コンテンポラリー・ダンス・シリーズ3

現在ダンスの最前線で活躍する国内外の優れた振付家を紹介するシリーズです。今回は特にこの地域に関係の深いアーティストを中心に様々なテクニックを吸収しながらも、自身のアイデンティティーを追求しオリジナリティーの高い作品を創作している振付家・ダンサーを紹介します。

ダンス公演
(1)国内の振付家「ボーダレス時代の個性たち:バレエ〜舞踏」
日時:2000年1月28日(金)開演19:00、 29日(土)開演13:00
会場:愛知県芸術劇場小ホール
出演:
伊藤キム+輝く未来 ─愛知県出身の伊藤、待望の愛知初登場
大島早紀子+平山素子 ─世界バレエ&モダンダンス・コンクール金賞作品の迫力を間近で
笠井 叡+笠井瑞丈 ─ベテラン・笠井叡と若手・笠井瑞丈の初のデュオ共演
山崎広太+井神さゆり ─山崎が憧れのバレリーナ、井神に振付ける初めてのデュオ
入場料:全指定席 前売り S席5,000円、A席4,000円、高校生以下3,000円(当日500円増し)

(2)海外の振付家「越境する身体:日本との交差点」
日 時:2000年2月5日(土)開演16:00
会 場:愛知県芸術劇場小ホール
出 演:ミエ・コッカムポー(フランス) ─愛知で本格的な世界デビューを飾ったミエの日本初公演
    パル・フレナク(ハンガリー) ─私にとっての最初のダンスは両親の手話だった…
入場料:全指定席 前売り S席4,500円、A席3,500円、高校生以下2,500円(当日500円増し)

*ダンス・アフター・ダンス (演奏 : 吉見征樹/タブラ)
 2月5日の公演終了後、出演ダンサーのリードのもと観客のみなさんと一緒にダンスを踊ります。

ダンス・ワークショップ
会 期:2000年2月1日(火)〜3日(木)《通しのみ》
会 場:愛知県芸術劇場リハーサル室
講師・クラス・料金・スケジュール:
1 パル・フレナク(経験のない方/耳の不自由な方や言葉の不自由な方など)8,000円(2、3日の2日間)10:00〜12:00
2 ミエ・コッカムポー(経験のある方)12,000円(3日間)13:00〜16:00
3 パル・フレナク(経験のある方)10,000円(3日間)16:30〜18:30

<出演者プロフィール>
伊藤キム+輝く未来
舞踏家・古川あんずに師事。90年よりソロ活動を開始。95年「伊藤キム+輝く未来」を結成。96年のバニョレ国際振付賞受賞後は海外でも活躍。「日常の中の非日常」を風刺と独特のユーモアを交えて表現。

大島早紀子+平山素子
大島/89年にH・アール・カオスを旗揚げ。独特な美意識と哲学に支えられた活動は世界的に高い評価を得ている。
平山/愛知県出身。72年より松本道子にバレエを師事。99年第3回世界バレエ&モダンダンス・コンクールでは、強靱な肉体と伸びやかな表現力で金賞とニジンスキー賞をダブル受賞。(大島振付作品)

笠井叡+笠井瑞丈
叡/三重県出身。故・土方巽、大野一雄らと「舞踏」の草創期を共にする。71年天使館設立。オイリュトミーの研究のためドイツで暮らし、帰国後、言葉やイマジネーションと身体の結合と離反をテーマにした作品を発表。
瑞丈/天使館ダンス講座に参加後、サンフランシスコ舞踊フェスティバルで、笠井叡の作品に出演。

山崎広太+井神さゆり
山崎/舞踏を笠井叡に、バレエを故・井上博文へ師事。ダニエル・ラリューに招聘され、フランスでの制作に参加。94年にバニョレ国際振付賞本選に選出。カンパニー「rosy CO」主宰、バレエテクニックを基礎とした身体表現を追求。
井神/愛知県出身。市川せつ子にバレエを師事、工藤大弐、イボンヌ・メイヤーに師事。83年井上バレエ団入団。古典から創作まで、多くの作品で主役を務める。97年松山バレエ団芸術奨励賞受賞。

ミエ・コッカムポー
仏人の父、日本人の母をもつ。ペーター・ゴス、ラリューらのカンパニーで学んだ後、93年第1回世界バレエ&モダンダンス・コンクールで金賞とニジンスキー賞をダブル受賞。96年には愛知芸術文化センターの「舟の丘・水の舞台」に出演。今回はラリュー、キリアン等で活躍していた世界的なダンサーを率いて自身の作品を発表する。

