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パフォーミングアーツ・ガーデン&当日仕入れ弁

2009年12月09日

12月5日に愛知芸術文化センターの大リハーサル室と10階美術館前フォーラムを舞台にした
「パフォーミングアーツ・ガーデン」と、
2階フォーラムにて行われた「当日仕入れ弁」をご紹介します。

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パフォーミングアーツ・ガーデンは愛知県を中心に活動するアーティストによる
ノンセレクションの公演との事。
愛知県はあいちトリエンナーレ2010も控えているため、
パフォーミングアーツが熱い!!といわれていますね。
第1部の大リハーサル室も開演前から立ち見が出る程の盛況ぶりです。

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まずは「めんどルズ&THE PONDORS」
彼らは芸文を中心に活躍しているそうで、バンドとダンスの不思議なコラボレーションは、
イベントの幕開けにピッタリでした。

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そして、「中京大学」「中京女子大」「旭丘高校」「中村高校」のダンスの演目が行われます。
どの演目も学生らしいいきいきとした躍動感があり、技術や構成も非常に興味深いものでした。
その後聞いた話によると、コンクールなどの受賞作品も多くあったとの事で、
愛知県下の学生たちのダンスのレベルの高さを肌で感じることができました。

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「FLOWER」という作品では、中京大学、中京女子大学の先生も加わって、女性4名の艶やかな共演を魅せてくれました。
また、「RAY&小野浩輝」無機質な機械音と耽美なダンスのコラボレーションは、
コンテンポラリーの持つ退廃的な魅力を充分に感じさせてくれます。

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大リハーサル室でのトリを飾るのは「魂宮時(タクジ)」
彼のソロダンスは非常に美しく、滑らかで、その身体、動き、息遣いに観客の皆さんも
魂を奪われたように魅入られていました。

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10F美術館前フォーラムでも12時から公演が始まりました。

ギターにドラムスという馴染み深い楽器で、インプロヴィゼーションなのに親しみの持てる「GAMA」、
ピアニカやリコーダーにヴォイスや電子辞書の音などを組み合わせた実験音楽っぽい「生き音」と若いアーティストたちの演奏のあと、
エスカレーターから上がってきたのは……。

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青いワンピースにオカッパ頭、黒縁メガネとまるっきり同じ格好をしたパフォーマーたちの集団「KURONOZ」です。
観客の中に割って入ったり、渡り廊下を走り回ったり縦横無尽にかき乱したあとに続くのは、
アヤしさいっぱいの謎の白塗り軍団「二足歩行クララズ」。見た目とはちがって、かわいらしい音楽に乗せたパフォーマンスで観客をわかせます。

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「さらばじゃ倶楽部」は三味線の演奏と、雨の中の屋外庭園も利用したパフォーマンス。
ダイナミックな動きの「川畑ひろこ」さん、
顔を隠すことで無個性の個性を強調した「鈴村由紀」さんによるそれぞれのソロダンス、
元気いっぱいフォーラム内をかけまわった「afterimage」、
ラストを飾るのは大阪から駆けつけてくれた「メロンオールスターズ」。
掉尾を飾るべく、10F会場に登場したダンサーたちも勢揃いした一大セッションとなりました。

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にぎやかな勢いのまま、2F大ホール前での康本さん吉沢さんによるフォーラム・セッションにつながってゆきます。

10Fでの興奮もやや静まった15時過ぎ、「DJ 吉沢dynamite.jp」さんと「康本雅子」さんによる『当日仕入れ弁』です。

葉のついた大根を持った(!)康本さんと短パン姿の吉沢さんが仲良く登場し、観客に向かって一礼。

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音楽なしで二人の身振りによるパフォーマンスが数分続いたあと、
吉沢さんはDJブースに向かい、いよいよ音楽とダンスのコラボレーションの始まりです。

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DJプレイとともに康本さんのキュートでどこか猥雑でクレイジーなダンスに衝撃が走ります。

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さらにサンプラーを手で打ち、即興ビートで盛り上げる吉沢さん。

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もうどこまでも止まること無く上がり続ける二人に興奮が抑えられません。
タイトルからも伺い知れるように、今回のパフォーマンスは事前打ち合わせ一切なし、
まさに即興によるコラボだったそうです。すごい・・・!

仕入れ弁4.jpg

芸文のあらゆるところを使い舞台にした一日はこうして終わりました。
パフォーミングアーツと、芸文の魅力を再確認した一日となりました。
(M.M)