4 April


4月24日(金)〜5月5日(火・祝)
第3回アートフィルム・フェスティバル
アートスペースA【情】

コラボレーション公演「Art Around Project 3」と連動して、現代芸術の複合・横断的な状況を照らし出すことを意図した上映会です。映像ジャンルにおいて、音楽や舞踊、美術など異ジャンルとの関わり深い映像作品を上映し、芸術表現における複合化の実験について考察します。
今回は、過去2年の「Art Around Project」公演を記録したドキュメンタリー作品や、コラボレーション的な実験を追求したナム・ジュン・パイクのビデオアート作品などの上映を予定しています。
また、“身体”をテーマに展開してきたオリジナル映像作品のシリーズ最新作のプレミエ上映を行います。第7弾となる今回の作品は、『L』(1995年)『V』(1994〜96年)などの作品で知られる新進の映像作家・前田真二郎が監督を担当しています。


  5 May


5月16日(土)
小澤征爾指揮 ドビュッシー作曲
歌劇『ペレアスとメリザンド』
大ホール【事】

平成9年11月にサンフランシスコで初めて上演された新プロダクションです。小澤征爾の呼び掛けに応じ結成された東京オペラシンガーズや世界第一級のソリストたち、そして日本屈指のオーケストラで世界を舞台に活躍する新日本フィルハーモニー交響楽団による質の高い公演が期待されます。演出は、メトロポリタン歌劇場首席演出家を務めるデイヴィッド・ニース。


  6 June


6月18日(木)・19日(金)・20日(土)
ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー
『ロミオとジュリエット』
小ホール【事】

英国を代表する劇団ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)を招き、マイケル・アッテンボロー演出の「ロミオとジュリエット」を上演します。RSCの名古屋での公演は、実に1973年以来であり、小劇場作品としてはこの「ロミオとジュリエット」が初めての上演となります。英国祭98参加作品。


  7 July


7月5日(日)
ヴェルディ作曲
歌劇『ナブッコ』
大ホール【事】

平成10年2月の「ルイーザ・ミラー」に続くヴェルディ・オペラシリーズ第二弾。
昨年10月に開館した新国立劇場の新プロダクションが愛知県芸術劇場大ホールに初めて登場します。愛知では初の公演となるヴェルディの初期の傑作「ナブッコ」を国内外最高レベルの出演者、スタッフで上演します。

 

7月上旬
現代音楽家シリーズ2
アートスペースA【情】

活躍中の作曲家や演奏家の“言葉”をとおして、現代音楽の多様な様相を紹介するシリーズ。今回は今注目の作曲家三輪眞弘を紹介。ベルリン芸術大学でイサン・ユンに作曲を、同じくドイツのロベルト・シューマン音楽大学で作曲とライヴ・エレクトロニクスをギュンター・ベッカーに師事した三輪は、現在活動の拠点を日本に移して、うたや言葉とエレクトロニクスとの在り方を探り続けています。そんな彼が自作について語ります。

 

7月22日(水)〜24日(金)
ダンス・ワークショップ
「裸足の工房 b with Dance」
大リハーサル室【情】

講師:ヴォルフガング・シュタンゲ
  (アミキ舞踊団主宰)
「誰もが人生を創造的に生きるために」をキャッチフレーズに、実際のダンスを体験してもらい、表現の自由さを感じてもらうと共に身体表現の可能性を追究していくシリーズ。今回は自らもアミキ舞踊団を主宰するヴォルフガング・シュタンゲを講師に迎え、昨年に引き続き、健常者に限らず、障害者も含む多くの人々へ開かれたワークショップを行います。同時にミニ・レクチャーを開催し、彼の身体論、舞踊論やワークショップでの疑問等、ワークショップに参加できなかった人も話を聞く場を設けます。


  9 September


9月24日(木)・25日(金)
青少年のための
「日生劇場オペラ教室」
(高校生向け公演)
9月26日(土)
オペラへの誘い’98(一般向け公演)
ロッシーニ作曲
オペラ『セビリヤの理髪師』
大ホール【事】

高校生に低料金でオペラ鑑賞の機会を提供する「オペラ教室」、その一般向け公演である「オペラへの誘い」も6回目を迎えます。今回は、ロッシーニの傑作「セビリヤの理髪師」を鈴木敬介の演出、若手の実力派沼尻竜典の指揮、名古屋フィルハーモニー交響楽団の演奏により上演します。オーディションによって選ばれた歌手が出演します。


  10 October


10月11日(日)
オルガンコンサートシリーズNo.15
『ステファノ・インノチェンティ』
コンサートホール【事】

テーマは「イタリアのオルガン音楽」。アンドレア・ガブリエリやジローラモ・フレスコバルディなど、バロック時代にイタリアで活躍した作曲家の作品を取り上げます。
イタリア北部のパルマ市から来日するインノチェンティは世界各地で活躍するオルガニスト。バロック時代の作品の演奏では定評があります。

