2010年05月12345678910111213141516171819202122232425262728293031

アートライブラリー5月のおすすめ新着図書紹介 第1弾

2010年05月18日

アートライブラリー5月のおすすめ新着図書をご紹介します。今月はたくさんご紹介したい本があるので2回にわけてお送りします!今回は美術の本です。

『芸術か人生か!レンブラントの場合』
ツヴェタン・トドロフ 著, みすず書房 2009年出版
(請求記号723F/R261t 資料番号9110471992)
 2205-1-1.jpg
芸術のために人生を棒に振る、よくある話ですね。
レンブラントは日常生活を描いた素描や銅版画を多く残しており、それらは油彩画を描く際の重要な資料となりました。その中には病床の妻を描いたスケッチも含まれます。レンブラントにとっては病気の家族さえ「絵のネタ」だったのでしょう。奥様の心中お察しします…。
しかし、芸術家本人はもちろんのこと、周りの人間の人生をも狂わせる、それが芸術との正しい向き合い方であると言えるのでしょうか。哲学者トドロフが、それ以外の道もあるのではないかと問いかけるエッセイです。
(ライブラリースタッフA.K)


『クイズ迷宮美術館 アートエンターテインメント《スペシャル版》』
NHK『迷宮美術館』制作チーム著 河出書房新社 2009年出版
(請求記号7204/E64m 資料番号9110471731)
 2205-1-2.jpg
ゴッホやフェルメール、葛飾北斎や棟方志功など彼の有名な美術家等の作品たちがずらり。
オールカラーの本書は、名画・画家の知られざるエピソードを、クイズ形式で紹介しています。分かりやすく、読みやすい文体。絵画ビギナーの方にもとっつき易く、気がついたらどっぷりと美術の世界に浸っている可能性も…。
現在、入口付近に展示中の『迷宮美術館』シリーズ、本書と同時新着本、NHK『迷宮美術館』巨匠の言葉 この「一枚の絵」は何を語っている?(請求記号 720.28/E64m  資料番号9110471974)もオススメです。
(ライブラリースタッフM.Y)


『藤田嗣治手しごとの家』 
林洋子 著, 集英社 2009年出版
(請求記号723N/F67h 資料番号9110472102)
 2205-1-3.jpg
藤田嗣治は、普段の暮らしを彩ることにおいてもこだわる人だったようです。
美術家の多くは、住まいがアトリエを兼ねていることもあり、その人を存分に
表しているのが、「住まい」なのかもしれません。
彼は、何でも創ります。自分の絵を縁取る額縁、家具全般(手彫り等美しい!)、
衣服(ミシンも手縫いも当たり前。)等等。
普段の暮らしへのこだわり様は、「すきなもの」へのこだわりなのだと思われます。
もはやストイックな程。住まい=アトリエの意味がよくわかります。
(ライブラリースタッフM.N)


『生きてる 伊藤若冲「池辺群虫図」より』
伊藤若冲〔画〕,小泉吉宏文・構成 小学館 2009年
(請求記号 721.4/I89i 資料番号 9110471740)
 2205-1-4.jpg
最近はもうすっかり暖かく、生き物たちが元気に動き出す季節になりました。
そんな、これからの季節におすすめの一冊をご紹介します。
カエル、クマバチ、ナミアゲハに、ニシキリギリス…
若冲の描いた「池辺群虫図」の中には、愛嬌いっぱいの姿を見せる小さな生き物たちが、数え切れないほど描かれています。この本では、そんな生き物たちにぐっと近づいて、一匹一匹の細かな表情をじっくり観察できます。
『ブッタとシッタカブッタ』の著者、小泉吉宏の言葉とともに、ゆっくりと味わってみてください。
(ライブラリースタッフA.I)

新着図書はすぐ借りられてしまいますので、お目当ての本がある場合はお早めに!