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アートライブラリー10月の新着図書・CD紹介

2011年10月19日

アートライブラリー10月の新着図書・CDをご紹介します。

 

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『ジョルジョ・モランディの手紙』
岡田温司 編, みすず書房 2011年
(請求記号 723F/Mo41j/  資料番号 9110489807)

ジョルジョ・モランディは、20世紀のイタリアの画家です。
彼は、生まれ故郷のボローニャやグリッツァーナでその生涯で過ごし、国外に出ることは殆どありませんでした。
この本は、モランディが生前友人や知人たちとやり取りした手紙と、彼に関する評論やインタビュー、そして短い自伝などで構成されています。晩年のインタビューや4ページの自伝は、深く静かな彼の一端を知ることができ、とても興味深い内容です。
何度も描かれる『静物』と題された作品は、見れば見るほどに魅力を増してきます。是非、この本とあわせて展覧会カタログなどもご覧下さい。
(ライブラリースタッフT.T)

 

 

 

 

2310-2.jpg『フェルメールの光とラ・トゥールの焰 「闇」の西洋絵画史』
宮下規久朗著 小学館 2011年
(請求記号723.05/Mi83f 資料番号9110489790)

「光あれ」
旧約聖書では、神は闇に包まれた地上に、まず光をつくりました。
西洋の絵画で闇と光りがどのように描かれ、どんな意味を持っていたのか…。揺れるロウソクの焔が印象的なラ・トゥールと、窓から入る柔らかな光線を描くフェルメール。二人の画家を中心に、西洋絵画の光りと闇の変遷が生活習慣、時代背景、宗教観などをふまえて解説されています。図版が全てカラーなので、とてもわかりやすいですよ。
(ライブラリースタッフT.K)

 

 

 

 

 

2310-3.jpg『雅楽を聴く―響きの庭への誘い』
寺内直子著  岩波書店  2011年
(請求記号768.2/Te65g 資料番号9110489960)
 
雅楽とはアジア諸国の楽と日本古楽の歌舞が混ざり合い生まれたものであり、1300年以上の歴史を持つ音楽です。
この本では、雅楽の過去から現代までの流れを基礎知識の説明とともに、現代の雅楽の5つの場(京都御所、春日大社の若宮おん祭り、大阪天王寺、宮内庁式部職楽部、国立劇場)を通して案内しています。
五感を通して聴く雅楽。ゆったりした時間が流れ、音風景が広がります。
アートライブラリーにも、雅楽のCDがあります。この本とともにお聴きください。
どんな音風景が広がるでしょうか?
(ライブラリースタッフE.I)

 

 

 

 

2310-4.jpg『ショパン&リスト エチュード集 
―プレイエル&エラールピアノによる―』
小倉貴久子フォルテピアノ 浜松市楽器博物館
コジマ録音 2010年
(請求記号C1シ/オ  資料番号9310197648)

今年生誕200年を迎えたフランツ・リストのCDです。演奏に使われたのは、浜松市楽器博物館が所蔵する19世紀パリを代表する2台のフォルテピアノ。ショパンとプレイエル。リストとエラール。二人が愛したそれぞれのピアノの音色の違いを、ぜひ聴き比べてみてください。そしてCDとともに、ピアノ演奏者小倉貴久子さんの著書『ピアノの歴史』 (河出書房新社 資料番号:9110477501)をご覧になってはいかがでしょうか。使用された2台のピアノの構造の違いについても、詳しく知ることができます。他にも見た目にも美しいたくさんのピアノの写真が掲載されており、お勧めです。   (ライブラリースタッフA.I)