 

10月中旬
Art Around Project 3
フォーラムほか【情】
愛知芸術文化センターのオープンスペース、フォーラムを会場にし繰り広げられる、映像・音楽・ダンスのコラボレーション公演Art Around Projectの第3弾。過去2回の実績を踏まえ、更なる展開を図るとともに、このプロジェクトの完成を目指します。フォーラムはじめ、オープンスペースの空間的な魅力を一層引き出すようなパフォーマンスにご期待下さい。


  11 November


11月15日(日)
オルガンコンサートシリーズNo.16
『ダニエル・モレ』
コンサートホール【事】

テーマは「南北ヨーロッパとバッハ」。南ヨーロッパ(イタリア)で生まれ発展したトッカータと、北ヨーロッパ(主にドイツ)で発達したフーガを集大成したバッハまでの流れをプログラムで追っていきます。若くしてその才能を認められ、ヨーロッパのオルガン音楽を知り尽くしているフランスのオルガニスト、モレの初来日公演。

 

11月中旬
現代音楽家シリーズ3
アートスペースA【情】

活躍中の作曲家や演奏家の“言葉”をとおして、現代音楽の多様な様相を紹介するシリーズ。今回は、アメリカを代表する作曲家、ロバート・アシュリーを紹介。一貫して、言語と電子メディアやヴィジュアル・メディアを用いて、ライヴ・パフォーマンスの在り方を追求してきた彼が、自作について語ります。神奈川で発表される予定の最新作についても語ってもらいます。

 

11月25日(水)〜12月6日(日)
フレデリック・ワイズマン映画祭
アートスペースA【情】

アメリカ・ドキュメンタリー映画の第一人者であるフレデリック・ワイズマンの代表作を精選した特集上映会。ワイズマンは、ハリウッド映画の監督のように題材のすべてを映像で語りつくす職人芸を駆使しながら、ジョナス・メカスやジョン・カサヴェテスのようなインディペンデント映画の潮流を作り、その一方で、ジャン=リュック・ゴダールのような社会を見つめる厳しい眼差しを持つ、先鋭的なドキュメンタリー映画作家として知られています。
近年、ドキュメンタリー映画は、映画の本質を追求するような刺激的な作品が数多く登場し、注目を集めています。現代のドキュメンタリー映画を代表するワイズマンの作品を集めた本特集は、現代芸術としての映画を考察する絶好の機会となるでしょう。
なお、会期中に監督の来館を予定しています。


  12 December


12月4日(金)・5日(土)・6日(日)
愛知県文化振興事業団
プロデュース公演(演目未定)
小ホール【事】
次世代を担う地元の若手劇作家・演出家である赤井俊哉に作・演出を委嘱し、当地区の俳優を中心とした演劇プロデュース作品を上演します。なお、出演者の一部は、8月にオーディションにより一般募集するほか、平成10年3月から8月にかけて実施する演劇教室の修了者を登用する予定です。

 

12月23日(水・祝)・24日(木)・25日(金)
ミニコンサート
『MERRY CHRISTMAS !』
2階フォーラム【事】
合唱による1時間程度の無料コンサートです。子供から大人まで楽しめるクリスマスにちなんだプログラムで、どなたにも気軽にお聴きいただける内容です。合唱はAC合唱団、指揮は高須道夫。

 

 1999


  1 January


1月16日(土)
オルガンコンサートシリーズNo.17
『藤枝照久』
コンサートホール【事】

テーマは「オルガンと合唱」。主にルネッサンス〜バロック時代のイタリアのミサ曲などを中心に合唱とオルガンの音楽を紹介します。藤枝照久は、現在、東京を中心にドイツ、韓国、アメリカなどの海外でも活躍中の名古屋出身のオルガニスト。リサイタルだけでなくオルガンを通じて様々な活動を行っています。合唱はAC合唱団(高須道夫指揮)が務めます。

 

1月22日(金)・23日(土)
イベントークPartVII
小ホール【情】

「イベントーク」は、今日、哲学・思想において注目を集めているテーマ“身体”を設定し、現代の芸術・文化の様相をジャンル区分にとらわれない独自の視点から切り取ってきました。実演(イベント)と講演(トーク)を組み合わせたスタイルを持つこの催しは、難解とされがちな現代芸術に親しみやすく触れる機会として好評を得ています。オリジナル企画として、開館以来7回目となる今回も、企画コーディネーターとしてエッセイストの萩原朔美を迎え、ユニークな内容をお届けします。

 

1月24日(日)
藤原歌劇団 ヴェルディ作曲
歌劇『椿姫』
大ホール【事】

ヴェルディ・オペラシリーズ第三弾として、国内を代表する藤原歌劇団を招聘し、ヴェルディの代表作「椿姫」を新演出で上演します。演出はイタリアのベッペ・デ・トマージ。

 

