2010年03月12345678910111213141516171819202122232425262728293031

アートライブラリー3月のおすすめ新着図書・CD

2010年03月26日

アートライブラリー3月のおすすめ新着図書・CDをご紹介します!

『もっと知りたい 世紀末ウィーンの美術』 
千足伸行 著 東京美術 2009年出版
(請求記号702.34/Se75m 資料番号9110429970)
 3月1.jpg
ウィーンの世紀末美術について紹介されているだけでなく、世紀末美術に影響を与えた(場合によっては否定された)事柄に関しても多くのページが割かれています。たとえば小市民的な日常生活を至上のものとする風潮や、皇帝の号令で建設された、歴史的様式に基づく建築の数々、またジャポニスムなど。それらと比較すると、世紀末美術の持つ退廃的で官能的な特徴がいっそう際立ちます。芸術作品の背景を知れば、新たな視点で作品を見られるようになるということを実感する一冊です。
(ライブラリースタッフA.K)


『ショパンを廻るパリ散歩 ロマン派時代の音楽事情』
中野 真帆子著 株式会社ショパン 2009年出版
(請求記号762.349/C53n 資料番号9110429907)
 3月2.jpg
今年はショパンの記念すべき生誕二百年を迎えます。本書はショパン愛好家の方、ロマン派時代の背景やそれに纏わる音楽に興味のある方必見の新着図書です。
サイズも小さく、持ち運びも便利。写真や絵が所々に散りばめられ、当時のパリの地図もついていて、まるでガイドブックのような装いです。
本書を眺めながらショパンの音楽を聴くもよし、実際にパリに出向いて同じ景色を眺めてみるのもよしと、多種多様な楽しみ方ができそうです。
(ライブラリースタッフM.Y)


『竹久夢二「セノオ楽譜」表紙画大全集』 
竹久みなみ 監修 国書刊行会 2009年出版
(請求記号723N/Ta61t 資料番号9110429774)
 3月3.jpg
ご存知の方も多いと聞いた、夢二の画が表紙を飾った「セノオ楽譜」。
私が大正時代の少女で、ピアノなどたしなんでいたとしたら。きっとこの楽譜達をおねだりしたでしょうし、宝物となったでしょう。次に出る楽譜を心待ちにしたでしょう。羨ましい!
私も少女時代、楽譜を何冊も買ってもらっていたのに、中身しか憶えていないのです。
補足★「セノオ」の兎マークもお洒落。みつけて下さいね。
おすすめ夢二の本・・『竹久夢二の絵手紙』(723N/Ta61t)こんな絵手紙送られたいです。
(ライブラリースタッフM.N)


『知ってるようで知らない映画音楽おもしろ雑学辞典』
大日方俊子 著 ヤマハミュージックメディア 2009年
(請求記号778.04/O29s 資料番号9110480490)
 3月4.jpg
映画を見ているとそのシーンに合わせて、時に愉快に、時に不安を駆り立てるような様々な音楽が流れると臨場感があふれますよね!
そんな映画音楽の歴史からはじまり、どのように発展していったのかを本書では1から3章で解説しています。映写機のノイズを消すために、レコード伴奏や小編成の楽団による演奏が映画音楽の始まりとありますが、当時の映写機はかなり大きな音だったのでしょうね。
特別収録資料として世界の映画音楽事情やアカデミー音楽賞の受賞者と作品一覧をはじめとした、このページから読むだけでも興味深いことが記されています。個人的には007シリーズの主題歌一覧が目に留まりました。
(ライブラリースタッフE.S)


最後にCDをご紹介します。
『ミニマリズム』
久石譲作曲、指揮、プロデュース
ロンドン交響楽団
ユニバーサルミュージック 2009年発売
 (請求記号H1ヒ//ヒ 資料番号9310195483)
 3月5.jpg
ジブリ映画やCMの音楽で有名な久石譲が自らの原点ともいう、ミニマル・ミュージック。
短いパターンの反復の音楽、ということで聴きなれた映画音楽などとは少し印象が違うかもしれません。しかし繰り返しのなかにも音が重なり変化が生まれてやがて・・・、気づけば久石音楽に満たされているのではないでしょうか。
目指したのは原点からの出発であり、同時に新しいリズムの構造を作ることと語る久石さんの魅力がすべて詰まった1枚。個人的に「Links」がオススメ。
(ライブラリースタッフA.U)

整理休館が終わり、新着棚以外の棚も少しずつ変わっています。どこが変わったか探してみてくださいね。
(ライブラリースタッフT.K)