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舞台の基礎知識について現場で学ぶ

2009年08月27日
[ 音楽 ]

 8/21(金)17:00-20:00 「アーティストのための舞台技術セミナー」を開催しました。このセミナーの目的は、アーティストや舞台機構に興味を持つ一般の人に、愛知県芸術劇場小ホールの機能や舞台技術の基礎知識を具体的に伝えることです。音楽やダンスや演劇などに関わるアーティストや企画者、主催者が、こうした知識を得ることで、作品の創作や公演を行うのに役立ててもらおうという意図がありました。
舞台技術セミナー.jpg
毎年1回、今年で4回目の開催ですが、年々受講者が増えています。内容は少しずつ改善を加えています。今年は73名の方が受講されました。

 
 まず、小ホールの舞台機構を動かし、舞台やバトンを実際に昇降させてみました。
舞台やバトンを昇降させてみました.jpg


 そして、舞台についての基礎知識のお話。たとえば、長さの単位はメートル法ではありません。なんと、尺間法なのです。講師の横にあるのは、平台というよく使われる台で、様々な大きさがありますが、この台はサブロクと呼ばれます。なぜなら長さが3尺×6尺、つまり約90センチ×約180センチ、畳1枚の大きさです。このように、日本の劇場の場合、かつての芝居小屋からの伝統と、西洋の劇場の歴史を受け継ぐ装置や言葉、そして、現代のコンピュータ制御によるテクノロジーが合体しているのです!! 
舞台についての基礎知識を説明しています.jpg


 また小ホールは客席を様々な形に設けることが出来ます。そこで今回受講者の方には客席の設置を少し体験していただきました。
客席設置を体験.jpg


 舞台の次は、照明。光が3原色で出来ており、赤・緑・青を重ねると白い光になることを実演(写真1)。同じ人物に当てても光の当たる方向によって影の出来方が異なり、ずいぶん見え方やイメージが違うことや(写真2)、フィルターを用いて様々な形の光をつくり出せることも、実演しました(写真3)。さらに照明を吊り込むキャットウォークに、ヘルメットと安全帯をつけて上がってみました(写真4)。照明.jpg


 最後は、音響について。多種類のマイクについての解説や、小ホールの色々な場所に設置されたスピーカーから音を出してみての聞こえ方の違いなどを体験していただきました。
音響について.jpg


講師:高橋誠、福井孝子、大坂正晴(愛知県舞台運営事業協同組合)

(A.F)