1月28日(木)・29日(金)
ブラックシアター能
『恋重荷』
群読「恋重荷」(演出 : 観世栄夫)
小ホール【事】

全体がブラックな小ホールでしか観られない新しいスタイルの能公演を平成6年度の『楊貴妃』以来、久々にお送りします。演目は、報いられぬ老いらくの恋の哀れを描いた「恋重荷」。
観世銕之丞、藤田六郎兵衛ほか豪華な顔触れで上演します。


  2 February


2月20日(土)
NHK交響楽団定期演奏会
(愛知県芸術劇場シリーズ)
コンサートホール【事】

日本を代表する最高クラスのオーケストラであるNHK交響楽団の第2回定期演奏会を行います。今回の演奏会は、ロシアが生んだ巨匠、エフゲーニ・スヴェトラーノフを指揮に迎えます。

 

2月27日(土)、28日(日)
水野修孝作曲
歌劇『天守物語』
大ホール【事】

地元オペラ団体との共催事業の第5回目。名古屋オペラ協会との共催は平成6年度の「袈裟と盛遠」、平成8年度の「額田女王」に続き3回目となります。今回は、星出豊の指揮、栗山昌良の演出で泉鏡花原作の「天守物語」を取り上げます。

※10月、11月、1月のオルガンコンサートシリーズでは、各公演日の前日に出演オルガニストによる子供向けのレクチャー(無料)を併せて開催いたします。

 


  愛知県美術館


●企画展【美】

川合玉堂展
3月20日(金)〜5月5日(火・祝)

愛知県の木曽川町に生まれた川合玉堂(1873-1957)は、水墨と色彩の融和した情趣あふれる近代的な風景画を生み出しました。代表的な作品約110点により60余年にわたる画業を紹介します。〔展示替えがあります〕

 

久野真・庄司達展
5月15日(金)〜6月7日(日)

名古屋を拠点に活躍する久野真(1921〜)と庄司達(1939〜)の展覧会。久野は鋼鉄や鉛を用いたレリーフ、庄司は大きな布を空間に設置するインスタレーションに取り組んでいます。新たな空間の創造をめざす両者の個性を対比します。

 

オルブライト=ノックス美術館展
6月19日(金)〜8月2日(日)

アメリカ有数のコレクションとして知られるオルブライト=ノックス美術館の所蔵品から選び抜かれたミレー、モネ、ルノワール、ファン・ゴッホ、スーラ、ピカソ、マティスなど48作家の名画62点により、ヨーロッパ近代絵画の流れをたどります。

 

生誕100年記念 佐伯祐三展
8月16日(日)〜9月27日(日)

1920年代にフランスに渡り、内面からほとばしる激情を荒々しい筆線の動きに託しながらパリの街角を描いて、30歳の若さで燃えつきるように生涯を閉じた佐伯祐三(1898-1928)。彼の画業を、約110点の代表作によってふりかえります。

 

アルトゥング展
10月9日(金)〜12月13日(日)

ドイツ出身の画家アンス・アルトゥング(1904-1989)は、1920年代から抽象画を試み、第二次世界大戦後はフランスで活躍して国際的な名声を築きました。油彩画、素描、写真など約140点により、70年間の制作活動の全貌を我が国で初めて紹介する展覧会です。

 

没後50年 松本竣介展
1月8日(金)〜2月21日(日)

戦争の時代に抒情的な都市風景や人物像を描き、戦後まもなく36歳で世を去った松本竣介(1912-1948)の作品は、今日もなお多くの愛好者をひきつけています。油彩画約90点、素描約30点により、彼の詩情豊かな芸術を紹介します。

 

プッサンとラファエッロ
─ 借用と創造の秘密
3月5日(金)〜4月11日(日)

フランスの画家ニコラ・プッサン(1594-1665)は、盛期ルネサンスの巨匠ラファエッロなどの著名な作品を模した翻刻版画のコレクションを持っていました。この展覧会では、プッサンの絵画の翻刻版画と彼が参考にした版画とを対比させ、彼が過去の巨匠から何を吸収し独自の創造に高めたかをフランス国立図書館所蔵作品を中心とする近世ヨーロッパ版画約100点でご紹介します。

  

●所蔵作品展【美】

第一期

3月20日(金)〜6月7日(日)

※休室 5月11日(月)〜5月14日(木)

アンドリュー・ワイエス I

アンドリュー・ワイエス II

第二期

6月19日(金)〜9月27日(日) 

※休室 8月10日(月)〜8月15日(土)

テーマ展 杉浦邦恵 

第三期

10月9日(金)〜1999年4月11日(日)

※休室 12月26日(土)〜1月4日(月)、

    3月1日(月)〜4日(木)


このスケジュール表は3月1日現在で準備中の催しをまとめたもので、実際には変更される場合があります。
詳細についてはそれぞれの担当にお問い合わせください。

 
【美】愛知県美術館      (052)971-5511(代表)
【情】愛知県文化情報センター (052)971-5511(代表)
【事】愛知県文化振興事業団  (052)971-5609