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新春邦楽コンサートが開催されました。

2012年01月16日
[ 音楽 ]

 1月8日(日)のお昼時、芸術文化センターのフォーラムは新年にふさわしい雅やかな響きで満たされました。地下2階のマルチビジョン前がステージとなり、雛壇には真っ赤な毛せんが敷かれ、いつもと違った雰囲気を醸し出しました。長唄と篠笛をメインとした「新春邦楽コンサート」の開演です。
演奏は「NPO法人伝統芸能・音楽教育サポート・ネットワーク」の皆様でした。皆様は、この地区を中心に伝統文化の普及や子どもたちへの教育を行なっている団体です。文化庁からの助成金を受け講習会なども行なっています。
 会場には100人以上の方が集まり、じっくりと邦楽の響きを味わっていました。日曜日ということで、通りすがりの方も多く耳を傾けていました。
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【「NPO法人 伝統芸能・音楽教育サポート・ネットワーク」の皆様】

 

 さて、オープニングは名曲「越後獅子」から始まります。三味線と鼓にのせて長唄が語り唄います。出演者には長唄吉住会のお師匠さんも加わり、レベルの高い本格的な演奏でした。
余談ですが、「越後獅子」はイタリアのオペラ作曲家プッチーニがオペラ「蝶々夫人」でこのメロディーを使用したり、ロシアの作曲家プロコフィエフがピアノ協奏曲第3番第3楽章でこのメロディーを使用したり、多くの作曲家に影響を与えています。歌謡曲では美空ひばりも歌っていますね。
 次は「雛鶴三番叟」です。「三番叟」はお祝いで踊られることの多い演目ですが、長唄としても有名です。新春のお祝い気分を盛り上げていただきました。
 
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【『雛鶴三番叟』を演奏する皆様】

 

 そのほか、「山桜の歌」や「楽の音」、有名な日本民謡を集めた「民謡組曲」が篠笛のみにより演奏されました。篠笛の暖かく澄んだ音色は心を清らかにし、陽気な調べは祭りにふさわしく心を陽気にさせ、甲高い響きは心に緊張感をもたらせます。篠笛の幅広い魅力をたっぷりと味わうことができました。

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【『民謡組曲』を演奏する皆様】

 

 盛大な拍手に応え、アンコールは日本人の心のふるさとと言える「さくら」を合奏して、コンサーを終了しました。
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【アンコール:『さくら』を演奏する皆様】

 

 日本の伝統芸能を継承・普及することの大切さを感じさせられるコンサートでした。
「NPO法人伝統芸能・音楽教育サポート・ネットワーク」の皆様の今後のご活躍を期待いたします。

(A.M)