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岡登志子(ダンス)×高瀬アキ(音楽):バトルの結果は?

2009年01月09日

2009年、本年も愛知芸術文化センターをご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます<( _ _ )>

さて今年最初の話題は、少しだけ前にさかのぼります。
毎年秋、小ホール恒例となっている振付家の岡登志子さん率いるアンサンブル・ゾネのダンス公演が2008年11月27日に開催されました。今年度の公演では、音楽家の高瀬アキさんが音楽監督として加わられています。

AAC55.jpg岡さんと高瀬さんは、2007年11月6日に大リハーサル室で開催されたイベントーク(注★)で共演し、即興デュオを繰り広げた間柄。それはまさに真剣勝負の即興パフォーマンスでした。


←(当時の内容は、愛知芸術文化センター広報誌 『AAC』 55号から、ごらんいただけます)
 



そもそもお二人の関係は、岡さんが高瀬さんの演奏に一目ぼれしたところから始まったとのことですが、そこからすでにいくつかの新しいパフォーマンスが生まれています。舞台芸術はまさに人間の芸術、だからの人と人とのつながりから生まれるもの。劇場は、その場を創り出すもの。そのことをあらためて感じて感じる公演でした。
岡×高瀬即興デュオ.jpg
 ↑「イベントーク 岡登志子&高瀬アキ 即興デュオ」より (撮影:Osamu Awane)
 

高瀬さん.jpgところで、高瀬さんは、彼女のパートナーである名ピアニストのアレキサンダー・フォン・シュリッペンバッハさんとの双頭バンド、ヨーロッパのスタープレイヤーたちを集めたベルリン・コンテンポラリー・ジャズ・オーケストラ(BCJO)でも活動をされています。

今回の公演では、オリジナル曲の作曲やダンスとの即興のほか、BCJOの幻のCDの演奏など、音楽ファンでも納得の多様な音楽を堪能することができました。


  ← 「イベントーク 岡登志子&高瀬アキ 即興デュオ」より 
(撮影:Osamu Awane)



 

 



岡さん.jpgそして、音楽に触発された今回のダンスはというと、以前にもましてさらに飛躍的な進化をみせてくれました。

高瀬さん評するところの「ひたむきな力強い意思と、深い精神性をもつ美しい一瞬を舞うことの出来る舞踊家(当日のパンフレットより)」である岡さんですが、生演奏の上にさらに今回は14名ものダンサーが出演することによって、いつもの作品にダンサーのパワーと多様性が加わって、重層的な世界が出現していました。

そう、まさに化学反応ですね、これこそコラボレーションならではの跳躍力だと思います。


  アンサンブル・ゾネ ダンス公演 「Still Moving」 より→
  (撮影:Naoshi Hatori)    

アンサンブル・ゾネ.jpg
 ↑アンサンブル・ゾネ ダンス公演 「Still Moving」 より(撮影:Naoshi Hatori)

 さてさて、次はどんな出会いと進化を目撃できるのでしょうか。その貴重な機会に遭遇できるのは、たまたま公演に立ち会った「あなただけ」の特権。是非劇場に足を運んで、お気に入りのパフォーマンスを見つけてくださいね。

岡さん、高瀬さん.jpg
 ↑「Still Moving」 公演終了後の岡登志子さん&高瀬アキさん、劇場のホワイエにて

(注★)イベントークとは?=====
愛知芸術文化センターの開館以来、「身体」をテーマに公演とトークを組み合わせて開催してきた企画です。ジャンルを横断するようなコラボレーションや、ジャンルにカテゴライズできないような身体表現の新たな局面を切り開くパフォーマンスを中心に紹介しています。

(E.K)