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第71回  フレッシュコンサートを開催しました ♯♪♭

2012年06月22日

「第71回 フレッシュコンサート」を5月23日(水)に2階のフォーラム(大ホール前)で開催しました。

『歌とピアノのスプリングコンサート』と題して、愛知県立芸術大学大学院生の高木彩也子さんと金澤みなつさんに、ソプラノの歌唱とピアノの演奏を、160名以上の来場者にお楽しみいただきました。


FC71-1.jpg 【 金澤みなつ(左)さんと高木彩也子(右)さん】

 

◎今回の演奏曲は…

アンコール曲を含めて、8曲を演奏していただきました。


『雨降りかと心配していましたが、初夏のような晴れになりました。今回は春に因んだもの、春にまつわるものを選びました。短いひと時をお楽しみください。』
との高木さんのトークで始まりました。

演奏曲の最初は、ロベルト・シューマンの歌曲「もう春だ」を高木さんが春の風に乗って春が来た喜びを歌いました。
 

続いて2曲目も、シューマンの歌曲「くるみの木」、『この曲は、ロベルト・シューマンがクララと結婚する際に献呈された歌曲集『ミルテの花』の中に含まれた曲。庭にあるくるみの木の青々した葉、満開の花々が風になびくその情景を表し、シューマンのクララへの愛情に溢れた曲である。』との高木さんの説明がありました。

流れるような美しいピアノと歌が掛け合うようで、ロマンチックな気分に満たされた演奏でした。


FC71-2.jpg

 

3曲目は、金澤さんがピアノ独奏で、フェリックス・メンデルスゾーン作曲の『無言歌集作品62-6「春の歌」』を演奏しました。

『無言歌集は全8巻、全48曲のピアノ独奏のための作品集、この作品集にある有名な曲の一つで、素敵な曲である。歌詞をつけるならと想像して聴いてください。』との金澤さんの説明がありました。

春の喜びが事前に湧き上がってくるよな素敵な演奏でした。

 
 

 

4曲目と5曲目は、高木さんが、日本の歌「むこうむこう」と、「おぼろ月夜」を歌いました。

『「むこうむこう」は、三井ふたばこの作詞に中田喜直が作曲したもので、作詞は全てひらがなで書かれた詩、「むこうにあるもの」への憧れ、希望に溢れる曲であること。「おぼろ月夜」は、高野辰之作詞、岡野貞一作曲の文部省唱歌で、日本のよき田園風景を感じさせる歌。』との説明がありました。
日本語の歌は会場を懐かしく暖かい雰囲気で包みました。

 

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 ≪ご存知ですか?≫ 
三井ふたばこ(1918-1990)
西条八十の長女で、日本の童謡作家、詩人、随筆家。

中田喜直(1923-2000)
「小さい秋見つけた」や「めだかの学校」「雪の降るまちを」などを作曲。
また「県立明和高校」や「県立岡崎北高校」などの校歌を多く作曲。
父の中田章は日本の歌百選の「早春賦」を作曲。

高野辰之(1876-1947)
国文学者、作詞家。文部省唱歌の「春が来た」「春の小川」「故郷」「もみじ」を作詞。

岡野貞一(1878-1941)
作曲家。高野辰之の詩「春が来た」や「春の小川」「故郷」「もみじ」を作曲。
「桃太郎」「夕やけ」や160校を超える校歌を作曲。 

(出典 フリー百科事典)

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6曲目は、金澤さんが、クロード・ドビュッシーのピアノ曲「夢」を演奏しました。
『今年はドビュッシー生誕150年の記念の年。ドビュッシーの曲をよく聴かれると思います。ピアノ曲のうち「月の光」は最もポヒュラーな曲。「夢」は、幻想的な曲で、少年のころのドビュッシーは夢みがちな少年であった。曲はその性格が現われていますので、夢心地になってお聞きください。』との説明がありました。

ピアノからつむぎ出される幻想的な音色と響きに、皆さんは夢見心地で聴き入っていたようです。


7曲目は、高木さんがシャルル・グノーのオペラ『ファウスト』より「宝石の歌」を歌いました。

FC71-3.jpg『物語は、メフィストフェレス(悪魔)が用意した宝石箱をファウストが玄関に置き、それを見つけた村の若くて美しい娘(マルグリート)が宝石を身に着けながら、うきうきした気持ちで歌う曲。』との解説がありました。

