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アートライブラリー9月の新着図書・CD紹介

2011年09月20日

アートライブラリー9月の新着図書・CDをご紹介します。

 

2309-1.jpg『現代美術をみる技術』
江藤光紀著 東洋書店 2010年 
(請求記号702.07/E78g 資料番号9110488470)

 「技術がなければ現代美術はみれないのか」と身構えてしまうタイトルです。私などは、現代美術は雰囲気で楽しめばいいじゃないとも思うのですが、そういう人にこそこの本は最適かと。
読者は「ピカソから村上隆へ、ゲーテからサイードへ、ベートーヴェンからケージへ」とあるようにアート、思想、音楽の歴史をたどることになります。歴史的な流れを幅広い視点で見ることによって、それまでわからなかった現代美術も「みえてくる」でしょう。
雰囲気で楽しむのもいいけれど、本書を読んだらもう一歩、踏み出せるはずです。
(ライブラリースタッフA.U)
 

 

 

 

2309-2.jpg『音楽のカルチュラル・スタディーズ』 
マーティン・クレイトンほか編 
アルテス・パブリッシング 2011年
(請求記号760.4/O65a 資料番号9110489244)

音楽は従来、音楽理論や音楽史、音響学といった視点から研究されるものでした。しかし、その枠を超え、あらゆる文脈から音楽を捉えようとするのが、「音楽のカルチュラル・スタディーズ」です。ここでは「音楽がうるさいわけ」とか「なぜもうからないのに音楽家は減らないのか」等、刺激的なテーマが並びます。そして取り扱われる音楽はバッハ、民族音楽、エミネムなど多岐に渡ります。気付かないうちに私たち自身に刷り込まれた、“音楽とはこういうもの”という思い込みを打ち破ってくれる一冊です。
(ライブラリースタッフA.K)

 

 

 

 

 

 

2309-3.jpg『音楽の366日話題事典』
 朝川博著,水島昭男著 東京堂出版 2011年
(請求記号760.4/A84o 資料番号9110488560)

唱歌「一月一日」から、大晦日の定番ヨハン・シュトラウスの「こうもり」の話題まで。
この本では1年366日、それぞれの日にまつわる音楽の話題が紹介されています。
「みつばちの日」や「幽霊の日」など、音楽とは直接関わりのない記念日と関連付けた話題も興味深いです。
このような「366日本」は他にもあるかな?と、探して見つかったのがこちら↓の一冊。
『音楽・切手の366日』 平林敏彦著 薬事日報社 2006年
(請求記号:762.8/H63o 資料番号:9110457948)
366日の音楽に関わる事柄と共に、それにちなんだ美しいデザインの音楽切手を楽しめます。
(ライブラリースタッフA.I)
 

 

 

 

2309-4.jpg『伊福部昭ピアノ作品集 第2集』
山田令子ほか演奏,ゼール音楽事務所,2010年
(請求記号C1イ/ヤ 資料番号9310197719)

「プロメテの火」全曲(2台ピアノ版)と「ピアノとオーケストラのためのリトミカ・オスティナータ」(第2ピアノ:オーケストラリダクション版)が収められている1枚です。
「プロメテの火」は1950年初演、ギリシャの神話時代が舞台のバレエ音楽。
2台ピアノ4手ですが、十分に情景が浮かび、迫力たっぷりです。重々しい雰囲気のなかで、底から響くような力強さが格好良くもあり、美しくもあります。
「ピアノとオーケストラのためのリトミカ・オスティナータ」は、原曲のオーケストラ版のCDも所蔵しておりますので、聴きくらべなどしてみてはいかがでしょうか。
(ライブラリースタッフW.N)