2014年03月12345678910111213141516171819202122232425262728293031

オリジナル映像作品『放射能』をアートプラザで上映&「第60回オーバーハウゼン国際短編映画祭」に出品!

2014年03月20日
[ 映像 ]

 愛知芸術文化センターでは、地下2階フォーラム?にて「東日本大震災報道写真展」を、3月30日(日)まで開催中です。文化情報センターでは、これに合わせてアートプラザ内ビデオルームにて、オリジナル映像作品第22弾『放射能』(2013年、監督:舩橋淳)の上映会を行っています。上映は21日(金・祝)?23日(日)、各日とも12:00、14:00、16:00の3回です。

放射能_1.jpg
 

 舩橋淳監督は、『echoes』(2001年、「アノネー国際映画祭」(仏)審査員特別賞、観客賞)や『Big River』(2006年、主演:オダギリジョー)などの劇映画を手掛ける一方、東日本大震災で全町民避難を余儀なくされた、福島県双葉町の住民を長期にわたって取材したドキュメンタリー『フタバから遠く離れて』(2012年)を監督し、注目を集めました。『放射能』は、その続編的な意味合いも持つ35分の短編で、全町民を対象に行われた被曝健康検査の模様などから、放射能とその身体への影響について言及します。現在、社会的な関心の高いテーマを扱った作品といえますが、「オリジナル映像作品」に一貫して流れる身体と映像の関係の追求というテーマも踏まえつつ、映像という視覚メディアは目に見えない放射能をいかに捉えるかという、表象論的なニュアンスを持つ仕上がりとなっています。
 この『放射能』が、来る5月1日(木)?6日(火)にドイツで開催される「第60回オーバーハウゼン国際映画祭」のインターナショナル・コンペティション部門に出品されることが決まりました。(「オーバーハウゼン」のサイトは、こちら。
http://www.kurzfilmtage.de/en/competitions/selection.html
Japanの欄に、「Radioactive」のタイトルで掲載されています。)
 「オーバーハウゼン」は、かつて「オリジナル映像作品」の『トワイライツ』(1994年、監督:天野天街)や『KAZUO OHNO』(1995年、監督:ダニエル・シュミット)、大山慶『HAND SOAP』(2008年)が出品され、『トワイライツ』はグランプリ(1995年)を、『HAND SOAP』は同映画祭賞(2010年)をそれぞれ受賞する、といった具合に、当センターとも縁のある映画祭です。20年以上続いた文化情報センターの活動で、1995年の『トワイライツ』の「オーバーハウゼン」出品は、国際的な広がりを持つ最初期の動きの一つだった、といえるでしょう。今、このタイミングで『放射能』の出品が決まったことに、ある種の感慨を覚えずにはいられません。アートプラザでの上映は、ドイツ上映に先立つ機会ともなりましたので、皆様、お見逃しなく!!(T.E)