12月19日、20日に平山素子さんの公演が行われました。
3回の公演はどれもほぼ満席に近く、平山さんの人気を物語ります
また、ライトアートの第一人者であられる逢坂卓郎氏との
コラボレーションへの期待も大きいでしょう。
さて実際の公演ですが、まさに『光とダンスの融合から生まれるアート』。
逢坂氏のライトアートや、スズキタカユキ氏デザインの衣裳との相乗効果は、
照明や映像が与えてくれる効果とも、イルミネーションアートとも違うものでした。
舞台いっぱいに広がるライトアートと、600個のLEDが付いた衣装だけではなく、
平山さんの身体からも光を発していると錯覚するような、
異次元の幻想空間に吸い込まれます。
わたしが感じたのは、例えるならば深い森の中にある湖。
ただ月光のみが映し出される深夜の海の静かな水面。
誰にも知られず深海で蠢く生命。
宇宙空間で輝く化学反応。
静寂の中にひそむ煌めきは、心地よい浮遊感を与え、恍惚へと変化していきました。
公演が終わった後には、アフタートークが行われました。
この中のお話で平山さんと、逢坂さんには共通点が二つあることがわかりました。
ひとつは筑波大学で、表現について教えてみえること。
もうひとつは無重力空間の体験をされたことです。
無重力での表現というのは、アーティストであっても簡単には経験できないことです。
特にダンスは身体表現であり、重力からの解放というのは大きなテーマのひとつであると思います。
無重力空間の体験は、今回の作品にも影響を与えているのかもしれませんね。
最後に平山素子さんのお話の中で、
「ダンスを観て、『わかった』と感想を言われる方の多くに、
作品のストーリーやメッセージが腑に落ちた事なのだと感じることがあり、
ダンス自体が『わかった』のか疑問に思うことがあります。
それではもったいないです。
ぜひダンスを『感じて』ください。」という言葉がありました。
ダンサーはストーリーテラーではなく、身体の表現者なのだという力強いメッセージを感じました。
アフタートークの終了後に記念撮影をさせていただきました
(アフタートークのために、スズキさんが衣裳を用意して下さいました)
(Y.U.)