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「第16回アートフィルム・フェスティバル」を開催します!

2011年11月22日
[ 映像 ]

2011年11月22日(火)より12月4日(日)まで、「第16回アートフィルム・フェスティバル」を開催します〈於:12階アートスペースA、11月28日(月)は休館〉。

「アートフィルム・フェスティバル」は、実験映画やビデオ・アート、ドキュメンタリー、劇映画など、既存のジャンル区分に捕らわれず、映像表現の新たな可能性を切り開くような、先鋭的な作品を集めた特集上映会です。
今年は、例年にも増してバラエティに富んだプログラム構成となりました。


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上映会の開幕を飾る〈フランス・ドキュメンタリーの現在 アートと社会の交点〉では、『グレン・グールド- 時を越えて』(監督:ブルーノ・モンサンジョン、2005年)や、ストラヴィンスキーの同題オペラを題材とした『ナイチンゲール』(監督:クリスチャン・ショーデ、2004年)、リヨンのメゾン・ドゥ・ラ・ダンスで1997年に発表されたモンタルヴォ/エルヴュ・カンパニーによるダンス公演『パラディ』を記録した『パラディ(楽園)』(監督:マリ=エレーヌ・ルボワ、2004年)などは、音楽やダンスを愛好する方にもお勧めです。

 

現代アートに関心のある方には、サテライト会場となるアートラボあいち(名古屋市中区錦2-10-30〈万勝S館、「あいちトリエンナーレ2010」でATカフェとして使われた建物です〉)地下1階で、ジュリアン・デゥヴォー『フランシス・アリスの足跡に関する詳細』(2006年)やフランソワ・レヴィ=クワンツ『イヴ・クライン-青の革命』(2005年)といった、美術を題材とした作品を上映します(このプログラムはDVD、英語字幕版での上映となります)。

 


 

続く〈オムニバス作品の新しい風〉では、仙台短篇映画祭制作プロジェクト311『明日』(2011年)や、河瀬直美が企画した、なら国際映画祭製作『3.11 A Sense of Home Films』(2011年)、SOL CHORD企画、前田真二郎監修による『BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW』(2011年)など、今日の状況を反映した意欲的なオムニバス作品を特集します。オムニバスとは複数の作家の短編をまとめて公開する発表形式で、1960年代に流行しましたが、いずれの作品のこの形式を現代において新たに問い直すも試みとなっています。


実験映画では、80年代より既存の映画を解体/再構築するファウンド・フッテージの手法で注目を集めたドイツのマティアス・ミュラーと、2000年代前半から始まるクリストフ・ジラルデのコラボレーションの軌跡を、それぞれの単独作品も含めて振り返る〈マティアス・ミュラー&クリストフ・ジラルデ作品集〉『闇の絵巻』(1997年)など上映機会の少ない初期作品から、代表作『フーガの技法』(2001年、愛知芸術文化センター・オリジナル映像作品第10弾)を経て、パフォーマンス的傾向を持つ『浜の絵』(2011年)までを集めた〈石田尚志 絵画と身体〉が注目です。


〈ヴェルナー・ヘルツォーク『The Wild Blue Yonder』特別上映〉は、ヘルツォーク監督のSFファンタジー『The Wild Blue Yonder』(2005年)を名古屋初公開するプログラムで、非常に貴重な上映機会といえるでしょう。


そしてクロージングを飾る〈愛知芸術文化センター・オリジナル映像作品第20弾 牧野貴『Generator』プレミエ&近作セレクション〉では、オリジナル映像作品の最新作にして、牧野貴の新作である『Generator』(2011年)が初公開されます。
映像と音楽の新たな有機的関係を追求してきたことで知られる牧野監督ですが、“身体”を統一テーマとしたこの企画では、音楽を担当したジム・オルークとの間でどのような達成を示すのか、興味を惹かれることでしょう。


入場は無料です。
プログラムの詳細等、最新情報は当センターのホームページ(http://www.aac.pref.aichi.jp/)でご確認ください。皆様のご来場をお待ちしております。

 

(T.E)