パル・フレナク
ろうあ者の両親のもとブタペストに生まれる。93年に振付家としてパリでデビュー。近年、仏・リールろうあ者劇場での活動にも力を注ぐ。彼のダンスは、手先の繊細な動きがとても印象的。
 


特集公演 : 若手邦楽家の挑戦
〜伝統と個性が創る現在の音楽〜

 長い歴史をもつ伝統音楽は、常に新しい試みを取り入れながら洗練され完成されてきた音楽と言えるでしょう。しかしその試みは現代においてもなお続いています。伝統を受け継ぎ、格闘しながらも、積極的に異ジャンルの音楽家との交流を求め、これまで以上に柔軟に新しい可能性に取り組んでいる若い邦楽器演奏者たち。彼らにとって「伝統音楽」はあらゆる音楽の基礎だったのか、伝統楽器を選んだのはたまたまに過ぎず、目差すのはその手法(楽器)を用いたフリー(個性)・ミュージックなのか。今回の公演では、伝統楽器に自らの個性で挑戦する若手演奏家の熱い活動を特集します。

楽器の個性を表現する 2000年2月29日(火) 開演18:45
一噌幸弘(能管、篠笛)、田中悠美子(三味線)、八木美知依(箏)
吉野弘志(コントラバス)、佐藤允彦(ピアノ)ほか

 日本の伝統音楽を一手に受け持つ邦楽器。長い伝統の中で築き上げられてきた強烈な"楽器の個性"を、現代にどう表現するのか。一噌幸弘(能管、篠笛)、田中悠美子(三味線)、八木美知依(箏)の異なる楽器の3人が、それぞれに共演者を得て最前の邦楽やオリジナルの音楽で挑戦します。

人間の個性が表現する 2000年3月1日(水) 開演18:45
一噌幸弘(能管、篠笛)、田中悠美子(三味線)、八木美知依(箏)
木津茂理(唄、太鼓・鳴り物)、費堅蓉(大三弦、中国琵琶)、
文京雅(牙琴)ほか

 現代の強烈な"人間の個性"は伝統楽器を再び自由へと解き放てるか。通常共に演奏することのない日本の伝統音楽家たちに、中国、韓国の演奏家がさらに加わり、国やジャンルを越えて演奏します。普段顕在化しない音のぶつかりがいつしか融合して新しい音楽を創り出します。

会 場:愛知県芸術劇場小ホール
入場料:1日券 2,500円(当日3,000円)、2日通し券 4,000円(当日5,000円)

田中悠美子 たなかゆみこ 【義太夫(太棹)三味線】
東京芸術大学大学院修了。在学中、人間国宝の故・野澤錦糸師に入門。NHK邦楽技能者育成会第28期修了。古典の分野では鶴澤悠美の名で演奏。一方で、三木稔、北爪道夫、間宮芳生らの現代音楽作品の初演や、仙波清彦、カール・ストーン、大友良英、デヴィッド・モスらと共演。三橋美香子(ヴォーカル)との「キッチン・ドリンカーズ」、高橋悠治企画の伝統楽器演奏グループ「糸」等で活躍。

一噌幸弘 いっそゆきひろ 【能管・篠笛】
300年以上続く一噌流笛方、一噌幸政の長男。能楽師笛方として古典の舞台をつとめる一方で、古典をベースとしながら新しい解釈を加えた自主コンサート「ヲヒヤリ」、即興演奏家として山下洋輔、坂田明、近藤等則、林英哲、セシル・テイラー、ベーター・ブロッツマン、ビル・ラズウェル他の内外の様々なジャンルのミュージシャン、あるいは舞踏家、モダンダンサー、華道家と共演。

八木美知依 やぎみちよ 【箏】
愛知県常滑市生まれ。倉内里仁師、故沢井忠夫師、沢井一恵師に師事。NHK邦楽技能者育成会第31期修了。伝統的な箏曲演奏の一方で、ジョン・ゾーン、クリスチャン・ウルフ、佐藤允彦、山下洋輔、姜建葦(二胡)、楊宝元(中国琵琶)ら、様々なミュージシャンと共演。箏演奏者4人による「Koto Vortex」、中村明一(尺八)と丸田美紀(箏)との「Kokoo」、Haco(ヴォーカル)と松原幸子(サンプラー)との「HOAHIO」等でも活躍。