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テーマ上映会「実験映画の長編&大作」プログラム決定!

2009年05月01日
[ 映像 ]

 6月12日(金)から14日(日)、23日(火)から25日(木)の6日間に渡り開催する、テーマ上映会「実験映画の長編&大作」の上映プログラムが決定し、上映スケジュールをホームページ(HP)で公開しています。チラシの作成には、デザインや印刷などの作業が必要なので、時間が掛かってしまうのですが、決定とほぼ同時に公開できるのは、HPの大きな利点ですね。(ちなみに、17日(水)から21日(日)には、映像アートの祭典「イメージフォーラム・フェスティバル2009」を開催します。この時期、芸文センターでは約2週間に渡り実験映画を集中的に鑑賞できることになる訳です。)

 毎年6月には、初心者向けの実験映画入門といった主旨でテーマ上映会を開催していて、学生の方からシニア層まで幅広い年代の方々に会場にお越しいただいています。昨年は「実験映画&ビデオ・アート名画座」と題し、ルイス・ブニュエル『アンダルシアの犬』(1929年、協同脚本:サルバドール・ダリ)や、ルネ・クレール『幕間』(1924年)など、実験映画という枠組みのみならず、映画史上にもその名を刻んでいる、古典的な名作を上映し、私たちが予想した以上の反響があり、多くの方々に楽しんでいただくことが出来ました。

遠くを見れない男.jpg 今回の上映会タイトルは「実験映画の長編&大作」です。『アンダルシアの犬』にせよ『幕間』にせよ、10分前後の上映時間で、ストーリーのない、抽象的な作品というのが、実験映画の一般的なイメージになっているのですが、今回はこうした常識に留まらない、30分から60分級のまとまった長さを持つ作品や、劇映画並みの90分級の作品、あるいは劇映画でも大作と呼んでいい3時間級の作品までをプログラムしています。短編では難しい、じっくり時間を掛けてテーマやモチーフを追求する面白さを、今年は味わってください。

 入門編とは言っていますが、愛知初公開となる作品も含んだ、これまで上映会にお越しいただいている方々にもお楽しみいただけるプログラムになっています。例えば、ピーター・ローズ『遠くを見れない男』(1981年、写真右)もこれまで上映機会のなかった作品です。スチル写真をご覧いただくと、実験映画のイメージを大きく逸脱するようなスケール感があると思いませんか?(→橋を吊す巨大なケーブル上部を、人が渡っているのです)
 これはぜひ、スクリーンで体験していただきたい作品です。

(T.E)