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アートライブラリー3月の新着図書・CD紹介

2011年03月22日

今月も新着図書・CDをご紹介します。まずはゴッホの本から。

『ゴッホの宇宙(そら)』
小林英樹著 中央公論新社 2010年出版
(請求記号723F/G571k 資料番号9110486921)

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著者の小林英樹氏は、現在愛知県立芸術大学教授、そして昨年秋に行われた同大学によるサテライト講座で講師を務められた方です。直接お話を聞かれた方もいるかもしれませんね。画家に寄り添った視点や研究は、画家ゴッホへの愛情と情熱から生まれるもの。本書でも図版は見開き二頁で掲載しない、部分図にしない等細やかな気遣いがされています。
没後120年の展覧会で大きな話題となっているゴッホ。ライブラリーで予習・復習をしていきませんか?
(ライブラリースタッフA.U)

 

『「怖い絵」で人間を読む』
中野 京子著 日本放送出版協会 2010年8月出版
(請求記号723/N39k 資料番号9110487114)

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「怖い」と聞くと、かえって興味を引かれ、知らずにはいられなくなってしまうのは何故なのでしょうか…?アートライブラリーでもよく利用されている図書、『怖い絵』シリーズ著者の新たな本が入りました。本書を読み進めながら、名画が描かれた背景を知っていくことで、「憎悪」「狂気」「喪失」…など、それまでは見えていなかった絵の裏側にある様々な「怖さ」に気が付くことができる1冊です。
(ライブラリースタッフA.I)

 

『バイオリニストに花束を』
鶴我裕子著  中央公論新社  2010年出版
(請求記号 7621/Ts84b 資料番号9110486860)

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元N響バイオリニストの鶴我裕子さんのエッセイです。
オーケストラで演奏するバイオリニストってどんな人?特別な人?
この本はふだん知ることのないバイオリニストの本音が満載のエッセイです。
N響とは… 指揮者とは… ソリストとは…
オーケストラの内側からしかわからない姿が載っています。ぜひ一読してください。
なお、一作目の『バイオリニストは肩が凝る』も当館にはあります。
こちらも併せて読むことをおすすめします。
(ライブラリースタッフE.I)


最後はCDです。
愛知県美術館で開催中の「カンディンスキーと青騎士」展にちなんで、シェーンベルクのCDをご紹介します。
『シェーンベルク:ピアノ独奏作品集』
アルノルト・シェーンベルク作曲,ピーター・サーキンピアノ 2009年発売,
アルカナ製作,マーキュリー発売 
(資料番号 9310196515)

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カンディンスキーがシェーンベルクのコンサートで聴いた「三つのピアノ曲」を収録。このコンサートに感動したカンディンスキーが描いたのが「印象III(コンサート)」です。
ひそやかな調子のなかに突如響く高音、不協和音。めまぐるしく転がるピアニストの手・・・。無調の音楽の型破りな調べに、心を乱されつつも逃れられません。何も考えずに、とにかく聴いてみてください。
ちなみに、シェーンベルクは画家としても活動していました。ジャケットの絵は自画像です。
(ライブラリースタッフT.K)

 

このほかにも新しい本やCDが入ってきています。
アートライブラリーでは「カンディンスキーと青騎士」展関連展示も行っていますので、展覧会にお越しの際は、ぜひお立ち寄り下さいね。