高木さんは、美しい宝石に憧れる無邪気な乙女心を見事に演じ、歌いました。


多くの拍手の中で、ジャコモ・プッチーニのオペラ『ジャンニ・スキッキ』より「私のお父さん」をアンコール曲として、歌われました。

プッチーニの甘美なメロディと美しい歌声は、フォーラムの空間を感動で満たしました。

 

来場の皆さんからは…


◎今回が初めての方々から

・『日々、落ち着いて聴くことができませんでした。30分と言う短い時間に、内容素晴らしく、心豊かにさせていただきました。たいへん素晴らしかったです。曲の解説もあり、親しみやすく聞かせていただきました。何曲か、知らず知らずに涙がこぼれてきました。本当によい時間を過ごせていただき、幸せでした。』《50歳台の女性》

・『母が好きなので、偶々こちらを見つけて来ました。 こんなに本格的な演奏をオペラが聴けるとは思っていなかったので、びっくりです。しかも無料(笑)。 平日のお昼ですのでいつも来られるとは限りませんが、また機会がありましたら聴きにきたいと思います。』《40歳、男性》


◎いつも来られる方々から

・『弾いたり、歌ったりでなく、曲の説明、解説があってよろしいです。 歌唱力のみならず、表現力も素晴らしい。』《70歳以上、女性》
 
・『丁寧な曲の説明があり、中田喜直の「むこうむこう」は始めて聴きましたが、高木さんが池田町出身と聞き、私は大垣なので、いっそう親しみを感じました。年寄りには、童謡当などが特にうれしいです。』《70歳以上、女性》

・『日本語の歌2曲も(むこうむこう、おぼろ月夜)入れてくださってありがとう。シューマンがドイツという紹介があり、歌詞は何語で歌っているのかを教えてほしかった。笑顔で歌ってくれて、春を感じました。』《70歳、男性》

 
など、様々な感想をいただきました。ありがとうございました。

 

≪ 高木彩也子さんからの出演後のメッセージ ≫

『高い吹き抜けから暖かな陽の光がさす、明るい会場。

春をテーマにお送りした「スプリングコンサート」には、最も適した素晴らしい空間のなかで、皆さまと共に、とても幸せな音楽の時間を過ごさせて頂きました。

私の歌に耳を傾け、笑顔で聴いてくださるお客様のお顔がはっきりとわかり、音楽を通して皆さまと会話をしているかのような、そんな感覚になりました。

コンサートホールよりも、お客様との距離を間近に感じ、とても幸せな気持ちで演奏させて頂きました。

このフレッシュコンサートで経験させて頂いた気持ちを胸に、さらに素晴らしい音楽を奏でられますよう、努めてまいります。

このような場を提供して頂いたスタッフの方々、会場にお越し下さった皆々様、本当にありがとうございました。』

 

≪ 金澤みなつさんからの出演後のメッセージ ≫

『いつも見ていたフレッシュコンサートにまさか自分が出られるなんて、そしてあんなにたくさんの方々に聴いてもらえて本当に幸せでした。

あの会場ならではの響きの中で、とても気持ちよく演奏することができました。
お客さまの反応も直に見ることができて、笑顔を向けてくださる方々にホッと安心しました。

足を運んでくださったお客さま、会場を設営してくださったスタッフの方々、全ての人に感謝致します。』

 


さて、次回、第72回は、来週6月27日(水)のお昼(午後0時15分?0時45分)に2階フォーラムで開催予定です。

『金管楽器 音の響きを楽しもう!』と題して、La Belle Equipe(ラベルエキップ)の5人による演奏をお届けします。
<演奏者 Tp:土屋公乃&新玉真士、Hr:池田智美、Tb:小田原美賀、Tu:福岡尚子の皆さん(敬称略) >


当日、皆さんと会場でお会いできることを楽しみにしています。

 

◎  ◎ お知らせです ◎  ◎ ※受付終了しました

平成24年10月から25年3月までの「フレッシュコンサート出演者」の募集締め切りは、6月25日(月)となっています。ご応募をお待ちしています。


(M.K)