ファミリー・プログラム2021ダンス『風の又三郎』より© Naoshi Hatori
舞台芸術やアートの発展を担うヒトを育てる
ダンス、演劇、オルガニスト、声楽…。
これらは、舞台芸術やアートシーンには欠かせないが、本格的に学べる場所は多くない。
そんな問題と向き合い、アーティストを育てる事業が“アーティスト人材養成”だ。
ここでは愛知県芸術劇場が行っている取り組みを紹介する。
【DANCE】ダンスを身近にする「振付家・ダンサー養成事業」
愛知県はバレエ教育が盛んな地域。そうした背景から企画したのが、ダンス公演時に国内外から訪れる、世界で活躍する振付家やダンサー、芸術監督から直接学ぶことができる養成事業。“楽しく体験して終わり”ではなく、長期で一つのメソッドを学んだり、実際に舞台に立つ機会もあり、プロフェッショナルな場を提供している。
ファミリー・プログラム2021ダンス『風の又三郎』より© Naoshi Hatori
2018年Opto『optofile_touch』出演・湯浅永麻によるワークショップの様子
【CHORUS】舞台上で必要なテクニックを学び出演を目指す「愛知県芸術劇場合唱団訓練事業」
実際の出演に繋げるのが合唱団訓練事業。原語のディクション(朗読、演劇、声楽など、舞台における言葉の発声法)もその一つ。現在進行しているのは、来年度の「全国共同制作オペラ」に向けたイタリア語のもので、過去にソロまたは合唱で公演に出演したことがある人が対象。次回実施は2022年3月5日(土)と15日(火)のいずれも18:30~21:00。定員に余裕がある場合は当日参加もOKなので、本公演の舞台に立つことを目指している人はぜひ。
2019年1月に実施したディクション訓練より
今回の詳細はこちら
【ORGAN】オルガニストになりたい人の夢を応援「オルガニスト養成事業」
若手で鍵盤楽器を習っている人を対象にした、職業としてのオルガニストを目指すレッスン。実際にオルガンを演奏し、当劇場オルガニストによるマンツーマン指導で、オルガン演奏の基礎をじっくり学ぶことができる。2022年3月10日(木)19:00からは、現在の下半期コース修了試演会を開催。試演会は申込不要・入場無料なので興味のある方、これから習いたいと思っている方は要チェック。
2020年度のレッスンの様子
【DRAMA】大賞受賞後も活動支援を続ける「AAF戯曲賞」
第一線で活躍する演出家に作品を評価されるだけではなく、大賞受賞の際には実際にプロの役者と演出家によって上演される「AAF戯曲賞」。また、受賞後もミニセレの公演を中心に受賞作家の後押しを行っている。近年では、第63回岸田國士戯曲賞受賞者の松原俊太郎や、ヌトミックと東京塩麹を主宰する額田大志などの人気作家を輩出。
第19回AAF戯曲賞 受賞記念公演 『ねー』©Naoshi Hatori
2019年度のAAF戯曲賞公開最終審査会の様子