まずは講師の見本から:音具を使って2人で会話
↑色んな曲に合わせて、からだを動かします。
↑ピアノに触れて、ピアノの鼓動を聴いてみよう!
↑へ・ん・し・ん!! 今は何に変身? ワニ? カブトムシ? かえる?
続くクラス2には、小学校3年生から6年生までの子どもたちが参加。ちょっと落ち着いた雰囲気のこどもたちは、興味深そうに講師お二人のお話を聞いていました。クラス2だけの飛び入り参加となった「書」とのコラボには、さらに真剣な眼差しが。筆が走る半紙を食い入るように見つめていました。ダンスとピアノと書のコラボレーションも一同初体験となりました。
↑おもちゃでチャ・チャ・チャ! あひる? りんご?
↑誰もがもっている声という楽器。声に合わせて踊る白井さんと子どもたち
↑中川さんの指揮に合わせて、みんなで声のオーケストラ体験
↑様々に変化するピアノの音に合わせて踊ります。
↑ティッシュでダンス:子どもたちはティッシュを渡した途端、ティッシュになりきって、フワフワと漂い・・・。
↑ピアノと書のコラボ体験!
↑書きあがった「書」を、踊りで表現してみると、こうなります。
さて、いよいよ12月3日には、白井剛さんが世界最高峰の現代音楽カルテット、アルディッティ弦楽四重奏団と共演するパフォーマンスコンサートが開催されます。この公演は、コラボレーションのひとつの指標といってもよい(と思う)完成度の高い作品です。超絶技巧を繰り出す身体は、エネルギッシュ。パフォーマンス度の高いカルテットたちのからだと音楽、白井さんのダンスと映像、細やかな演出は必見です。日本での最終公演を是非ともお見逃しなく!!
(E.K)
石田尚志監督の映像作品『フーガの技法』といえば、2001年に愛知芸術文化センター・オリジナル映像作品として制作され、「アートフィルム・フェスティバル」などアートスペースで開催する上映会では何度も上映している人気作品です。その『フーガの技法』が、現在、愛知県美術館で開催中の「タイムスケープ」展に出品されています。
映像作品が現代美術の展覧会に出品されることは、今ではそれほど珍しくなくなっていますが、オリジナル映像作品が愛知県美術館で展示されるのはこれが初めて。浅野弥衛や真島直子の絵画といっしょに『フーガ』が上映されているのを見ると、このアニメーションが膨大なドローイングの集積から作られていることに改めて気づかされます。
展覧会は10/5(日)までなので、興味のある方はお急ぎを!!
(T.E)
9月22日(月)に愛知県芸術劇場小ホールにてAACサウンドパフォーマンス道場の第2回プレゼンテーションが行われました。
本番の公演と同じ場所でのプレゼンテーション。第1回プレゼンテーションでもらったアドバイスや問題点をどのような形で乗り越えるのか。出演者達も緊張の面持ちでした。
↑「3m×3mの巨大な箱が登場!どんなパフォーマンスをするつもりでしょう(汗)」
「選考委員の方々の意見をどのように解釈するのか。そしてパフォーマンス作品としてどのようにまとめるのか。目的と意図がはっきりしなければならない。」
私が今年のブラッシュアップ・プログラム全てに出席させていただき、肌で感じたことです。
↑「作品に使用される自動演奏ピアノ。運ぶときに私の腰は砕かれました(笑)」
第1回プレゼンテーションからのアーティストと作品の成長、変化は大きなものでした。
プレゼンテーションの特長は、固まろうとするアイディアを一度分解することにあるのではないでしょうか。
でもそれは単なる分解ではなく、作品の再構築に向けてのものであり、それをどのように解釈するかにアーティストの力が求められる。
選考委員からだけではなく足を運んでいただいたお客さまからも質問・意見が飛び交う、緊迫したプレゼンテーションでした(汗)
いよいよ10月4日(土)に公演が迫ってきました!是非ともご来場していただき、皆様の目でそれぞれのアーティストの作品を観て下さい!
(N.S)